#1-CD

  1. 01

    花の行方

  2. 02

    Soul of AI

  3. 03

    眩光

  4. 04

    In my tears

  5. 05

    氷の城

  6. 06

    羊の夢

  7. 07

    羽はツバメ

すべて新曲の7曲を収録した意欲作「ツバメ」。日常のパーソナルな事象が彼女のフィルターを通してファンタジーへと昇華していく。ハープとアコースティックギターのデュオticomoon 他多彩なゲストミュージシャンを迎えたその静謐なサウンドとは対照的に、聴く者の心は強く、深く、揺さぶられる。

<参加ミュージシャン>
ピアノ:新居昭乃
ハープ:吉野 友加(tico moon)
アコースティックギター:影山 敏彦(tico moon) 
ウーリッツァ/アコーディオン:細海 魚
ゲストピアノ、編曲(眩光):はまたけし
ストリングスカルテット:藤堂 昌彦カルテット
チェロ(眩光):結城 貴弘
ベース:渡辺 等
ギター&サウンドプロデュース:保刈 久明

オスカー・ワイルドの童話「幸福の王子」に出てくるツバメ。冬が迫る中、王子の銅像から宝石を外して人々に運ぶ役目を担ったために南へ飛ぶタイミングを逃し、死んでしまうツバメ。この苦しさ、物悲しさは、人生と重なります。お話の最後で天使に連れられて、王子と共に神様のもとへ運ばれていくシーンは、いくばくかの救いではありました。身近で亡くなって行った人の魂もきっと窮屈な身体から解放され、街を、空を、自由に飛び回っていると、最近ではそう感じています。苦しさ、悲しみを味わうこと、それを解放へとつなげること。そんな思いを「ツバメ」というタイトルに込めました。

新居昭乃

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「ツバメ」全曲解説

M1 花の行方
大事な友人が若くして亡くなった時に、もう会えない淋しさをじぶんのために曲にしたものです。パーソナルな作品だったのですが、保刈久明君のアレンジの、tico moonのおふたりによるハープとギターの囁くような繊細な演奏、保刈君自身のギターソロのおかげで、ヨーロッパの古い映画から聞こえてくるような美しい曲になりました。

M2 Soul of AI
AI の進化は著しく、アンドロイドが人のように振る舞うことになる、SFでしかなかった世界もすぐそこまで来ているのかなと思うきょうこの頃です。アンドロイドに学習能力があって自立して成長していくとしたら、人とどれほどの違いがあるのだろう、私たちも「愛することを学びなさい」と大いなる何者かによってプログラムされた存在なのではと、考えたりしてしまいます。保刈君が流れるような弦アレンジを考えてくれました。空間系のギターと藤堂昌彦君カルテットの皆さんの演奏が空想の世界へと連れて行ってくれるようです。

M3 眩光
はまたけしさん作編曲。メロディーがとてもドラマチックで胸に迫るものがあって、自分の中に昔からあった風景を重ねて歌詞を考えました。ハレーションを起こすほどに眩しい真昼の道を海へ向かう。そこでは鮮やかに横たわる過去が眩しい光のように身体を満たしていくというようなイメージです。 はまたけしさんのピアノ、結城貴弘さんのチェロとわたしの歌を、クリックを使わずに同時に録音しました。何度かテイクを重ねるうちに息も合って、とても力のある楽曲に仕上がったと思っています。

M4 In my tears
保刈久明作編曲。歌い出しは彷徨うような雰囲気で、サビになると感情が一気に溢れるような曲調なので、そこから見えてくる風景を歌詞にしました。心の奥底で眠らせてしまった悲しみがふと目を覚まし、世界は涙に沈んで空は遠くなっていく。でも手をのばせば必ず光に届いくのだという希望を込めました。渡辺等さんのフレットレスベースと藤堂君カルテットが広がっていく展開をぜひ聞いていただけたらと思います。

M5 氷の城
心を閉ざしてしまった人へ、どうしたら暖かい光を感じてもらえるだろう、という内容の曲です。tico moon吉野友加さんのハープが氷の煌めきのように、藤堂君カルテットが氷の城を築き上げるように、それでいて優しく響いています。

M6 羊の夢
2018年暮れのコンサート「Electric Sheep」のために書いた曲です。コンサートのテーマが「アンドロイドが見る夢」だったのですが、これは電気羊が見る夢を歌っています(笑。 保刈君の打ち込みと、細海魚君のウーリッツァとアコーディオンがとても有機的に溶け合って、イメージ通りの仕上がりになりました。

M7 羽はツバメ
こちらも「花の行方」の友人を思って作った曲です。きっと私たちにこんなメッセージを送ってくれているだろうと、心を飛ばして作った曲です。「ツバメ」はオスカーワイルドの「幸福の王子」に出てくるツバメのイメージも重ねています。 辛く悲しい物事の向こう側に、必ず大空が広がっていることを忘れないように、そして自分自身周囲の大事な人たちの支えになれるように、という願いを込めました。 渡辺等さんのフレットレスベース、tico moon のおふたりのハープとギター、藤堂君カルテットが、鳥の飛翔のようでもあり、上空の風を地上に運んでくれるかのようでもあります。

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