81年、柴田直人(b)を中心に結成。メジャー・デビューを目前に控えた84年にヴォーカリストのトニー前田が脱退。後任として坂本英三を迎え、柴田、坂本、福田洋也(g)、大内“MAD”貴雅(ds)というラインナップで、85年「ANTHEM」でデビュー。 その後「TIGHTROPE」(86年)、「BOUND TO BREAK」(87年)とリリースし、順調に活動を続け人気を上げていく。L.A.でのライヴ実施など順風満帆に見えた活動の中、突如坂本が脱退、新たに森川之雄を新Vo.に据え「GYPSY WAYS」(88年)、「HUNTING TIME」(89年)とクオリティの高いパワー・メタル・アルバムを発表し続けるが、「NO SMOKE WITHOUT FIRE」(90年)のリリース直前に福田がバンドを去る。その後、中間英明(元HURRY SCUARY)を後任ギタリストとして迎え、新編成でのロング・ツアーを行い、レコーディングに突入しようとするが、音楽性の違いから中間が脱退。長期にわたるオーディションの末、当時20歳の清水昭男を後任に迎え、「DOMESTIC BOOTY」(92年)を発表するも、バンドは解散を表明。同年7月にラスト・ライヴ(同年リリースの「LAST ANTHEM」に収録)を行い、10年以上にわたるその歴史に幕をおろした。
00年、グラハム・ボネットをヴォーカルに迎えて制作された、セルフ・カヴァー・アルバム「HEAVY METAL ANTHEM」をリリースし、グラハムと共に久しぶりにファンの前に姿を現したANTHEMは、01年ついに本格的に活動を再開。9年ぶりのANTHEM名義でのアルバム・リリースにむけ坂本英三、柴田直人、清水昭男という歴代メンバーに元E・Z・O − LOUDNESSの本間大嗣(ds)というラインナップによる復活第1弾アルバム「SEVEN HILLS」(01年)を完成させる。そして復活第2弾アルバム「OVERLOAD」を02年に発表。また、03年初頭に行われたこのアルバム・リリースに伴うツアー『OVERLOAD TOUR 2003』は、ライヴ・アルバム「LIVE' MELT DOWN」(03年)として発表された他、川崎クラブチッタにて収録された映像を編集したDVD作品「LIVE' MELT DOWN − THE SHOW STILL CARRIES ON』も同年にリリース。
03年を曲作りで締め括り突入した04年、自らを削ぎ落とすが如く凄まじいまでの制作過程を経て、通算10作目のオリジナル・アルバム「ETERNAL WARRIOR」を完成、そして発表。メジャー・デビュー20周年目となる05年へ向けて、初期3枚のアルバムを収録曲順通りに演奏するという、「プロローグ」シリーズと銘打った渋谷BOXXでのライヴ・シリーズを敢行。そして迎えた05年。7月には旧メンバー3人(大内、福田、森川)を全公演ゲストに迎えたアニヴァーサリー・ツアーを全国6ヶ所で行い、8月には限定5,000セットの発売となった「PROLOGUE LIVE BOXX」(先ほどの「プロローグ」シリーズから、初期3枚のアルバムを完全再現したパートのみをディスク3枚に分けて収録)のリリース。そしてこのアニヴァーサリー・イヤーの集大成とも言うべきDVD「ANTHEM 20th ANNIVERSARY TOUR 2005』をリリース。10月には『LOUD PARK』へ出演、11月26、27日にはSHIBUYA BOXXで『THE BEGINNING』と題されたスペシャル・ライヴも敢行した。06年には、傑作と呼ばれる通算11作目「IMMORTAL」を発表。
「IMMORTAL」発表後は、長期ツアーに出発。ツアーの合間には新生ANTHEMを総括するベスト盤「CORE〜BEST OF ANTHEM」をリリース。そして08年、ニュー・アルバムの制作時の7月上旬に、本間が交通事故で重傷を負う。不幸中の幸いにもドラム・トラックは全て録り終えていたことから、通算12作目となる「BLACK EMPIRE」は予定どおり同年10月に発表され、その直後より『BLACK EMPIRE TOUR』を開始。ただし完治していない本間は帯同せず、オリジナル・ドラマーの大内をヘルプに迎えての敢行であった。そして09年には、2010年のデビュー25周年を見据えて、ライヴDVD「LIVE IMMORTAL」をリリース。晩秋からはニュー・アルバムの制作へ突入する予定であったが、曲作りに納得がいかずレコーディングを延期。その間に、25thアニヴァーサリーの企画を遂行していく。2010年2月には『PROLOGUE 1』、『同2』と銘打ち2夜連続ライヴを行い、4月にも『PROLOGUE 3』を実施。6月には、『PROLOGUE 1&2』における「GYPSY WAYS」と「HUNTING TIME」の完全再現パートを収録した「PROLOGUE LIVE BOXX 2」をリリースし、7月には25thアニヴァーサリー・ツアーの本編を迎えた。そのツアーが終了後、延期していた通算13作目となるスタジオ・アルバムの制作を再開。「SEVEN HILLS」での再結成から10年が経過した2011年にアルバム「HERALDIC DEVICE」をリリースする。