【ユーリ役:櫻井孝宏さん】

[1] 初めての経験で、個人的には難しいお仕事でした。制されたスペースにセリフを乗せていくのは大変です。
実際に収録する環境になるとちょっと欲が出てきて、やりたい事と実際の尺との折り合いの付け方に苦労しました。セリフも音楽もどちらも生きるようなバランスを作れるよう心懸けたつもりですが・・・上手くいったかどうか。音階という意味ではなくて、「音楽」と「セリフ」で“ハモる”ようなイメージで出来たらと考えてました。

[2] どのキャラクターもそれぞれの印象的なシーンや言葉がピックアップされていて、言うなれば『気持ちのダイジェスト』になっていたのですが、むしろそこにはないものを思い出したりしていましたね。
例えば、村田だと、ユーリと村田のシーンというよりも、村田と眞王のシーンを思い出したり・・・。
僕個人として印象に残っていたシーン、特に連続性はないのですが、それを思い返しながら収録してました。

【コンラッド役:森川智之さん レコーディング後のコメント】

[1] セリフもそうですが、音楽も作品には欠かせない、大切なパートです。
その音楽もセリフと、よりドラマチックにシンクロしていて、感動を呼び覚ましてくれますよね。
今回のような収録はタイミングを合わせながらの作業なので難しかったですが、すばらしい仕上がりになっていると思うので、楽しみです。

[2] ありました。

[3] すべて余すところなく好きです。

【村田役:宮田幸季さんレコーディング後のコメント】

[1] 書き下ろしの脚本だったり、違うセリフの収録というのはあるんですけど、TVアニメシリーズの脚本そのままでセリフを新録、というのは初めてで、一言でいって、大変でした(笑)。
シーンも関係なく次々にセリフがあったので・・・。
ムラケンの場合は、皆さんご存知のとおり腹黒い、本心の見えないキャラクターなんです。ニコニコしてるけれど、心の内はそうでない感情だったり、相対するキャラクターに対しても、シチュエーションによっても対応が違うし、急にスイッチが入ってシリアスモードになったり、おちゃらけモードになったり、おちゃらけモードもシリアスモードの中であえておちゃらけモードにしていたりするんですね。難しいキャラクターなので、フラッシュバック的にセリフが次々にくると特に大変でした。

[2] 今回のために収録前DVDをもう一回見直したのですが、「あー、こういうシーンがあったなあ」とか、渋谷にこういう風に接していたな、とか・・・懐かしかったです。アフレコの収録の時を思い出したりもしましたね。

[3] 一言で言うと全部ですね。
特にムラケンは喜怒哀楽だけじゃない、プラス、裏・喜怒哀楽があったりもするので(笑)、なんか違う感情もあるんですよね。普通の人間に見えるけれども、大賢者としての何千年もの記憶があるし。すべてに思い入れがあるな、って感じています。

[4] TVアニメシリーズは終ってしまいましたけれど、改めてこうやって村田健を演じることができて嬉しかったです。又、今回は変わったCDになっていて、BGMに乗せてフラッシュバック的な、そのシーンを思い返しつつ、そのキャラを感じていただけたら、という構成で作られています。ぜひムラケンだけでなく他のキャラクター達とも合わせて聴いて頂いて、TVアニメの「今日からマ王」を懐かしんで頂けたらと思います。

【ヴォルフラム役:斎賀みつきさんレコーディング後のコメント】

[1] 皆さんが聞いてきて印象に残ったセリフを集めて、それを一気に聞けるというのは試みとしては面白いなと思ってやっていました。実際にやるのは、いろんなシーンから構築してきているので、アニメの間尺とは違いお話しの流れでやっているわけではないので、タイムを気にしながらやる方が大きかったですね。

[2] 7-8年付き合ってきてる長い作品ではありますし、離れてだいぶ経つので、「あー、そういえばこんなことを言っていたな」というのを懐かしく思い出しながらやれたので、どのシーンということではなく楽しくやらせて頂きました。

[3] 「へなちょこ」っていってるところでしょうか。
マ王の世界って、すごく真面目で真剣なシーンもシリアスなシーンもあるけど、とても明るいシーンも多くて、そういう所がみんな想い出にも残っているところだと思うので、 ユーリとのケンカのシーンのセリフというのは、ホントに痴話喧嘩というか、カワイイ子供同士の喧嘩みたいで、好きなセリフというより、シチュエーションとして好きなところでしたね。

[4] きっとみなさんが聞いて懐かしいな、と思ったり、あ、こんなセリフあったなあ、と思うのと同じように、こちらも久しぶりにヴォルフラムというキャラクターと向き合えたという感じがしていますので、とても楽しかったです。

【グウェンダル役:大塚明夫さんレコーディング後のコメント】

[1] この間もね、友達のライブに乱入して、歌っている所に日本語の訳を重ねて入れちゃうなんて乱暴なことをやったりしていたんで、今音楽と一緒にやるというのを面白がってるところです。音楽に乗っけて喋るのはわりと得意なんですよ。
音楽の隙間を縫ってやるというか、音楽を聴いてないとできないですよね。

[2] セリフを読んでいた時に、グウェンダルというよりも自分自身の記憶みたいな気がして懐かしかったですね。

[3] 基本的にみんな好きなんですけれど、ヒューブに対しての真っ直ぐに出せない部分、てのと、親父のダン・ヒーリーの、人間であるという、わかっちゃいるんだけどね、というあたりが、胸の中がいっぱい動く気がして好きでしたね。

[4] 大変楽しい体験でした。
こういうことをやってみようという話になるのも、マ王という番組が皆さんに楽しんでもらえたからこそでしょうから、どんどん「こういうのをやってくれ運動」みたいなのを一つファンの皆様に言って頂けたら、と(笑)。
今回は絵に助けられない、というか、絵がなくても絵があるように、一度見て頂いている作品ですからそれがきっとみなさんの脳の中で再生されるのでしょうけれど、僕ら的には絵が助けてくれないという緊張感がありましたね。
あと、僕は音をすごく助けにしちゃうんで、できればアフレコの時も音が入ってたら楽なんだけどな、と思いますね(笑)

【ギュンター役:井上和彦さんレコーディング後のコメント】

[1] こういうことは初めてでしたが、曲はあった方がいいですよね。
番組のナレーションとかCMとかでも曲が流れていると「あ、その世界観か」ってのが 掴みやすいので。
ギュンター的にはいろんなシーンがあるので、曲と相反するようなセリフが一杯ありますけれども、でもギュンターの心の本質みたいなのがずっと流れているので、すごく 気持ちが良かったし、映像もイメージしやすかったです。

[2] えーと、正直言うとね、(セリフを録っていた時に)映像を見てるというのが、線画なんでね(笑)、映像というよりもそのシーンの中のイメージ、ユーリが居てみんながいて、という雰囲気を思い出していましたね。

[3] ああ、こんなだったな、というのはありましたね。
で、真面目なところも、壊れるところも、どっちもギュンターなので、 ぼくは壊れる方が自分でやってて楽しい所なので、そういうパートを真ん中に入れてもらえたのは嬉しかったですね。

[4] この曲は3分くらいなのですが、3分でギュンターがわかる、というところがすごいです。やっていて、シーン、シーンの切り替わりが結構あるのですが、飛ぶところはちゃんとしっかり飛ぼうと思ってやっていましたが、この3分間の中で長く続いたシリーズを走馬灯のように思い出してもらえれば嬉しいなあと思います。まあ、ボクは死ぬわけじゃありませんけどね(笑)

【勝利役:小西克幸さんレコーディング後のコメント】

[1] 最初原稿を読ませて頂いた時に、いろんなシーンのセリフをうまく組んでいるんだろうなあ、とは思ったのですが、別々の感情が繋がっているので、やり方として、これを通して感情を持っていった方がいいのか、それとも名場面集みたいにこのブロック、ここのブロック、というようにまとめた方がいいのか、又はブロックに分かれてはいるけれど、根本はユーリへの思いということでつながっているので、それを中心にドラマティックに演じていった方がいいのか、どれが一番いいのか迷いましたね。なので最初にご相談させて頂きました。

あと、最初音楽頂いた時に、4拍子で全部カウントをとり、きっかけだけ全部聞いて、後は読みながらとか聴きながらとか、ここはセリフが入りきらないな、とか、入らないならどういう気持ちでやれば違和感なく入るのかな、とか、そんな風に気持ちを作っていきました。

[2] ボク、楽だったんじゃないですか?(笑)途中出場で、いつもシリーズの後半にならないと出てこないから(笑)それに喋り始めると長いんですよね、勝利って。
だからやっていて、あー、これ言ったな、というのは漠然と出てきていて、でもイメージはすごく膨らみました。

[3] 「お兄ちゃんと呼べ」っていうのが独立してあったので、それがすべてを踏襲している、という気がして、ステキだな、と思いました。
なんかのセリフの繋がりで「お兄ちゃんと呼べ」っていうのがあるのでなくて、 いろんな今までのユーリと勝利のやりとりというか、育ってきたものがあって、 その中でずっと「お兄ちゃんと呼べ」っていうのがあったんだと思うんですよ。
それのまとめた思いがそこにあるのかな、と。

[4] TVシリーズが終ってからしばらく経ってるんですけど、又こういった形でTVシリーズのセリフがメインに使われてるということで、みんなも聞いた時に思い出すことがあるんじゃないかな、と思って。ボクもいろんなことを思い出しましたし、なのでこれを聞いて又一つのマ王として楽しんでもらえれば嬉しいなというのが正直な感想ですかね。
あと、あ、これどこだっけな、と思った人は又シリーズ見てもらえれば嬉しいですね。いろんな楽しみ方があると思いますので。

【サラレギー役:石田彰さん】

[4] 今回のようにTVシリーズの中のセリフだけを 新たに音楽に乗せてやってみたのは初めてで、 最初は音楽のイメージに沿ってやった方がいいのか、 アニメの中でやった時の気持ちを重視した方がいいのか 少し迷いましたが、今回は絵がないので、音楽に乗っかる形でやってみました。
1つの曲の流れの中で、様々な感情の括りのセリフが出てきますが、 聴いているみなさんがどのように感じられるのか、とても楽しみです。