宮城まり子監督作品(1)
ねむの木の詩
女優の宮城まり子が主宰している肢体不自由児の養護施設「ねむの木学園」には、47人(当時)の園児が生活を共にして、勉強し、機能回復の訓練を受けています。
そのほとんどの子供たちは、脳性マヒで親もいないという、幼い体にはあまりにも重たすぎる不幸を背負っています。けれども子供たちは底ぬけに明るい心を持っている。
そう、もっと強く、そして幸せに生きてほしい。その願いをこめて、宮城まり子が自ら製作・監督し、「ねむの木の詩」はつくられました。
「記録という固さを感じない。脚色という劇的も感じない。ただあるのは見つめ抱きしめる生きた本物の暖かさ。涙があふれて、しかも時に笑ってしまう。“砂丘登り”は絵のように美しく詩のように美しく、しかも胸にくいこんでくる痛ましさだった。」
淀川長治(映画チラシより)