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1990年というからもう10年以上経ってるんだなぁというのが正直なところである。バークリーからすっごくうまいドラマーが帰ってきていると聞いたので、小井政都志と語らってミニ・ツアーを組んだのだった。ジャズはここがいいですね。セッションがすぐできるし、1〜2曲一緒にやれば技量は言うに及ばず、どんな経緯で成長してきたか、どんなタイプの共演者が多いか、くらいまではわかる。小井政都志とこんなに深間になったのも彼が名古屋で活動していた時期にセッションに呼ばれて意気投合したところから始まったわけだし。で、そのツアーが大変に面白かったのでちょくちょくやるようになった。セッションなのでスタンダードをヘッド・アレンジでやる。これが実に楽しい。考えてみればその形がジャズの最もプリミティヴな愉しみかたなわけ。小井とはいっしょに僕のオリジナル・バンド、GOMBOをやってたし、PONTA BOXもオリジナル中心。大坂昌彦も原朋直との双頭バンドでは書き下ろし曲がメイン。"追求"というのもそれはそれでミュージシャンの使命、というより習い性みたいなもんだけど、いわゆるフツ〜のピアノ・トリオ（＝小サビの効いたアレンジでスタンダードをスイングさせる）をやりたいね、部活っぽくさ、なんて話になってレギュラー・バンドとしての活動を始めた。当時からアダナのように"マサちゃんズ"なんて言ってたもんだからいまさら別のバンド名も思い浮かばないままレコーディングしてみたらいいのができてしまった。
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小井政都志 Masatoshi Koi（b）
1955年大阪生まれ。
74年南山大学外国語学部入学。入学と同時にブラスバンド部に所属、チューバを担当する。在学中の76年、ジャズに魅せられベースに転向。
81年プロデビュー、名古屋を中心に活動後、85年に上京。佐山雅弘トリオに参加。
以降、数多くのミュージシャンとのセッション、サポートワークを務め、着々と自歩を固める。
現在は佐山雅弘＆The GOMBOにレギュラーメンバーとして参加し、注目を集める他、ステージ及びスタジオワークにと、活動の枠を広げる。
誠実かつ説得力のある演奏と、その抜群の安定感で、あらゆるジャンルのアーティストたちから絶大な信頼を得ている。
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大坂昌彦 MASAHIKO OSAKA（ds）
1966年9月28日秋田生まれ。
ギター奏者である父親の影響で10歳よりドラム習い始める。85年にバークリー音楽院のクリニックを受け奨学金を得て、86年渡米。同音楽院を89年に卒業後、ロイ・ハーグローブ（tp）、デルフィーヨ・マルサリス（tb）らと共に全米各地をツアーでまわる。90年春までニューヨークで活動し帰国。
92年に大坂昌彦＆原朋直クインテット結成。同年、スイング・ジャーナル誌批評家投票「ドラムス新人部門」第1位に選出されまた「スイング・ジャーナル」誌読者投票における邦人ドラマー部門で95年から7年連続1位となっている。96年より洗足学園短大で講師を勤める他、リズム＆ドラム・マガジン（リットー・ミュージック）でのドラム講座連載や教則ビデオにインストラクターとして登場するなど、演奏家としてばかりでなく、後に続くミュージシャン達にとっても大きな存在となっている。演奏はもちろんのこと、コンポーザーやアレンジャーとしても高い才能をもちあわせるミュージシャンである。
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