二村 定一
私の青空~二村定一ジャズ・ソングス

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01
アラビアの唄
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02
青空 My Blue Heaven
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03
笑ひ薬 Turkey in the Straw
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04
ウクレレ・ベビー
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05
アマング マイ スーヴニーア Among my Souvenirs
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06
ソーニヤ Sonya
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07
白帆の唄 Yearning (Just for You)
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08
君よさらば I'm Gonna Bring a Watermelon to My Girl Tonight
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09
夕となれば {夕=ゆうべ}
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10
昇る朝日
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11
洒落男(ゲイ キャバレロ) A Gay Caballero
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12
雨の中に歌ふ Singin'in the Rain
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13
椰子の葉蔭に Allah's Holiday
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14
毎晩見る夢 Liebestraum
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15
オレンヂの花咲く頃 Orange Blossom Time
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16
青春小唄
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17
荒城の月
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18
君恋し
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19
新磯節
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20
神田小唄
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21
ほがらかネ
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22
浪花小唄(道頓堀夜景)
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23
陽気な唄
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24
バッカスの唄
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25
千夜一夜の唄
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26
モン・パパ C'est pour mon Papa
最初のジャズ・スター、二村定一
人呼んで「ベーちゃん」。本人はベートーヴェンのべーだと云うが、突き出た大きな鼻がロスタンの戯曲の主人公、シラノ・ド・ベルジュラックを思わせるところからついたあだ名である。大正時代が明けた昭和初期、新しい音楽ジャズはスターを欲していた。そこで、べーちゃんこと二村定一(1900~48)の登場である。彼は日本最初のジャズ・シンガーと呼ばれている。しかしその芸は歌手にとどまらずエンターテイナーの域に達しており、「二村定一」というピエロのようなキャラクターが一時代を作った。すっきり抜けるように明るい声とスマートな歌いぶり。その裏にはきわめて人間的なペーソスを秘めて、全盛期の輝きはいや増しに増したのであった。このCDには、その全盛期のべーちゃんの魅力たっぷりな唄をぎっしり詰め込んだ。48歳で早世した二村の青春と消長は、拙著「沙漠に日が落ちて」(講談社刊)に描いた。伝記と彼の残した歌声で二村定一を堪能して頂ければ幸いである。
毛利眞人
*発売中『沙漠に日が落ちて 二村定一伝』(毛利眞人著・講談社)