ANTHRAX(LtoR)
スコット・イアン:Scott Ian(g)
ロブ・カッジアーノ:Rob Caggiano(g)
フランク・ベロ:Frank Bello(b)
チャーリー・ベナンテ:Charlie Benante(ds)
ジョン・ブッシュ:John Bush(vo)

82年スコット・イアン(g)、ニール・タービン(vo)、ダン・スピッツ(g)、ダン・リルカ(b)、チャーリー・ベナンテ(ds)の5人でニューヨークにて結成。'83年Megaforce Recordsより「フィストフル・オブ・メタル / FISTFUL OF METAL」でデビュー。このアルバムが評判を呼び、ヴォーカルをジョーイ・ベラドナ、ベースをフランク・ベロに変えたバンドはIslandと契約して'85年に2ndアルバム「狂気のスラッシュ感染 / SPREADING THE DISEASE」を発表。

続く3rdアルバム「アマング・ザ・リヴィング / AMONG THE LIVING」('87)の頃よりメロディよりもリフ に重点を置いた独自のサウンドを確立し始めたが、このアルバム中の「I Am The Law」はそれまで相いれないものと考えられていたメタルとラップのクロスオーヴァーを見事に為し遂げ、EPはダブル・プラチナとなった。

この後'88年「ステイト・オブ・ユーフォリア / STATE OF EUPHORIA」、'90年ヘヴィでダークなアルバム 「パーシスタンス・オブ・タイム / PERSISTENCE OF TIME」を発表。このアルバムは、グラミー賞にもノミネートされ大絶賛される。そして'91年発表のEP用音源を集めた企画盤「アタック・オブ・ザ・キラー・ビーズ!! / ATTACK OF THE KILLER B'S」では、2曲目に収録のラップのPUBLIC ENEMYのカヴァー「Bring The Noise」(本家PUBLIC ENEMYもレコーディングに参加)が話題を呼び、その後行われたPUBLIC ENEMYとの異種格闘技的ツアーは、大成功を収める。

ヴォーカリストを元ARMORED SAINTのジョン・ブッシュに変え、レーベルをElektraに移籍してから、6作目「サウンド・オブ・ホワイト・ノイズ / SOUND OF WHITE NOISE」('93)、7作目「ストンプ442 / STOMP 442」('95)と2枚のアルバムを発表。そして再度レーベルを移籍し'98年8作目となる「ヴォリューム8―スレッド・イズ・リアル / VOLUME 8 - THREAD IS REAL」を発表。

スコット・イアンとチャーリー・ベナンテの2人は'85年、ANTHRAXのセカンド・アルバム・レコーディング中のお遊びセッションがきっかけで生まれたハードコア・プロジェクト、S.O.D.(STROMTROOPER OF DEATH)でも活動。ヴォーカルをM.O.D.のビリー・ミラノ、ベースを初期ANTHRAXのメンバー、ダン・リルカがつとめるこのプロジェクトは、'85年にわずか3日間で完成させたというデビュー・アルバム「SPEAK ENGLISH OR DIE」を発表した後は活動を休止していたが、7年後の'92年に突如復活し、ニューヨークのTHE RITZでのライヴを「LIVE AT BUDOKAN」としてリリース。 再び潜伏状態に入った後、さらに7年後の'99年、突然セカンド・スタジオ・アルバム「BIGGER THAN THE DEVIL」をリリースし、さらにはまさか実現しないだろうと言われていた来日公演を行った。その後、ライヴやインタビュー等を収録したビデオ / DVDを発表するが、ビリーと他の3人が仲違いし、現在は解散状態。

また、ジョン・ブッシュはその間、以前在籍していたARMORED SAINTの再結成に参加、アルバム「REVELATIONS」とコンピ盤「NOD TO THE OLD SCHOOL」の2枚をリリースしている。