MINMI
Natural(通常盤)
ついに1年9ヶ月ぶりにMINMIのNEW ALBUMがリリースされる。タイトルの“ナチュラル”とは自然派志向とか素朴とかいうことではなく「自分のしたいことをすること」であり、他人からたとえ変だと言われようと「人と違うこと=みんなと同じじゃないこと」を曲げずに、信じて、貫くことが “ナチュラル”なのである。そしてこのアルバム“Natural”はそんな「人と違っていること」を全面的に受け入れ、全身で感じて喜び楽しみ、そして全力で聞く人々を楽しませようとするMINMIの“意外な”仕掛けがギュウギュウに詰まっている作品である。
「紫陽花」でのJAZZセッション、もはや恒例となった湘南乃風とのコンビチューン「YO WELL」でのやりたい放題の大暴れぶり(今回は謎解きも!)、KENTY-GROSSとのコンビチューン「真珠ノ涙」の続編もといオチの行き所・・・。「アイラ」のとてつもなく感動的なまでに大きな世界観はMINMIのアーティスト性がまた進化したことを実感させてくれる。また、当然ながら昨年の夏を鮮やかに彩った「サマータイム!!」、三味線使いの和風オケが印象的な「Are yu ready」、イケイケ★ディスコチューンの「西麻布伝説」などシングルが3曲収録され、湘南乃風、MOOMIN、PUSHIM、RYO the SKYWALKER、JTB、HOME GROWNとの共演が記憶に新しい「FRIENDS」のオーケストラバージョンなど、この2年間のMINMIの活動の充実ぶりはギッシリとつまっている。
そしてなんと言ってもタイトルチューン「Natural」は本作のハイライト。ピアノとリズムを基調としたシンプルなトラックに乗せMINMIは「自分のありのままの気持ちを素直に表現しよう、人と違うことを恐れていてはいけない、そのままの自分らしく生きるんだ」と訴える。MINMIの「Natural」に我々は突き放され、圧倒され、強く共震する。この曲がこの作品のファイナルチューンにあることでMINMIのこの作品に対する強い思いが伝わってくる。
そう、この作品はレゲエシンガーという枠をこえたMINMIのもつ大きな、力強い世界を表現した作品であり、2006年でもっとも最先端を突っ走るアーティストとしての意地と気合が入った“今聞くべき大作”なのである。