East Of Eden
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2023.12.13

Major 1st Mini Album『Forbidden Fruit -1st piece-』オフィシャルインタビュー/Part-4

◆Part-1はこちら ⇒ https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A028383/16.html
◆Part-2はこちら ⇒ https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A028383/17.html
◆Part-3はこちら ⇒ https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A028383/18.html

――ものすごく基本的な質問もさせてください。バンド名にはどのような意味が込められているのでしょうか?
Ayasa:もともと“Eden”っていうワードが浮かんでいたんです。このメンバーが集まって感じたんですけど、「ただ綺麗」「ただ上手い」ではなくて、いろいろ兼ね備えている方々が集まってくださったと感じたんです。ここまでの方々がステージに集結することはなかなかないだろうと、声をおかけした私だからこそ思っていて。「この方々が一緒にやるステージって、楽園ではないか?」と。それで“Eden”というワードが浮かんだんです。
――そこから“Eden”が“East Of Eden”になったのは、どういう経緯でした?
Ayasa:Edenという名前のユニットは既にいるので、「これは駄目だな」と(笑)。とはいえ“Eden”は捨てたくなくて「どうしようかな?」と思っていた時、自分の活動の原点だったSword of the far eastのことを思い浮かべました。Sword of the far eastがあったからこそ今の自分があるんです。そんな自分がメンバーを集めたので、“east”というワードを入れることを思いつきました。Sword of the far eastは、「日本から世界へ」という気持ちを込めたバンド名だったんです。だから「日本の楽園で天下を獲ってから世界へ」という意味を込めてEast Of Edenにしました。
――『エデンの東』と翻訳されている同タイトルの映画や小説もありますよね。
Ayasa:そうなんです。「East Of Eden、めっちゃいいじゃん」って思ってから気がついて。『エデンの東』は知っていたんですけど、全く別で考えていました。「あっ……まっ、いいか」と(笑)。East Of Edenというバンド名は、とても気に入っています。
わかざえもん:映画の『エデンの東』を観た方がいい?
Ayasa:そうだね。
――『エデンの東』は名画ですし、テーマ曲も素晴らしいですから、いずれカバーするのもありかもしれないですよ。
わかざえもん:East Of Edenがカバーしたら、それはそれでややこしくなる気もしますけど(笑)。
Ayasa:いろいろごちゃごちゃになりそう(笑)。
――(笑)。最初から“Eden”が浮かんでいたということは、他の方向性のバンド名の候補はなかったんですね?
Ayasa:実は“Eden”と同時に私の中に“Muse”も浮かんでいて。でも、アニメの世界で天下を獲られたユニットがいらっしゃるので(笑)。いずれにせよ楽園とか女神のイメージで考えていました。
――では、作品のお話に移りましょう。1stミニアルバム『Forbidden Fruit』はどのようなものにしたいと思っていました?
Ayasa:全体のバランスを考えて曲を選んだところがあります。「Evolve」と「This Moment」は絶対に入れたくて。あと、「無重力飛行」はキャッチーですし、「Evolve」や「This Moment」とは違った良さがあるので、これも入れたいと思っていました。良くも悪くも「Evolve」でバンドのイメージが固まってしまうのは避けたかったんです。そういう点でも「This Moment」と「無重力飛行」は良いなと。そして「花美」は湊さんの声にすごくフィットしていて、リハで音を出してみた時も私たちに合っていると感じたんです。その4曲が先に決まりました。
――4曲を軸に全体のバランスを考えて選んだのが「螺旋回廊」?
Ayasa:はい。ちょっとミドルというか、雰囲気がまた別の曲を入れたいと考える中で勝ち残ったのが「螺旋回廊」でした。
――作風の幅をかなり示せている5曲ですね。例えば「無重力飛行」は、アイリッシュ、スコットランド民謡的な牧歌性を感じますし、他の曲とかなり雰囲気が異なります。
Ayasa:「無重力飛行」の始まり方はバイオリンがいるからこその雰囲気ですね。個人的にも気に入っています。お客さんと一緒に楽しめて、「引っ張るけど置いて行かない」みたいな曲なのかなと。「私たち協調性もあります」みたいな感じというか(笑)。こういう曲もありますし、全体的にバランスが良いミニアルバムになったと思います。
――タイトルの『Forbidden Fruit』は、「禁断の果実」という意味ですね。
Ayasa:はい。これは完全にアダムとイヴのエデンの園から来ています。East Of Edenというバンド名なので、禁断の果実であるリンゴみたいなアイコンがあると良いのかなと。旧約聖書で描かれていて、良くないものではあるんですけど、病みつきになるという点で音楽と重なるものがあるなと。「この5曲を聴くことによってEast Of Edenに関心を持っていただけたらいいな」という意味を込めています。
――この禁断の果実を食べても楽園から追放されないですよね?
Ayasa:大丈夫です(笑)。
――(笑)。最初の禁断の果実として8月8日に配信が始まった「Evolve」は強烈でした。
Ayasa:ありがとうございます。「バイオリンがいるバンドです」というのもわかるし、メンバーの力量もよくわかるので、最初の1曲はやはりこれだなと。
――歌詞の面でも《前例が無いなら創ればいい》《腐りきった「ルール」や「当たり前」 全部 撃ち砕け今》《暗闇を照らす光となれ》とか、活動姿勢がストレートに伝わってきます。
湊あかね:私もいろいろな活動する中で「型にはめられている自分」っていうのを感じることがあったんです。そういうものを打ち破りながら違う世界、新しい世界に飛び出して行こうとする強い気持ちが、この曲を歌っていると生まれます。やっぱりこの5人で集まったからには、そうありたいので。
わかざえもん:いいこと言ってるのに声小っちゃ(笑)。
MIZUKI:私もそう思った(笑)。
――(笑)。イントロ、アウトロ、間奏のドラマチックさも堪らないものがあります。
Ayasa:MVは、尺が長い“Extended Version”でしたからね。曲が短くなっていく傾向にある昨今に逆行していく私たちです(笑)。短い曲のかっこよさもありますけど、好きな曲を長く聴いていただくのも楽しいんじゃないかなとライブでやりながら思いました。
――「Evolve」は、今後もEast Of Edenの代表曲のひとつであり続けるでしょうね。
Ayasa:はい。演奏するのは難しいんですけど。
MIZUKI:長いですし。
――あかねさんがおっしゃる「片手間ではできない」というのがよくわかる曲です。2曲目の「This Moment」は、ミラーボールが回転する中で披露された先日のライブの風景が思い出されます。
湊あかね:あれはものすごく綺麗でした。
Ayasa:全体的に明るいというか。メロもキャッチーですし、「Evolve」と並ぶことでEast Of Edenの振り幅を示せているのかなと思います。
――バイオリンソロとギターソロの連携もかっこいいです。
Yuki:この曲はAyasaさんのソロの後、ギターでしたっけ?
Ayasa:そうですね。最後に絡み合って終わるの。
Yuki:そうだった。
――ベースのスラップも刺激的です。
わかざえもん:この曲はかなりスラップをしましたね。
――この曲のMVを観た時に思ったんですけど、わかざえもんさんはあまり顔をカメラの方に向けないですよね?
わかざえもん:私事なんですけど、メンバーのみんなの顔が強いから、私は出なくていいのかなと(笑)。
――そんなことはないでしょう(笑)。
わかざえもん:MVを撮っている時、楽しいんですよ。綺麗なお姉さんたちに囲まれて幸せでした(笑)。自分はパフォーマンスで「かっこいい」と思ってもらいたいというのがあるので、勢いを映像で伝えてライブのことを想像してもらいたいんです。そういうことを伝える役割だと思ってやっています。
――いつかわかざえもんが思いっきりカメラに顔を向けたら、ファンは沸きますよ。
わかざえもん:満を持していつか(笑)。
Ayasa:ざえもんちゃんのアップから始まるMVをいつか作りたいね?
わかざえもん:そんなベーシスト、いやだなあ(笑)。
――(笑)。「This Moment」のMVは、まさに映像から勢いが伝わってきます。
MIZUKI:この曲は、ざえもんのベースがすごいですよ。あと、ソロ中のバイオリンとギターの絡み合いもすごくかっこよくて、あそこで2バスを思いっきり踏んでいます。絡み合いに混ざりに行く感じですね(笑)。
湊あかね:めちゃくちゃかっこいい曲です。どの曲もそうなんですが、演奏に包まれていると安心感しかなくて。私は「どうしよう?」って毎回のライブで不安になるんですけど、この前のEast Of Edenのライブは音に包まれながら「あっ、みんないる。ひとりじゃない。よかった……」ってなりました。
Ayasa:「This Moment」の歌は、すごい高いところがあるよね?
湊あかね:そうなんです。
Ayasa:湊さんの歌のすごさもよくわかると思います。楽しい感じで聴ける曲ですけど、カラオケで調子に乗って歌おうとしたら、最後の辺りで後悔することになるでしょうね(笑)。
湊あかね:この曲の最後の部分はものすごく高いので、最初に高い音で歌い始めると、最後に行けなくなって大変なことになります。
Ayasa:歌ってる途中で、「ごめんなさい」ってなるタイプだよね?
湊あかね:そうなんですよ。
――デジタルサウンドの要素がかなり加わっている「螺旋回廊」も他の曲とはまた別のテイストを感じられる曲です。リズムの面でもいろいろ凝っていますし。
わかざえもん:この曲、16分の10あるよね?
MIZUKI:なんか変拍子があるよね?
Ayasa:5拍子がある?
MIZUKI:4分の5でとってる?
わかざえもん:10じゃない?
MIZUKI:8分の10だ。
Ayasa:私とギターのソロは、4分の5で行ってると思う。
MIZUKI:ソロ、4分の5でとってるんだ?
Ayasa:うん。
わかざえもん:でも、ベースはずっと10のパターンで弾いています。だからリズム隊の上に乗ってるパートは、別のとり方をしてるってことですね。この曲は、ファンのみなさんも何回も聴かないとどうなってるのかわからないかも(笑)。でも、10で数えたら大丈夫です。
――ライブでは、かなりの緊張感があったんじゃないですか?
わかざえもん:勢いで行ける感じではあったんですけど。
Ayasa:慣れれば勢いで行けるところはあるね。私、少し数えてたけど(笑)。
わかざえもん:変拍子だけど何回も聴いていると拍に慣れてくるタイプですね。
Ayasa:たしかに。
――不思議なトランス状態を生むサウンドです。《モウイイカイ モウイイカイ モウイイヨッテ モウ イッテ》の辺りは、呪文のような響きですし。
わかざえもん:唯一、地味に私がコーラスで入っている曲でもあります。
――バイオリンとギターのソロの掛け合いも最高です。
Yuki:あそこの変拍子が大変なんだよね?
Ayasa:そうなんですよ。
Yuki:ライブは演奏する環境によって音の聴こえ方が違うので、この前のライブでも拍のとり方が心配でした。曲が終わった瞬間、「なんとかなった……」って思っていましたから(笑)。まあ、どの曲も難しいんですけど。
わかざえもん:それはそう(笑)。
湊あかね:「螺旋回廊」をレコーディングした時は、ライブで歌っているところをイメージする感じではなかったので息を多めに歌っています。でも、ライブだと声を張らないと音に負けちゃう感じがありました。なんか不思議な子守唄みたいな感覚にもなる曲でしたね。「螺旋回廊」を歌っている時だけなんか不思議な時間になっていたんですよ。
MIZUKI:そうだったの?
湊あかね:はい。樹海に入ったような感じというか。
Ayasa:ライブではイントロが始まった時のあかね氏がかっこよかった。映像を観て、それが印象的でした。
湊あかね:えっ?
わかざえもん:本人はピンときてない(笑)。
Ayasa:照明が当たってシルエットが浮かぶ感じがかっこよかった。
湊あかね:なるほど(小声)。
――先ほどわかざえもんさんも指摘していましたが、あかねさんはインタビューでは結構小声になりますよね?
湊あかね:私もそう思いました(笑)。
わかざえもん:前からそうなんですか?
湊あかね:そんなことはない。
わかざえもん:ボーカリストの声量じゃないから。
Yuki:歌う時のために温存してる?
湊あかね:温存してます(笑)。

TEXT:田中大

◆Part-5はこちら ⇒ https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A028383/20.html

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