第13回 心の意味

 「相撲でさ、勝った力士が懸賞金もらう時、片手でチョンチョンチョン、ってやるでしょ。あれってね、手で『心』って書いてるんだよ」ってこの前来たお客さんが言ってたの。へー、さすが日本の国技。技術だけを競うなら、それは単なるスポーツ。「心」を忘れないから、独特の高い精神性で日本人の心を打つんだわ・・・。
なんて感動してたんだけど、この前何気なく調べたら全然大ウソだったのよ。いかにもそれっぽい話しやがってチックショー、騙されたわ。飲み屋でウンチク垂れてるバカ男にはホント要注意ね。

*本日のトリビア「懸賞金の手刀について」
勝った力士が懸賞金をもらう時に切る手刀は、左、右、中の順番で切ります。昭和41年に日本相撲協会から「懸賞は手刀を切って受け取ること」と正式な通達が出されました。
play抱きしめたい/東京ビートルズ

 収録:「meet the 東京ビートルズ
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 ビートルズの「抱きしめたい」のイントロは、リズムの裏から入るわけ。3拍目の裏から始まるの。でもリアルタイムでビートルズを聴いた日本人の殆どは、そうしたリズム感に余り慣れていなかったのですね。「音楽はかならず小節の1拍目から始まるもの」という既成概念があったのでしょう。で、ビートルズの「抱きしめたい」を聴いてこのイントロを理解できなかった。そして悪戦苦闘の末、この妙ちきりんなカバーが誕生しました。でも、これはこれでいいかげんでサイコーです。このデタラメぶり、ラトルズに全然勝っちゃってるもんね!
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