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2021.04.24

「Wakana Spring Live 2020 ~magic moment~」ライブレポート

シンガーのWakanaが4月24日(土)に東京・大手町三井ホールにて、昨年2月にリリースした2ndアルバム『magic moment』の発売記念ライブ「Wakana spring Live 2020 ~magic moment~」を開催した。本来は昨年3月の開催を予定していたが、コロナ禍による二度の延期を乗り越えて、1年越しに開催が実現。タイトルをあえて変更せず、新型コロナウイルス感染症防止対策として会場キャパシティの半分の人数を収容した有観客にて、1回公演から昼夜2回公演に変更しての開催となった。



オープニングを飾ったのは、さまざまな“瞬間”をテーマにした2ndアルバムの収録曲「揺れる春」。音楽監督・バンマス・キーボードに、昨年もこの役を務める予定であった武部聡志を迎え、鶴谷智生(Dr.)、浜崎賢太(Ba.)植田浩二(Gt.)という名うてプレイヤー達のサポートの元、爽やかな風を運ぶリズミカルな青春ソングで幕を開け、Wakanaの低音域がクールに響くライブアンセム「where」では、場内からクラップが巻き起こった。躍動感あふれるアップテンポなナンバーを2曲続けた彼女は、「今日は1年越しのライブとなります。私も今日、この日を楽しみにしてきました。たくさんの方に来ていただいてうれしいです。今日は1年分の思いを爆発させていきたいと思っていますので、全部忘れて、楽しんでいってください」と呼びかけ、武部聡志作編曲の「君だけのステージ」ではソロとして歌っていく決意を軽快に歌唱。続いて、歌うことの意味を込めた「442」では激情の赴くままに歌い、「ひらりひらり」では癒えない孤独感や絶望、喪失感を表現するなど、1曲1曲で全く異なる表情を見せた。



MCでは、アルバムのタイトルについて、「一瞬一瞬の全ての瞬間に楽しい音楽があったら素晴らしいことで、どの瞬間も大事にしたいという思いを込めました」と解説し、「今日、皆さんに会うことができて、こうやって生で歌を届けることができて、やっとこのアルバムは完成したんだなと思います」と感慨深げに語った。そして、ライブの中盤では、「夕焼け」や「アキノサクラ」をウッドベース、アコースティックギター、コンガ、ピアニカというアコースティック編成でパフォーマンス。自身の心の奥底の思いを吐露するかのように重く深い歌声でホールを満たした「myself」を挟み、玉置浩二「メロディー」や竹内まりや「元気を出して」のカバーでオーディエンスとの距離を縮め、「オレンジ」では涙や不安を笑顔に変えてくれる癒しの歌声を届けた。



さらに、ポップに弾むラブソング「恋はいつも」や、この日のライブで出会えた感謝を伝える「Happy Hello Day」では壮大なクラップが沸き起こり、ライブならでわの一体感も生まれ、2ndアルバムのタイトル曲でダイナミックなスケール感を湛えた「magic moment」を体全体で情熱的に歌い上げ、音楽を通して観客一人一人としっかりと手を繋いだ本編は終了した。



大きな拍手を受けて再びステージに戻ってきたWakanaは、2019年リリースのソロデビュー曲で、Wakana自身が初めて作詞をした「時を越える夜に」をパワフルに歌い上げ、彼女が所属していたKalafinaの「春を待つ」のカバーは、武部の伴奏のみでしっとりと歌唱。最後に、「ライブでみんなに届けたいという思いで、ソロデビュー前に書いた」という「あとひとつ」を観客全員と目を合わせるかのように丁寧に歌い、全17曲で約2時間弱に渡ったライブを締めくくった。



なお、終演後には、このライブのBlu-rayを8月11日(水)にリリースすることをアナウンス。さらに、8月15日(日)大阪・住友生命いずみホールと9月4日(土)東京・紀尾井ホールの2会場で、昨年12月に続き自身2度目となるアニメクラシックコンサート「Wakana Anime Classic 2021」を開催することも発表した。場内が大きな拍手で包まれる中、Wakanaは涙を堪えながら、「ライブができることが本当に嬉しくて、ありがたく感じています」と感謝の気持ちを述べた後、「今日の日をずっと胸に留めて生きていきます。すごく楽しかったです。今日は来てくださってどうもありがとうございました。また会いましょう」と笑顔で再会の約束をし、ステージを後にした。

TEXT:永堀アツオ
PHOTO:大川晋児

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