
 | 2001.12.28 UP
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2001年は9月から12月までコンサートツアーを行った村治さん。リサイタルのプログラムは、前半をバッチェラー、ブローウェルといったCDにも収録されているお馴染みの曲に、新たにバッハの「シャコンヌ」やラックの「プテットゥ・ノクターン」などを加えて構成し、後半をファリャ、ロドリーゴ、トゥリーナなどスペインもの、主にDVDに収録された作品でまとめていました。
オーケストラとの協演も2回ほど。日本フィルハーモニー交響楽団とテデスコのギター協奏曲第2番「夕べの協奏曲」を、東京交響楽団とはロドリーゴ「アランフェス協奏曲」を協演しました。また、このツアーに先立って7月にはスペイン・バレンシア地方でロドリーゴ室内管弦楽団と「ある貴紳のための幻想曲」を演奏してきました。(このライヴ録音を2002年春にリリースする予定です。皆様お楽しみに!)
私は、今年10回くらいコンサートに足を運びましたが、全体を通してやはりスペイン作品の演奏が圧倒的に良かったです。それは3ヶ月のスペイン留学の成果なのでしょう。曲が生まれた土地で、その言葉を話しながら体得した演奏にはリアリティーがあります。演奏に命が灯ったとでも言うのでしょうか。クラシックって演奏テクニックの競い合いみたいなところがあると思うのですが、演奏できるだけでは人は感動しません。演奏家自身の曲に対するリアルな感情があってこそ、人に伝わるんだと思うんです。
私は、村治さんがスペインから帰った直後のコンサートに鳥肌がたつくらい感動しました。 なぜなら村治さんがスペインで感じてきたことが曲を通して伝わってきたからです。“これが村治佳織のスペインか!”という感じです。
「ファンダンギーリョ」は繊細だし、「ドビュッシー讃歌」は粋で小気味よく、「暁の鐘」は本当に日が昇る前にかすかに聞こえる鐘の音のようだったし、「粉屋の踊り」はスペインの熱い日差しを感じました。また、スペインものに触発されて他曲も今まで以上に良かったです。例えばブローウェル「黒いデカメロン」は新たな解釈につながっているし、「タンゴ・アン・スカイ」はリズムが明確で思わず足で拍子をとってしまいました。
さらに、村治さんのコンサートは視覚的にも楽しめます。まずはヘアスタイル。現在髪が長いので、コンサートのときはたいていアップにしているんですが、これが似合うんですね〜。やっぱ女の子ですね〜。ヘアメイクさん苦心の作という感じで毎回毎回ちょっとずつ変化しているのがまた楽しいです。
それから衣装。前半は黒、後半は赤という具合に衣装チェンジするので、ステージの雰囲気がぱっと変わります。後半、赤いドレスで登場すると会場から
ため息がもれることもあります。そういった視覚的演出もコンサートを盛り上げるのに大事ですよね。
私は村治さんはクラシック界で一番華と品があるアーティストだと思います。来年も耳と目両方で私たちを楽しませてください! |
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(文・早水 恵)
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