荻野目 洋子
VERGE OF LOVE (English Version) [+2]

2010.04.21
アルバム / VICL-70059
¥2,619(税込)
Victor
グラミー賞 最優秀プロデューサー賞に輝く大御所、
ナラダ・マイケル・ウォルデンがプロデュースした9thアルバムは
全編英詞の話題作。サンフランシスコのターパン・スタジオ録音盤。
20歳を迎えた荻野目洋子の新境地がここにある!
15歳でデビューした荻野目洋子が20歳を迎えた1週間後、彼女のキャリアにとっても、J-POPを語る上でも欠かすことのできない名盤が発表された。9枚目のオリジナルアルバム「VERGE OF LOVE」(1988年12月17日発売)がそれである。85年にアレサ・フランクリンの「Freeway of Love」でグラミー賞最優秀楽曲賞を、87年にはホイットニー・ヒューストンのアルバム「Whitney」で最優秀プロデューサー賞を受賞したナラダ・マイケル・ウォルデンをプロデューサーに迎えたことも、サンフランシスコで計2ヶ月にわたってレコーディングを行ったことも、全編英語詞のアルバムをリリースしたことも、すべてにおいて前代未聞、破格のプロジェクトであった。
当時の彼女はデビュー5年目。トップアイドルとしてヒットを連発していたものの、バンドブームの到来とともにアイドル市場は縮小しつつあり、20代を迎えて次なるステップを模索していた。そんなとき、彼女の“声”に惚れこんだナラダが、バーブラ・ストライサンドの仕事を延期して、全面的にプロデュースをすることになったのである。レコーディングは、まず6月に英語バージョンを、そして9月に日本語バージョンを、それぞれ1ヶ月かけて行なわれた。世紀のプロジェクトは、荻野目洋子を本格派シンガーに進化させ、その才能と実力を改めて世に知らしめる成果をもたらした。
本作はLP4位、カセット6位、CD5位、3アイテムを合算したアルバムチャートでも5位をマーク。英語詞というハンデがありながら、堅調なセールスを記録した。なお、この2ヶ月後には同じトラックによる日本語バージョンもリリースされている。
(解説:濱口英樹)