高岡 早紀

SINGS -Bedtime Stories-

2014.10.22
アルバム / VICL-64126
¥1,980(税込)
Victor

女優・高岡早紀が歌うラヴ・ソングス。山下洋輔(ピアノ)参加。
映画『モンスター』エンディング曲「君待てども~I'm waiting for you~」収録。

高岡早紀 Vocal
山下洋輔 Piano (M-1, 3, 4, 7, 8)
鈴木禎久 Guitar (M-2 ,5, 6)

  1. 01

    君待てども ~I'm waiting for you~

  2. 02

    黄昏のビギン

  3. 03

    アゲイン

  4. 04

    星影の小径

  5. 05

    やりかけの人生

  6. 06

    胸の振り子

  7. 07

    エヴリタイム・ウィ・セイ・グッバイ

  8. 08

    君待てども ~I'm waiting for you~ [アナザーテイク]

高岡早紀の体にはジャズが染みついている。父親は、横浜馬車道の老舗ジャズ・ライブ・スポット「エアジン」を創設した高岡寛治だ。親友だったので、彼の早逝後、子供達の「おじさん役」を任じて来た。そして、彼女が芸能界にデビューした頃から「ジャズを歌う時はヨースケ・オジチャンが伴奏するからね」と吹き込んでおいたのだ。とうとうそれが実現して、とても嬉しい。役者として鍛えた言葉の表現力が素晴らしく、鈴木禎久氏の洗練されたギターにも、私の少しレトロな伴奏にも、軽々と乗って、歌手高岡早紀は飛翔する。

山下洋輔


そのユニークでハスキーな声、それがジャズ!!
衝撃の主演映画『モンスター』(原作:百田尚樹/2013年公開)テーマ曲に続き、山下洋輔(ピアノ)が参加したジャジーなラブ・ソング集。「寝る前に静かに聴きたいアルバム」をコンセプトに、邦洋のスタンダードを厳選。ピアノorギターとのほぼ1発録りによる究極のデュオで、囁くようにセクシーに歌う極上のヴォーカル・・・女優としてのキャリアが生んだ、デビュー25周年を締め括る<23年ぶりのNEWアルバム>!


●ライナーノーツ:原田和典

 日本を代表する女優のひとり、高岡早紀が歌の世界に戻ってきた。しかも思いっきり成熟した“楽曲の語り部”として…。約23年ぶりのニュー・アルバム『Sings -Bedtime Stories-』は、彼女が幼い頃から親しんできた音楽“ジャズ”のテイストを取り入れたラヴ・ソング集になっている。
 2013年公開の映画『モンスター』(原作:百田尚樹、監督:大九明子)が、プロジェクトの実質的な始まりだった。ここで高岡は主役を演じると共に、エンディング曲「君待てども ~I'm waiting for you~」を歌唱。戦後間もなく平野愛子がヒットさせ、その後ナンシー梅木(東洋人として初のアカデミー賞を受賞した女優・歌手)が英語でカヴァーした“和製ジャズ”の楽曲を約60年ぶりに蘇らせたのだ。
 名ジャズ・ピアニスト、山下洋輔とのデュオ・パフォーマンスは高岡の新たな一面を大きくアピールすると同時に、「もっと現在の彼女の歌が聴きたい」、「ぜひアルバム・リリースを」との声も高めた。高岡とスタッフは打ち合わせを重ねた末、「夜寝る前に静かに聴きたいアルバム」というコンセプトにいきつく。共演者には引き続き山下洋輔、そしてギタリストの鈴木禎久(よしひさ)が選ばれた。レコーディングはほぼ一発録りの同時録音、まるで50年代のジャズ・ヴォーカル・アルバムさながらである。

 「ジャズは子供の頃から身近でした」と高岡早紀は語る。「父がジャズのライヴ・ハウス(横浜「エアジン」)を経営していましたし、自宅では母がジャズのレコードをかけていました。その経験は自分の体の中に残っていると思います。父は私が6歳の時に亡くなっているのですが、今の私の家にも(父親の形見の)ジャズのレコードがいっぱいありますよ。生活の中にあったジャズが自分の中で培われて今に至っているという感じです。別に詳しいわけではないですが(笑)」。
 両親の親友である山下洋輔は“おじさんのような存在”だという。彼女に“人前で何かすること”を教えたのもまた、山下洋輔だった。
「父の一周忌のライヴに、洋輔さんが出演してくださいました。そのとき私をステージに呼んで、マラカスを手渡してくれたのを覚えています。それが私の初めて人前に立った時、いちばん最初のステージです」
 やがて高岡早紀は芸能活動を始め、1988年4月に「真夜中のサブリナ」で歌手デビュー。翌年には『cfガール』で映画デビューも果たした。一躍、人気アイドルの仲間入りだ。
「でも洋輔さんは“いつかジャズを歌うことになるよ”ってずっとおっしゃってたんですよ。“そのユニークでハスキーな声、それがジャズなんだよ”って。大人になって、もしそういうチャンスがあればぜひ歌いたいなとは思っていたんですけど、ようやくこういう機会に恵まれて、洋輔さん、私、私の父が改めてジャズでつながったというか・・・。このレコーディングは、本当に素敵な体験でしたね」
 ソロ・ピアノからオーケストラまで、ジャズからクラシックまで、縦横無尽の活躍を続ける山下洋輔だが、その長いキャリアに対してヴォーカリストの伴奏作品は思いのほか少ない。しかも今回は、他にサポート・メンバーのいないデュオである。名匠・山下のピアノを得ることによって、高岡早紀の中にあるジャズ・フィーリングがいかに引き出されたか。早速、アルバムを聴いてみよう。
(以下、曲目解説は省略致します)

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