VICP-61964
【アルゼンチン】
『トリオ・コンテンポラネオ/新しい表現〜アディオス・ノニーノ』
2003.2.5発売/VICP-62185/税抜\2,400
早逝した気鋭のバンドネオン奏者/編曲者ドミンゴ・モーレス率いる充実したトリオによる現代タンゴの意欲作(3rd Album)初CD化!
世界初CD化 1973年作品
解説:西村秀人
 1.ミミ・ピンソン(Mimi Pinzon)
 2.最後のデート(La ultima cita)
 3.アディオス・ノニーノ(Adios Nonino)
 4.アムラード(見捨てられて)(Amurado)
 5.ピアンタータ(Piantata)
 6.メランコリコ(Melancolico)
 7.ラ・カチーラ(La cachila)
 8.カルミン(Carmin)
 9.トリウンファル(勝利)(Triunfal)
 10.モレーナ(Morena)
 11.新しい表現(Nueva expresion)
 12.懐かしき家(La casita de mis viejos)



【トリオ編成による現代タンゴの意欲作】
解説:西村秀人 
 トリオ・コンテンポラネオは「コンテンポラリー・トリオ」というその名の通り、 シンプルでありながらも、新しいタンゴの演奏手法を目指した、1970年代タンゴ界の 最も優れたグループの一つである。結成は1969年、バンドネオンのドミンゴ・モーレ スを中心に、マリオ・マルサン(ピアノ)、エドゥアルド・マセッティ(エレキ・ベー ス)の3人でスタート、ファースト・アルバム "Tango" (Trova TLM-32)を発表、翌 年ピアノがフアン・ カルロス・スニーニに交替、"Tiempo de Gardel" (Trova MXT-40001、日本でも1975年にビクター SJET-8383「 タンゴの新しい波/トリオ・コ ンテンポラネオ」として発売)を発表、歌手カルロス・ガルデルのレパートリーを大 胆にアレンジし話題となった。その後1973年にモーレス、ジャズの分野でも活躍した ウリセス・ゴニ(ピアノ)、アルフレド・ベジョーモ(エレキ・ベース)というメン バーで発表したのがこのCDの作品 "Nueva Expresion"(Trova MXT-40014、1975年 にビクター SWX-7069 「アディオス・ノニーノ」として発売)である。
 バンドネオン、ピアノ、ベースという楽器編成は、1950年代からセサル・サニョー リ・トリオ、ロス・モデルノス、トリオ・ジュンバ、バッファ=ベリンジェリ・トリ オ、バングアトリオなど多くのグループによって試みられ、タンゴにおけるグループ 表現の最小単位として、また個々人の技巧的な演奏を発揮させるのに最適のフォーマッ トとなってきた。トリオ・コンテンポラネオの場合、コントラバスではなくエレキ・ ベースを採用することで、全体の流れや細かいリズム感に独自の色を生み出し、バン ドネオンやピアノの表現もテクニックのひけらかしに終始しないようバランス良く構 成され、なおかつ現代性を失っていない点で優れている。
 このアルバムは結局このトリオの最後のアルバムとなり、その後ドミンゴ・モーレ スはトリオを離れた活動を中心に置き(モーレスの代わりにフリオ・パネが参加した こともあったが、短期間に終わったようだ)、1974年、80年にタンゴ・オールスター ズのメンバーとして来日、81年にはトリオ・コンテンポラネオとして来日したが、そ の後はバラエティに富んだ編成で活動を続け、86年にはブエノスアイレス5という自 己のキンテートで来日公演を行ったが、1992年、47歳の若さで病気のため急逝した。  トリオ・コンテンポラネオの音楽には、円熟期を迎える前に天に召されてしまった ドミンゴ・モーレスの若さとアイディアがあふれている。


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