大前多恵(音楽ライター)

BUCK-TICKの皆さまへ

2012年、AL『夢見る宇宙』の取材で伺った死生観、遺された者の鎮魂。大切な誰かを喪えば心に暗闇が広がるのは避けがたいけれど、そこに色とりどりの眩い星々を描くのがBUCK-TICKなのだ、と再認識しました。優しく、時には死の匂いをまざまざと感じさせることによって逆説的に、私の命を救い続けてくれた恩人のような存在で、新作ごとに味わう驚きとトキメキは、頬にB-Tと書いていた少女時代から変わりません。30周年、おめでとうございます。