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本日の一枚VHmusic2 the first euro tour
2006年07月18日リリース
収録曲
- 01 Zincite Trance
- 02 New World
- 03 Kireina Kanjyo
- 04 Vanilla
- 05 Trance Transistor Table Radio
- 06 Little Wing
- 07 Airplane
- 08 Pool
- 09 N.Y
- 10 Kaze to Tori to Sora
- 11 Cosmo Incognita
- 12 Kooru Suna
- 13 Kouseki Radio
- 14 VOICES
- 15 Utsukushii Hoshi
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2006年におこなったベルリン、パリツアーのうちの、パリ、アテネ・シアターでのライブの模様を収録したアルバムです。いわゆるライブ録音ではなく、公式のブートレグという程度の録音状態ですが、みなさんに少しでもその時の雰囲気を味わっていただけるかなと思い、作りました。
ビクター内のワタシの個人レーベル、VHmusic から発売されています。でもこの時のライブアレンジは名作揃いです。ホガリくんとサカナくんが半分ずつ位で作ってくれたもので、ふたりともかなり攻めてて、初めてヨーロッパに乗り込んで行く感が出てるような、、w。いまあらためて聴くとけっこうカッコイイ気がします!!
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2
このツアーの発起人は当時25~6歳だったジュリアンというフランス人のかたです。彼からはじめてお話いただいてから1年がかりで、私にとって初めての海外公演が実現しました。
ジャケットの表側はステージから見たアテネ・シアター。裏側はベルリンの会場で、どちらもじぶんで撮った写真です。ジャケットのアートワークもじぶんでやりました。いまそのジャケットに目を凝らしてみましたが、どこにも会場名や公演日が書いてない。。。さすがワタシ。
ベルリンの会場は columbia club berlin。もともとは映画館だったそうですが、外観は古いSF映画に出て来そうな雰囲気のある建物で、一方楽屋は置いてある家具などがとてもモダンで可愛くて、感激でした。3
ミュージシャンはホガリくんとギターの堀越さん、そしてサカナくん。映像のオペレーターも、PAも、モニターも、ローディーまで、重要なスタッフはみんな日本から一緒に行きました。制作チームではディレクターゆかちゃんと、ビクターの海外窓口の部署の部長さんと、もちろんオレンジカラー小川くん。そして衣装のエミちゃんが来てくれたので、私を入れて総勢12人のチームとなりました。
そんな布陣で臨んだ、私にとっての日本以外でのはじめての公演は、ベルリン。となったわけですが、お客さまたちがとても静かにマナー良く、しかも熱心に聴いてくださる感じがまるで日本のみなさんと同じで、アウェイ感が皆無!ということにとても驚きました。今でも想い馳せればあの時の感覚が蘇ります。ベルリンの街並みが無性に好き!という気持ちとも相まって、素晴らしい経験となって残っています。
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翌日パリに移動して、まずはハードロックカフェで記者会見(?)が開かれました。
フランス以外にベルギーからも全部で30社位の方々が取材に来てくださって、一斉にフラッシュをたかれた時はどうしていいかわからず、「いまワタシは松嶋菜々子」などとおもって立っておりました。いろいろと質問を受けましたが、中でも「ヨーロッパでこんなに有名になったことをどう思いますか?」と聞かれたのは衝撃でした。「そんなに有名だったとは知りませんでした」と言いました。あの時は答えられませんでしたが、じぶんでは「VOICES(*)」という曲のおかげだと思っています。
(*当時ヨーロッパでも高い評価をうけていたアニメーション「マクロスプラス」の主題歌)5
そしていよいよパリライブ当日を迎えるわけですが、その日はホントにハプニングが多発しました。その中でもトドメと言っていいような、本番直前のリハーサルがあと少しで終わるという時に停電!という事態が、、。その時すでに1時間ほど開場時間が押していたので「ドッキリじゃないか?」と言い出す人もいました笑。
それでもなんとか復旧して、PA卓や映像も超高速でプログラミングをし直して、ようやく開演。。。ふたを開けてみたら寒空の中立ったまま文句ひとつ言わず開場を待っていてくださったであろう満員のお客さまたちが身を乗り出すようにして、大歓声を上げて迎えてくださって、公演中もずっと「すごい~、すごい~」と声をかけてくださって(日本語力高かったです)アンコールでは足を踏み鳴らすという、パリ流最高の賛美とのことですが、終始そんな雰囲気の中でライブを行なうことができました。
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それどころではなかったので気づかずに帰ってしまいそうでしたが、会場自体も小さなオペラハウスといった趣で、シャンデリアやボックス席があり、ステージの床もタイル貼り(盤面下の写真を見てください!)で可愛らしく、落ち着いて思い出すととても素敵なスペースだったのでした!
帰りの飛行機の中では「いろいろあったけど楽しかったよね」と、みんな言ってくれました笑。ちなみにジュリアンはのちに香港公演(2013年)も主催してくれました。その時はハプニングなど一切なく、とても気持ち良くライブさせてもらえて、ホスピタリティもすべて完璧。空港での別れ際、小川くんがジュリアンに握手を求めて「Good Job, perfect!」と声をかけたので、私まで感動してしまいました。ジュリアンの成長ぶりが眩しかったです。
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「Cosmo Incognita」はこのアルバムにしか収録されてない曲です。コチラからご購入いただけます。まだ未体験の方はぜひ聞いてみてくださいネ!