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〜晴れ。

マシュー[注72] にピックアップしてもらいスタジオへ。お昼は再びジャマイカン。
このお店 " Too Sweet "のおばちゃんがアンソニー・ジャクソン[注73] にそっくりなのだ。はじめは少しよそよそしかったのだが、今はとってもフレンドリー。 " 今日のスペシャルはオックステールよ " と教えてくれる。「Baby I Love You」のコーラスを重ねる。たっしんのテーマリフが切なく響く。岸田くんもう一本エレキを重ねる。などと書いていると、8トラックでレコーディングしているとはとても思えないのだが、アコースティックギターとベースを1トラックにまとめちゃったり(ピンポン録音)を繰り返しているのだ。この作業は絶対リアムにしか出来ない。なんせ後戻りできないのだ。後でベースを弾き直すことは勿論出来ないし、ギターをパンチインすることも出来ない、ギターとベースの音質やレベルもこの段階で決まってしまうのだ。リアムにこの先のスケジュールを再度相談する。明日「Bus To Finsbury」のボーカルを録り終えれば7曲行ける!彼は " くるりとは始めてのセッションなので、4曲もしくは5曲がMAX " と言っていたのだが、リアム自身も楽しんでレコーディングしてくれている。僕にとっては嬉しい誤算。帰りもマシューに送ってもらう。明日日本ではSINGER SONGERのアルバム「ばらいろポップ」が発売される。
たくさんの人に聞いてもらえますように。

[注72] Matthew:ジャマイカ出身のキャブドライバー。僕らは毎日ホテルとスタジオの往復にミニキャブを利用していたのだが、数日前に出会ったのが彼(と言っても50過ぎのおじちゃん)。話しがおもしろくてとにかく最高。以降ほぼ毎日彼に送り迎えをお願いした。
[注73] 6弦ベースを操る達人。もう30年以上も第一線で活躍している超売れっ子ミュージシャン。矢野顕子バンドではクリフとともにリズムを支えている。