SOIL &“PIMP”SESSIONS
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2019.06.19

「TAKE 5」@YOKOHAMA Bay Hall(6/9) Live レポート

2019.06.09
SOIL&"PIMP"SESSIONS presents "TAKE 5"
神奈川・YOKOHAMA Bay Hall

SOIL&"PIMP"SESSIONS主催のライブイベント「SOIL&"PIMP"SESSIONS presents "TAKE 5"」が6月9日、神奈川・YOKOHAMA Bay Hallにて開催された。

SOIL主催の「5時間ぶっ通しイベント」として今年3月にも大阪・味園ユニバースにて実施された「TAKE 5」。
その「横浜編」となる今回は、SOILメンバー5人による企画盛り沢山で行われた「大阪編」とは趣を変え、女性3人組エレクトロユニット=Black Boboi、SOIL最新アルバム『DAPPER』にも参加したShun Ikegai(池貝峻)がボーカルを務めるyahyelをはじめ、SOILメンバーの「今の一押し」ゲストラインナップが実現。
音楽の豊かさと先鋭性が共存する、充実の一夜が繰り広げられた。

開場・開演と同時にDJ SHACHOこと社長(Agitator)のDJから「TAKE 5」はスタート。場内にはメインステージのほか、DJブースを擁したサブステージ、そしてメンバー御用達ショップのコーヒーやカレー、魯肉飯といったフード類のブースも設けられている。「この5時間バッチリみなさんを楽しませたいと思います!」と社長。熱い拍手が巻き起こる。
その直後サブステージでオープニングを飾ったのは、「ラップができるゆるキャラ」ことyoung donuts。シアトルマリナーズのユニフォームを身にまとい、「イチローはB-BOY」などユーモア満載のナンバーで、開幕早々フロアを笑いと歓声に包んでみせた。

メインステージに最初に登場したのはBlack Boboi。Julia Shortreedの澄んだ歌声とermhoiの奏でるシンセの音像、小林うてなのスティールパンの響きが、エレクトロという形容を越えたミステリアスかつ幽玄な世界を展開していく。
ギターサウンドと電子音が高純度なアンビエンスを描き出す「4hours」、妖しくも美しいハーモニーが印象的な「Red Mind」といった最新EPの楽曲群をはじめ、「Between Us 2」「Out of Cage」など計8曲を披露、クールで深遠な音楽空間を演出してみせた。
「今日はみなさま、5時間というマッチョなイベントにお越しいただきありがとうございます」と呼びかける小林の言葉に、誰もが魔法が解けたように拍手を送る。Black Boboiの誘引力を物語る瞬間だ。

続いてサブステージには、SOIL・秋田ゴールドマン(B)とサポートメンバー=栗原健(Sax)によるユニット「秋の栗ひろい」が登場。「今は今日唯一のコーヒー飲む時間だから!」(栗原)と言いつつ、ドビュッシー「(Clair de lune(月の光)」のウッドベース&サックスによるジャズアレンジを披露したり、「Funky Goldman」などSOIL曲も含むメドレーで一面のクラップを呼び起こしたり、豊潤な演奏を聴かせていった。

一方、メインステージにはyahyelが登場。バンド編成+VJというスタイルで繰り出すハイパーでインダストリアルなアンサンブルに、ファルセットを織り交ぜた池貝峻のアグレッシブな絶唱が強烈なヴァイブを与え、Bay Hallのフロアを一気に高揚の異次元へと導いてみせる。時にビートに身を委ねて激しく体を震わせる池貝の姿が、舞台背後に投影される映像と相俟って、音世界の立体感と奥行きをくっきりと浮かび上がらせていく。
冒頭の「Cult」「Karma」から、圧倒的な訴求力で会場の空気を支配してみせたyahyel。「Germany」では曲中に池貝がステージを降り、フロアを踊り歩きながらサブステージまで到達する一幕も。「SOIL&"PIMP"SESSIONS、呼んでくれてありがとうございます!」とエフェクトのかかった声で叫ぶ池貝のコールが観客の熱気をさらに煽り、最後の「TAO」「Iron」までハイブリッドなカオスと呼ぶべき切迫感に満ちたライブ空間を編み上げていった。

さらにサブステージには、SOIL社長&タブゾンビ(Tp)のユニット「BRUTAL LIPS」が。社長が操るトラックに、タブゾンビのトランペットの響きが時にフリーキーに、時にメロウに絡み合っていく。そこへ「奇跡の歌声、緊急来日!」と迎えられたNik Green[=SOIL・みどりん(Dr)]がボーカルとして加わり、「I love Japan!」とフロアを沸かせてみせた。

「TAKE 5」もいよいよ終盤、メインステージには丈青(Pf)・秋田ゴールドマン・みどりんのピアノトリオ「J.A.M」が登場。メロウな旋律に丈青の同音連打がゴージャスなきらめきを与えたり、秋田&みどりんのタイトなグルーヴ感に満ちたリズムを丈青の軽快なステップで締め括ってみせたり、ジャズトリオという概念を全身で謳歌するような伸びやかなプレイを見せていたのが印象的だった。

最後のSOILのアクトの前に、社長がMCで語る。
「我々、今年でデビューしてから15年目なんですよ。アニバーサリーとかもいろいろ考えたんだけど……ここは『20周年』って言いたいなと思って。あと5年、しっかりみなさんを楽しませるいろんな仕掛けをやっていきたいなと」
バンドの「これから」への宣言を讃えるように、場内に拍手が広がる。

そして、J.A.Mのステージセットにそのまま社長・タブゾンビ・栗原が加わる形で、この日の最後を飾るSOIL&"PIMP"SESSIONSのステージへ。「Khamasin」では栗原のサックスとタブゾンビのトランペットがリードパートをリレーしつつ、丈青のピアノソロがさらにスリリングな躍動感を加え、一面のクラップが沸き起こる。「叫ぶよ!」。社長の言葉に応えて、Bay Hallが雄叫びのような♪Ah~の大合唱に包まれる。
「Say yeah!」「yeah!」のコール&レスポンスから流れ込んだ「ZAMBEZI」では、野性的なリズムの中で社長がメガホンでオーディエンスを煽り、最新アルバム『DAPPER』から演奏した「Explorer」では丈青がショルダーキーボードを構えて前面に飛び出し華麗なソロプレイを披露。「DUSK」では一転、タブゾンビがミュートを駆使してアダルトな静けさを描き出し、ソプラノサックス/トランペット/ピアノが奏でる「Spartacus Love Theme」のメロディが重なり合う頃には、会場にはむせ返るほどの熱気が満ちあふれている。

ここで社長が「恵比寿のリキッドルームが15周年なんですって。僕らは別に15周年とは謳ってないんですが、『同い年』ということで、リキッドの15周年をお祝いするワンマンライブをやりましょうということで……」と新たなワンマンライブの開催を告げると、フロアに大歓声が広がっていく。
『DAPPER』からもう1曲「Deform Reform」を披露したところで、ステージにyahyel・池貝を呼び込む社長。7人で届けるナンバーはもちろん、『DAPPER』でのフィーチャリング楽曲「Glitch」。社長がシンセを奏でる幻想的な音像と池貝のファルセットが共鳴し合う、至上の名場面だった。
会場一丸のコール&レスポンスから突入した本編ラストナンバーは「SUMMER GODDESS」。タブゾンビ渾身のハイノートと栗原の迫力の低音がせめぎ合い、ダイナミックなクライマックスを生み出してみせた。

アンコールを求めて鳴り止まない手拍子に応えて。6人が再登場。この日のフィナーレを飾った「手のひら」の後、社長が叫び上げた「We call it DEATH JAZZ!!」のコールに、惜しみない拍手喝采が広がっていった。

ライブ中でも告知されたワンマンライブ「SOIL&"PIMP"SESSIONS × LIQUIDROOM 15th ANNIVERSARY “SQUIDROW”」は9月14日、東京・恵比寿LIQUIDROOMにて開催される。

text:高橋智樹

Live Photo
https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A018653/272.html

photo:横山マサト

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