"ロッキン・イン・リズム"

ADAM at
Schroeder-Headz
その隙間から

日時:2016年3月11日(金)
開場 18:00 / 開演 18:30
OPEN 18:00
その隙間から 18:30?
ADAM at 19:15?
Schroeder-Headz 20:10?
shibuya duo MUSIC EXCHANGE

ADAM at

キーボーディストのタマスケアットを中心にした固定メンバーのいない一期一会のピアノ・セッション・バンド。その躍動感と緊張感あふれるサウンドはライブ・シーンで絶大な人気を誇る。笑って踊ってモッシュもダイブも起きる前代未聞のピアノ・ロック・インスト・バンドとして注目される。

Album「スウィートホーム」Album「スウィートホーム」

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Schroeder-Headz

数多くの著名アーティストのサポート・キーボーディストとして活躍する、渡辺シュンスケによるポスト・ジャズ・プロジェクト。美しいピアノのメロディを包み込むドラムスのグルーヴにソリッドなプログラミング・ループが醸し出すテクノロジーの中にヒューマニティが息づくサウンド。

Album「特異点」Album「特異点」

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その隙間から

2011年5月結成。都内で活動中のインストゥルメンタルバンド。叙情的でありながらアグレッシブなサウンドと、圧倒的なライブパフォーマンスは東京近未来系インストバンドと称される。

Album「その隙間から」Album「その隙間から」

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TICKET INFORMATION

前売り ¥3,800- (税込) / 当日 ¥4,300- (税込) ※1ドリンク別

Shibuya DUO 会場受付

チケットぴあ [285-413]

ローソンチケット [79944]

イープラス

楽天チケット

more information: tep 03-5453-7558(平日13時~18時)

ACCESS

INTERVIEW

ミュージシャンとショップ・バイヤー、表現者と現場のキーマンが支えるインスト・ミュージック・シーン

いよいよ3月11日に開催される『ROCKIN' IN RHYTHM』への出演を控えたSchroeder-HeadzとADAM atの2組が、タワーレコード渋谷店ジャズバイヤーの岩見綾氏、ヴィレッジヴァンガードnewstyle千葉パルコ店バイヤー御手洗茉紀氏という、シーンのキーマンともいえるショップ・バイヤーとの対談を実施。 Schroeder-HeadzやADAM atをはじめとする、現在大いに隆盛をみせるインスト・シーンについて、その火付け役であるショップという現場からの視点から紐解いてもらいました。

タマスケアット(ADAM at)× 岩見綾(タワーレコード渋谷店ジャズ・バイヤー)

(取材日の2月20日、タワーレコード渋谷店でのADAM atインストイベントを終えて)

??本日のインストアイベントはいかがでしたか?

岩見 大盛況でしたよね。前作『CLOCK TOWER』を発売した時もイベントをやっていただきましたが、お客様のノリや掛け声とか、確実にADAM atが浸透してきているなって。

??今、日本人のピアノ・ミュージックやインストものが好調だとお聞きしますが、現場ではどのように感じていますか。

岩見 盛り上がってきているなと思いますね。一つのシーンとして成り立っていると思います。前ならquasimodeとかクラブ・ジャズが主流だった時期もありました。今はそれよりももっとロック寄りになってきていて、人気を集めていると思います。学生さんとかがそれらを売り場で聞いて、カッコいいよねという会話が目の前で繰り広げられているのが、すごい新鮮な感じがします。そうしたシーンが成り立って、2年ぐらいたったかなと思いますね。

タマスケアット あー、それは乗り遅れなくて良かった(笑)。

岩見 ちょうどだったと思います(笑)。

タマスケアット そういう流れになっていて、一番最後に乗っかれて、今は一番最初にそこから振り落とされたくないなという気持ちですね。

これ、インスト業界の重鎮から、岩見さんに渡してくれと頼まれまして(と、表彰状をさしだす)。

岩見 わー、ありがとうございます。

タマスケアット こちらこそ、本当にありがとうございます。お陰でbohemianvoodooとか、TRI4TH、fox capture planとかインスト・バンドがこんなに脚光を浴びることができました(笑)。

??やはり、それらのバンドには共感を持ちます?

タマスケアット もちろんです。

岩見 対バンも多いですしね。

タマスケアット 皆さん、お上手ですしね。とにかく、ジャズの敷居が下がりましたよね。僕の地元の浜松はまだ少し田舎なので、レコード・ショップのジャズ・コーナーというのがいまだ少し隔離されているんです。J-POPが華やかなダイナーだとしたら、ジャズは立ち飲み屋的な感じでしょうか。でも、タワーレコード渋谷店さんのジャズ・コーナーの感じは立ち飲み屋調バルという感じで、そのお陰でだいぶ敷居も下がって、本当にありがたいです。そして、こんなにプッシュしていただけて、本当に信じられないくらいなんです。

??具体的には、どんなプッシュをなさっていますか?

岩見 やはりポップは重要なので、滅茶滅茶考えて書いていますね。それを見て、CDを手に取っていただけると、本当にうれしくなります。話かけたくなりますね。

タマスケアット 僕は手に取っている人を見ると、買ってと念を送りますね(笑)。タワーレコードではジャズ売り場にちゃんと置いていただいていますが、僕たちの場合は消去法でここじゃないここでもないとなって、ジャズの売り場だけが拾ってくれたんだと思います。

岩見 最初は、タワーレコードでもどっちのジャンルにするかとなりました。ADAM atはどこに置こうかと相談がありまして、私はどっちでも行けると思いますって答えたんです。それで、複数の売り場で売っていると思います。

??今、ADAM atの購買層は、他にはどういうCDを買っています?

岩見 toconomaさんとかfox capture planさんと一緒に並べていて。今、“Touch! the groove!”という企画でやっているんです。その企画はグルーヴィーなインストをやる若手のアーティストさんをピック・アップして、集中的に紹介しています。私はもともとロックが好きなんです。でも、ジャズのほうに配置換えになって、ジャズを聞くようになりました。それ、逆ですよね。

タマスケアット いや、僕はジャズを嫌ってましたから。

岩見 でも、お父さんがジャズ・ファンだったんですよね。

タマスケアット 無理矢理ジャズを聞かせるんで、反抗期で僕はメタルのほうに行ったんです(笑)。

岩見 本当はすぐにJ-POPの売り場に移るはずだったんですが、そのまま3年たちますね。最初はジャズ・ヴォーカルやピアノ・トリオが好きになりました。ピアノをやっていたので、親しみやすかったのかもしれませんね。そして、そこから日本にもおもしろいバンドがいるぞと興味を持ったらすごいシーンが広がっていて、異動になったのはちょうどいいタイミングだったし、そうなって良かったと思っています。

??今回、ADAM atの『スウィートホーム』とともに、Schroeder-Headzの新作『特異点』も同日に発売されているんですが、そちらはどうでしょう?

岩見 Schroeder-Headzも売れてますね。両者抱えている世界観はちょっと違うんですが、でも同じピアノ・ミュージック、インスト・ミュージックとして個をすごい確立していると思うし、そういうふうに両方があるからおもしろいんだと思います。だから、両方をお買いになっていく方も多いんですよ。

??3月11日には、一緒にライヴをやるんですよね?

タマスケアット はい、やります。過去、一度一緒になったことがあるんですが、まあ僕としては、前説をやらせていただくという感じでお客さんに楽しんでいただければと思います。

タワーレコード渋谷店
http://towershibuya.jp/

渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)× 御手洗茉紀(ヴィレッジヴァンガードnew style千葉パルコ店)

???Schroeder-Headzの大ファンだとお聞きしましたが。

御手洗 ピアノをやっていたことがあって。それもあって好きなんです。保育のほうに行ったんですけど、ピアノに重きを置いている大学に通いました。Schroeder-Headzは幅広いジャンルにまたがる音楽性にすごく興味が持てます。もちろん、ライヴにも行かせていただいてますが、ヴォーカルがないのに引き込まれる迫力がすごいです。

渡辺 ピアノをやっていた方に愛好されるのはうれしいですね。でも、ちゃんとピアノを習った人からは、渡辺さん指使い滅茶苦茶ですねと言われたりします。けっこう独学だったので、実際そうなんですよ。小さい頃ちゃんと習っていたら良かったと思いますね。高く積み上げるには、基礎はちゃんとしていたほうがいいです。僕の母も保育士で、家にはピアノはあったんですけど全然興味がなく、ザリガニばかりとっていました(笑)。

御手洗 新しいアルバム『特異点』は聴くたびに新鮮で、お店ではDVDを一緒に流させていただいています。すると、けっこう立ち止まってご覧になっているお客様が多いんですよ。

??ヴィレッジヴァンガードはインスト・ミュージックに強いという定評がありますが、それはどういう所が理由だと思われます?

御手洗 普通にアパレルで流しているような有線の音楽とは違って、ヴィレッジヴァンガードでは雑貨と音楽が融合しているというか、共存しているんです。その感じが新鮮で、いらっしゃる方にアピールするのかと思いますね。雑貨屋でCDを置いているお店ってあまりないと思いますが、その取り合わせはおもしろいと思います。

渡辺 僕の地元の名古屋なんですが、音楽を始めたころに近くに店があって、よく行っていました。当時から、ジャズのCDや本や雑貨が置いてある感じが好きでした。音楽はそれだけでも場の空気感を変えてくれるし、空間演出の一つの要素として大きいと思います。家具としての音楽というか、音楽がその人が持つ時間を変えてくれたり、気分を変えてくれるというのはうれしいことなので、そういう方向で売っていただけるのは光栄ですね。

??Schroeder-Headzと一緒に買うものとか、傾向はあります?

御手洗 DAISHI DANCEさんとか、インスト系の表現が好きな方が、一緒に買われていますね。それから、世界を旅したような気持ちになれる旅行系の写真集とか、一緒に購入してくださったりしますね。客層は様々だと思います。30代ぐらいの、男性、女性関係なく、お買い求めになっている感じはします。

渡辺 それはうれしいですね。音楽も気分を変えてくれるという意味では同じだから、旅の写真集と一緒に買ってくれたら、本当にうれしいです。本が好きなので、書籍と一緒に買ってもらうのもいいですね。

御手洗 Schroeder-HeadzさんのCDをテーマに、たとえば<NEWDAYS>といったテーマでコーナーを作ろうとなるんです。そして、新生活にぴったりというか、新しい、さわやかな雰囲気を醸し出すものをそろえていきます。ポップとかも書かせていただいて、デビュー作の時は、<気怠い気分はかっこいい音楽で吹き飛ばせ>みたいに紹介しました。

渡辺 いいですねえ。

御手洗 <寝起きの朝も、これでやる気が出ちゃう>みたいなことも書きました。語彙力がないんですが、そういうことが伝わればと。

??今、バイヤーとしてお勧めしているCDは?

御手洗 今、お店ではカフェ系の音楽を展開もしていまして、ジャンルに偏らず、いろんな方が聞けるような、カフェに合うような音楽を紹介しています。

渡辺 それは選ぶ方がいるんですか。どんな基準で、選んでいくのでしょう?

御手洗 CDの担当がいます。お店によって、売り場によっても、いろいろな基準があると思いますし、そこらへんは自由ですね。想像もつかないような感じとか、ちょっと聴いたら最後まで聴いていたいとか、そういうものを推したいですね。すると、お客さんも興味を持ち、手にしてくださると言う感じです。

渡辺 おもしろそうな仕事だなあ。僕もやってみたい。ファースト・アルバムを出したときからヴィレッジヴァンガードさんで置いてもらって、普段CDをあまり買わない方も買ってくれたのがうれしかったんです。すごい、自信にもなりましたね。

??もしかすると、ピアノの音というのはパっと聞いた時に耳に入りやすくて、訴求しやすいものがあるのかなと思います。だから、CDを求めに来ていない方でも手に取ってしまうのかもしれません。

渡辺 DAISHI DANCEさんもピアノだし、ADAM atもピアノだし。ピアノはそういう力があるのかな。お店では、やはりピアノに人気があるんですか?

御手洗 そうですね、ピアノが多いです。

渡辺 Schroeder-Headzにしても、ADAM atにしても、メロディはあるかもしれないけど、けっこうリズムは激しいじゃないですか。それは時代なのかな。ただリリカルなだけなアルバムだと、イージー・リスニングになってしまいますよね。それについてはSchroeder-Headzを始めた時から頭にあることで、ある程度リズムがないといけないと思っているところはあります。その一方で、ピアノ1本のアルバムも作りたいけど。

御手洗 そしたら、やっぱりパワー・プッシュです!

ヴィレッジヴァンガード new style千葉パルコ
http://www.village-v.co.jp/shop/list/detail/?code=615