「Prototype のCDジャケット、PV」


石川智晶のジャケット写真といっても、「Prototype」は「機動戦士ガンダム00」のエンディングテーマというものがあっての曲なので、すべてが程よく繋がったものにしなくてはいけないと感じていました。

これはプロモーションビデオに関しても、皆が同じ視点で考えていたことです。
今回、CDジャケットとプロモーションビデオの作品の方向性が同じところにある印象を受けるのは、打ち合わせの段階で、偶然もあるけれど、それぞれのスタッフが同席して話ができたところにあったのかな?と思っています。
迷いなく、ブレもなく、最初の打ち合わせ通りに事が進んでいった感じです。

あるスウェーデンの男性アーティストで、ジャケットが気に入って買ったCDがありました。このジャケットの中に、漠然とですが今回の「Prototype」に通じるストイックさがあるかもしれないなあという、かなり安易な気持ちで、打ち合わせに持ち込んでしまいました。毎回、石川智晶のすべてのデザインをして頂いている、吉田理一郎さんがこれを元に、一枚の絵として広げて頂きました。
CDの中のマネキンの手足の絵は「00」と「Prototype」の詞の世界を吉田さんが感じてデザインをして下さったようです。特に気に入っているのは、「Prototype」の「ロゴ」です。細かい斜が入っていたり、途切れていたり、世界感を良く出して頂きました。

プロモーションビデオは「アンインストール」も撮って頂いている野田真也監督&スタッフの方々に今回もお願いして、安心と優しさの中で無駄な気負いもせず、適度な緊張感でいることができました。

渋谷のJ-POPカフェという店で撮らせて頂きました。
これは映画「バベル」も撮影されたところです。巨大ドーム状のガラス張りが なんともいえない雰囲気を作り出してくれます。
全体的に「青」の印象。実際は太陽が一番上に上がった頃の撮影で、眩しいほどに白かったのですが、すご腕の照明さん達が繊細な作業で青く、深い別世界にしていったのです。
高所恐怖症の私ですが、高い机の上に立って歌い、下から覗き込むようにカメラが動いて撮るという撮影。当初は全く流れが見えていなかったのですが、出来上がってみると、自分の知らない顔がそこに存在していて驚きました。
ネジや釘などが出てくる絵もかなりこだわって撮っていましたので、是非見て頂きたいです。