1. SLICKER THAN YOUR AVERAGE
ちょっと都会風でエッジのきいた、マーヴィン・ゲイ風のファンクっぽい曲さ。自分の胸の内を打ち明けて、幾つかのことに関して初めて僕個人の意見を述べさせてもらった曲だね。自分勝手にぶちまけている訳じゃないけど、言いたいことは言わせてもらったよ。
2. WHAT'S YOUR FLAVA?
どうしてもシングルにしたかった曲で、色々なタイプの女の子をアイスクリームに例えて、お高くとまっている子に向かって、"もしアイスクリームだとしたら、確かに君は美味しいのかも知れないけど、人それぞれ好みは違うんだから"って言っているんだ。自分のお気に入りを見つけないとね。個人的にはクッキー入りのアイスじゃないとだめなんだけど(笑)。
3. FAST CARS
単純に21歳の若者が興味を持つようなことについて歌ったものさ。スポーツカーとか女の子とか、正にアドレナリン全開の曲で、他の曲に比べても前面にガーンと出てくるようなサウンドになっていると思うけど、意識してそんなアレンジにしたんだ。
4. HIDDEN AGENDA
彼氏が他の女の子に露骨に手を出しているのに気付いていない女友達に、"友達だから隠さず正直に言うだけで、別に付き合って欲しいと思っている訳じゃないけど、君の彼氏は他の子とも付き合っているよ。友達として君のことを思えばこそ、こんなことを言っているんだ。無理に別れさせようとしている訳じゃないし、僕の言うことを信じてくれないかな"って語りかける歌さ。マークと一緒にあんな感じのリズムを作り出して、スパニッシュっぽい雰囲気も醸し出してみたんだ。
5. EENIE MEENIE
R&B、ヒップホップ、UKガラージといった全てのスタイルからの影響を凝縮したような曲にしたいと思っていたし、前作の「ウォーキング・アウェイ」のフォローアップ的な意味もあるんだ。偶然に、彼女が友達と電話で"僕は彼女に相応しくない"って話しているのを耳にして、"Eeni Meeni Minie Moe(どれにしようかな)...もう君なんか要らないよ"って思うのさ。凄くシンプルだけどメロディアスな曲だね。
6. YOU DON'T MISS YOUR WATER
('TIL THE WELL RUNS DRY)
前作の段階で既に書き上がっていたんだけど、しっくりとしたアレンジが出来なくて、今回やっと陽の目を見たのさ。曲名の通り、ものごとの有り難さはそれがなくなって初めて身にしみて分るけど、その時にはもう手遅れだっていうことを歌っているんだ。
7. RISE & FALL(FEATURING STING)
スティングとのデュエット曲なんだけど、ごく自然な成行きだった。スティングの「シェイプ・オブ・マイ・ハート」のギター・メロディをサンプリングして使用した曲で、スティングに参加してもらうには打ってつけだったし、彼自身も凄く積極的に取り組んでくれてね。アーティストとしての浮き沈みを歌った曲なんだ。
スティングは凄くクールで、本物の紳士だよ。真のプロフェッショナルでもある。僕の意見にも耳を傾けてくれたんだ。アーティストとしては、どんな曲にしたいかっていうヴィジョンがある訳だけど、他人の意見にもオープンでね。僕がどこをどんな風に彼に歌って欲しいと思っているかとか。彼から学ぶことは凄く多かったし、ヴォーカル・レンジの広さにも驚かされたよ。マスタリングとか全てが終わったこの曲を聴き返しながら、"本当に信じられない。サウサンプトンでちょこちょこ曲を書きながら、ミュージシャンに憧れていただけの奴が、スティングとデュエットしているなんて...現実とは思えない"って改めて思っていたんだ。凄く光栄なことだし、今作中、自分にとってのハイライトだと言えるね。
8. PERSONAL
「フィルミー・イン」に続くもので、次のような状況を歌っているんだ。親に隠れてコソコソする段階は終わって、両親の家で夕食の席に着いていて、一見何の問題もないようだけど、実はちょっとビビっている。やりたくなっても、そう簡単には行かない。相変わらずこっそりやろうと思っても、今回、親は下の部屋にいるんだ。「フィルミー・イン」の次の段階っていうことになるよね。
9. HANDS UP IN THE AIR
ストレートなクラブものさ。せっかくクラブにいるんだから、思いっきり楽しくパーティーしょうっていう曲。正にそれだけなんだ。
10. 2 STEPS BACK
ちょっと昔に立ち返って、"これこそがこれからのサウンドさ"って言っているような感じもある。"この1年半に色々と変化があったかもしれないけど、これだからこそ僕は2ステップが好きなんだ"っていうメッセージだね。それから、自分が一歩前進しようとすると、彼女が2歩下がってしまって自分の努力が無駄になってしまうという、男女間の微妙な関係についての歌でもある。
12. WHAT'S CHANGED
女の子と付き合っているんだけど、思うように上手く行っていないっていう状況を何とか伝えようとしている姿を歌ったものさ。もう昔とは違うから一緒にはいれないって何度説明しても、彼女は"何が変わったのよ?どうして電話に出てくれないの?"って言うばっかりで理解してくれないんだ。別れたいんだけどそれが切り出せずにいるっていう、ちょっと意気地のない状況だよね。
13. WORLD FILLED WITH LOVE
この曲の半分は、サウサンプトン(イングランド南部の港町)の公営団地で育って、音楽業界に身を置いて色々なことも経験してきた自分自身の、「後悔なんかしちゃいないけど、いつまでも昔のままじゃない」っていう気持ちから来ているもので、もう半分は、9月11日のテロ事件の時にニューヨークにいたことに影響を受けているんだ。一大惨事を目の当たりにしてしまった経験を活かして、"辛いこともあるけど、世の中には愛が溢れているんだから、その愛を見つけ出せさえすればきっといいことがある"っていうメッセージを伝えられるような曲を書きたかったんだ。
実際に「ワールド・フィルド・ウィズ・ラヴ」を書き始めたのはオーストラリアにいる時だったんだ。"昔とは身の周りの状況も変わったけど、自分は日々楽しんでいる"っていうニュアンスでね。その後、9月11日にニューヨークにいたことによって、もっと広い意味を持たせた曲にしたいと思うようになったんだ。"愛に満たされた世界に身を置いているのは自分だけじゃない。誰もがみなこの愛の世界に住んでいるんだ"っていうような。互いに助け合って生き抜いて行くための一縷の望みも見つけられなければ、戦争、貧困、飢餓といった問題を抱えた日常に、生きる目的さえ見失ってしまいそうだけど、この世界にはもっといい何かが存在するんだっていうメッセージがこの「ワールド・フィルド・ウィズ・ラヴ」の根底に流れているんだ。
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