山岸潤史は日本が生んだ最高のブルース・ギタリストのひとりである。
70年代初期の“ウェストロード・ブルース・バンド”時代から現在に至るまで、そのブルース・フィーリングあふれるプレイと、ずば抜けた歌心で、日本は元より、アメリカでも高い評価を得てきた。
B.B.キング、デヴィッド・T・ウォーカーなどといったトップ・ギタリスト達が彼の実力を認めているのだから、本物だ。
山岸潤史は1953年6月6日・三重県伊勢市生まれ。
72年にウェストロード・ブルース・バンドに加入し、75年に『WEST ROAD』でデビューするが、レコーディング後に脱退し、一時渡米。
帰国後、石田長生、北京一らと“ソー・バッド・レヴュー”を結成し、76年にファースト・アルバムをリリースするが、これまた76年12月に解散。その後は79年に初リーダー作『REALLY?』、80年にセカンド・アルバム『オール・ザ・セイム』をリリースし、81年には女性ふたりのヴォーカルをフィーチュアしたファンク・グループ“MYX”を結成し、アルバム『MYX』をリリースするが、これもアルバム1枚で解散し、その後はソロ・アーティストとして様々なセッションで活動する一方、“チキンシャック”“バンド・オブ・プレジャー”などといったグループでの活動を経て、現在はアメリカ・ニューオリンズに渡り、ブルーノート・レーベルかアルバムをリリースしている“ワイルド・マグノリアズ”のメンバーとして、まさに国境を越えた活躍をしている。
(解説:熊谷美広)