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2020.02.23

みゆはん2ndワンマンライブ「ざんぱんまみれ」ライブレポート

 みゆはんの2ndワンマンライブ『ざんぱんまみれ』が、EX THEATER ROPPONGIで開催された。開演前のステージには斜幕が垂れ下がり、そこにゲーム実況が延々と流れる中、青いペンライトを持ったファンが和やかに待ち続けている。
 
 開演時間となると、斜幕の向こうにピンク色のギターを持ったみゆはんが登場。『エチュード』のイントロが流れ出すと、斜幕全体に歌詞が映し出され、あっという間に独特の世界に連れ込んでいく。歌詞とともに楽曲をライブで楽しめるからこそ、より曲の深みを感じることができる演出は、とてもいい。その後、力強く、『からくりピエロ』を歌ったかと思えば、手拍子から始まる愛らしい『キスは無理』を歌い上げレンジの広さを見せると、会場からは「かわいい~!」という声が漏れる。その後も横浜流星が出演し話題となったMVを映し出しながら、『恋人失格』を歌い上げ、インディーズ時代の名バラード『Good bye』で涙腺を刺激したかと思えば、『イーブイマーチ』でお客さんと一緒に踊ったり、中毒性のある『人間関係満腹中枢』では個性しかないコール&レスポンスを繰り広げたりと、一瞬たりとも飽きさせない構成はさすがだ。



 そして、なんといっても、驚くべきなのがMCタイム。今回のライブコンセプトは“キッチン”。セットも、本当に水が流れるキッチンに、IHコンロ、そしてダイニングテーブルの上にはパソコンが置いてある。そのパソコンに座り、Twitterを開き、そのリプをリアルタイムで募集し、返事をしていき、その様子もしっかりと斜幕に流れるという、面白い仕組み。しかも、今回はそのキッチンで鍋を作っていたのだが、確実に料理をしないであろう彼女が、鍋に本だしを5本も入れてしまったり、おかきや餃子、ほぼ切っていない状態のにんじん、豆腐をまるごと一丁ぶちこんだりと、これが本当の“闇鍋”かと思う仕上がりに。曲の合間に出し汁を作ったり、はたまた次の曲の合間に煮込んだりと、ビックリするほどの挑戦に溢れている。そして完成した、みゆはんいわく、“魔界鍋”は、その場で募集したファン2人が食べ、まさかの「おいしい」という言葉をゲット。終始和やかで、本当に彼女の家にあがりこんだかのような時間がそこには流れていた。



 ライブの後半では、エモーショナルに『ストラト』を歌い、ファン同士のカップルが別れてしまった事を知り、その彼女の方に話を聞いてできたという『綺麗になったよ』で一気に会場の雰囲気をガラッと変え、本編最後には、ファンのみんなに向けた、感謝のメッセージが込められた『メッセージ』を届け、幕を閉じた。

 この日が2月22日で猫の日、さらにみゆはんのキャラクターが猫ということもあり、「ニャーニャーニャー」というオリジナリティあふれるアンコールの掛け声で呼び戻されたみゆはん。『SUPER SHIRO』を踊りながら歌い、ギターをかき鳴らしながら歌う『君と僕のラブストーリー』で一体となると、あらたまったみゆはんは「しんどい、生きていたくないときもあると思います。でも、私の考えでは、負の気持ちは幸せになるためにあるものだから、上手く付き合って、マイペースに休みながら進んでください。今日のライブが幸せだなって思ってもらえたら嬉しいです」と目にたっぷりの涙を浮かべながら気持ちを届けていた。



 そして、本当にラストの『ぼくのフレンド』で感情を爆発させ、最後の最後に「11月23日にまたあいましょう!」とサラッと次回のライブ予告を解禁して去っていった。

 思いきり楽しませてくれるだけでなく、独特の世界に連れ込み、そのエモーショナルで、はたまたキュートな歌声を聴かせてくれるみゆはん。その存在は、またさらに大きくなることを間違いなく感じさせてくれる、力強い、そして驚くほど自由で楽しいライブだった。


TEXT:吉田可奈

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