畑中 葉子
GOLDEN☆BEST

1,2,3,4: 平尾昌晃・畑中葉子
13,18:(唄とおしゃべり)畑中葉子・(お相手)ビートたけし
17: 葉子&ナタリ
「元祖・エロカワ」は隠れた実力派!
皆さんは、“畑中葉子”という女性にどのようなイメージをお持ちだろうか。実は、私自身、恥ずかしながら“「カナダからの手紙」のデュエットで大ヒットした後、しばらくして突然ヌード女優に転向し、その象徴となる「後から前から」のエロ歌謡で話題になった” という程度にしか認識していなかった(ファンの皆様、誤解していてごめんなさい)。それを現代風に言えば、“エロ・カワ”な自分を一時的であれ商業的に成功させた第一人者とも言えるだろう。しかし今回、畑中葉子のベスト盤が発売されるにあたって、過去の音源を集めて聞いてみたところ、その表現だけでは収まりきらない多彩な魅力に驚いた。
まず、そのジャンルの広さ。ムード歌謡から企画色の強いお色気悩殺ソング、更にはそこからの脱却を図ったアダルト・オリエンテッドなポップスまで、幅広く歌いこなしている。クロスオーヴァーな楽曲に携わった昭和の偉人には、美空ひばりやちあきなおみなどがいるが、畑中は彼女たちが挑まなかった猥褻な楽曲やコミック・ソングまで見事に歌いこなしている。
さらに、どんな歌を唄っても一貫して感じられるのが安定した音程やリズム感の良さだ。それは、お色気による知名度を武器にCDを出したポルノ女優とは明確に一線を画している。
この『GOLDEN☆BEST』では、時間ギリギリまでその幅広い魅力を網羅しているので、僭越ながら簡単な解説を付けさせていただいた。これを読んで、是非とも彼女の“エロカワ”な魅力に秘められた確かな実力をご堪能いただきたい。
つのはず誠(CDライナーより抜粋)