■おんな炭坑節
VICL-35639 / VISL-30573(カセット) / \1,300(税込) / 2004.5.26

初回盤を御買い上げの方から抽選で200名様に、
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01.おんな炭坑節
(シングル・バージョン)
02.炭坑節
03.おんな炭坑節
(シングル・バージョン)
(オリジナル・カラオケ)
04.炭坑節
(オリジナル・カラオケ)
05. 炭坑節(男声用カラオケ)


 立ち三味線を弾きながら歌う長山洋子さんの姿は、私にはとても神々しく感じられた。そして、ちょっと悲しげな三味線の音色と力強い歌声に圧倒されながら、私はかつて取材した炭坑長屋の路地をしきりに思い出していた。苛酷な労働を通じて深い絆でむすばれた人々が生活していたその場所は、閉山から二十年近く経っていたにもかかわらず往時と変わらない豊かな人間関係を色濃く残していた。路地を歩けば必ずどこからともなく昔の選炭唄や坑内唄が聞こえてきたものだ。それは人々の営みが地域の生業と深いかかわりを持ちえていた時代の、心の原風景のようなものだった。

  今、人々の労働と生活が育んできた風景が急速な勢いで消えようとしている。炭坑の象徴としてあった<赤い煙突>も<ハモニカ長屋>もすでにない。しかし、どんなに時代が変わろうとも、私達が「精神の遺産」として語り継ぎ、歌い継いでいかなくてはならない人としての温もりまでも消し去っていいはずはない。「なぜ今、炭坑なのか?」という問いかけに、「今だからこそ炭坑なのだ」と答えたい。

田嶋雅巳「炭坑美人〜闇を灯す女たち」(2000年 築地書館) 著者
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