PROFILE page01page02page03
page03/03
再始動後の「Indio」から、ニューシングル「君がいた物語」(2003/1/22発売、『.hack//Liminality vol.3』オープニングテーマ)までの楽曲たちを網羅したSee-Sawの待望のニューアルバム『Dream Field』が、2002年2月21日にリリースされる。

「10年前のアルバムとくらべたら、今回の方が、主題歌や挿入歌だったり、コンセプシャルなものが多いので、ちょっと重いとか暗めというのはあると思うんですけど、基本的にやっていることはそんなに変わっていない。メロディを聞かせたくて、コーラスで遊びたくてやっているという気持ちに変わりはないですね」と梶浦。

「だたそれは私だけが楽しんでもダメだし、千亜紀だけが楽しんでいてもダメで。2人が楽しんでやってるのが合体したカタチのSee-Sawが大前提なんですね。そのためには、まず自分が責任持って自分を楽しませておかないとダメだなと思う。自分の中でSee-Sawに対する欲望みたいなものを絶対に枯らさないように、燃やし続けることが一番大切だと思っているんですよね」

その欲望=エネルギーの在り方を、ニューアルバムのレコーディングの時、千亜紀もいつも感じながらマイクに向っていたという。

「とにかく曲が目の前にあったら、私はすごく真剣になっちゃうんですよ。それをわかってくれる人がいるから打ち込める。私には、いつもここ(と胸を指す)に大きなエネルギーがあって。それが例えば、よくない方にいくと怒りに変わるし、よければアメリカ人のようにハッピーになっちゃったりする。だからライブの前日に10キロ走り込んだり、昔はよくあったんです。それぐらいエネルギーが表われる時があって。それをうまい方向に持っていけない時もあったけれど、今は梶ちゃんの曲が目の前にくる。それを歌うにはものすごいエネルギーがいるわけですよ。それに打ち込めることで毎日が楽しいというふうに考えている。そのエネルギーを、このアルバムから感じとってもらえればって思うんです」

最後に、梶浦にとっての“See-Saw”とは?と尋ねると、彼女はこういう。

「私の中で“See-Saw”は原点。自分の一生のプランの中から失くすことは考えたくないんです。もし今後、何年かブランクがあったとしても、またどこかで会って、たとえ60歳になったとしても(笑)、“千亜紀、ちょっとやってみようよ!”って。そうやって一生“See-Saw”を自分の中のどこかに置いておきたい、それが私の夢なんです」

“I have a dream 変わらない日々の中に 小さな夢 探し続ける・・・”

カバージャケットにこう記されたファーストアルバム『I HAVE A DREAM』で伸びやかに泳ぎだした“See-Saw”は、10年の時間を経て、今ふたたび新たな“夢の地平”――『Dream Field』に歩みだそうとしている。そして、さらにその地平の先に見えるものは。それは...彼女たちだけが、知っている。
LINER NOTES UP