――ライブの本数が着々と増えていますね。
Ayasa:そうですね。でも今年に入ってからのワンマンライブは、3月のZepp Hanedaと東名阪ツアーだけなんです。メトロック(TOKYO・OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2024)、大阪のサーキットイベント(THE BONDS 2024-GIGANTIC TOWN)にも出演させていただきましたけど。
――フェスやイベントは、ワンマンライブと雰囲気が異なりますよね?
Ayasa:はい。やはりワンマンライブとは違います。逞しく頑張りました(笑)。ライブの途中からお客さんがどんどん集まってくださって嬉しかったです。初めて観ていただく機会にもなるのがフェスの良さだと思いました。
わかざえもん:今までのワンマンライブも、まだリリースしていない曲をやることが多かったので、「どんなバンドなんだろう?」って様子を窺うお客さんが結構いたと思うんです。だからフェスも、その感じに近かったのかもしれないです。
――おっしゃる通り、アウェイ戦みたいなところが少なからずあったのが、昨年10月の1stワンマンライブかもしれないですね。あの時点では、「Evolve」しかリリースされていなかったですから。
Ayasa:そうなんですよね。とはいえ、6月の東名阪ツアーの時点でも、リリースしていたのはミニアルバムが1枚。だから音源としては、5曲だけ(笑)。ライブDVD、Blu-rayを観てくださっている方々には、さらに何曲か聴いていただけていますけど。
――Yukiさんは、最近のライブに関して何か感じていることはありますか?
Yuki:まだ指で数えられるくらいのライブしかしていないですけど、そういう中でも着実に私たちのサウンドやグルーヴが変化してきています。演奏する機会が増えてきた中で、自分の音に対する道筋が見えてきている感じもあります。ギターの音やバランスを変えたり、まだまだ試行錯誤中ですけど。最初のワンマンライブは「一緒に頑張って合わせましょう」ということで手一杯だったので、そこは変化してきていますね。
――気持ちの余裕が出てきましたか?
Yuki:気持ちの余裕は……まだないです(笑)。でも、1本1本のライブを楽しもうと思いながら臨んでいます。
――MIZUKIさんは、いかがでしょうか?
MIZUKI:私も、自分のドラムセットとかを試行錯誤しているところです。音色やチューニングをいろいろ試したり、シンバルやスネアを別のものにしてみたり、パッドを導入してみたり。ライブの機会が増えてきた中、曲が育ってきているのも感じます。フレーズが音源とはまた別のものになってきたり、みんなの癖も徐々にわかってきています。みんなの音を余裕を持って聴けるようにもなってきていて、楽しいですよ。フェスも楽しかったですし。East Of Edenの曲は、野外にも合うと感じました。
――ロック系のフェスへの出演は、湊さんにとって初めての体験でしたよね?
湊:そうですね。ロックバンドのフェスは、初めてでした。アイドルの現場は、好きなアイドルのライブだけを観て、他のグループを観ないことが結構多いみたいなんです。ロックバンドのフェスは、いろいろ観るお客さんが多いんだなと思いました。
Ayasa:今後、より多くのみなさんに聴いていただきたいですね。私もロック系のフェスに出る機会が今までなかったので、新たなお客さんとの出合いに繋がっていたら嬉しいです。他のバンドとの繋がりとかも作っていきたいですね。
――5月には、沖縄の桜坂セントラルでマーティ・フリードマンさんとの2マンライブがありましたね。
Ayasa:はい。高良レコードさんの75周年記念ライブでした。多分、ざえちゃん(わかざえもん)がマーティさんのライブで弾いているというのもあって、お声がけを頂けたんだと思います。
わかざえもん:お話を頂いた理由は、何も聞いていないんですけど(笑)。そのライブの1週間くらい前に、私はマーティさんと東南アジアのツアーに行ったんです。「この後、沖縄で会いましょう」という感じでした。
Ayasa:沖縄でのライブでは、マーティさんが一緒に演奏してくださったんですよ。ギターやバイオリンのフレーズとのユニゾン、ハモリもあって、East Of Edenの楽曲が、よりかっこよくなりました。すごく聴き込んでアレンジとかの準備をしてくださったんだと思います。1曲目の「Evolve」は、頭のバイオリンから絡んでくださって、貴重な体験をさせていただきました。
Yuki:私もマーティさんにツインギターをやっていただけて嬉しかったです。前にも何度か共演させていただいたことがあったんですけど、いつもたくさんの刺激があって、勉強になりますね。マーティさんは、音の出し方やニュアンスも、すごく魅力的なんです。
――様々な方々との共演の機会や繋がりは、今後増えていくかもしれないですね。
MIZUKI:そうですね。私の周りの友だちもメンバーの誰かしらを知っているので、「ライブを観に行かせてください」という連絡がよく着ます。「かっこいいバンドだね」って言ってくれますし、「曲が難しくて大変そうだね」と言われたり(笑)。
――ロックバンドの移動の定番はハイエースとかの機材車ですけど、そういう遠征も既に体験していますか?
Ayasa:大阪のサーキットイベントの時は、みんなで車で行きました。
わかざえもん:行きの車の中で、たくさんみんなと喋りました。
――どんなことを話したんでしょうか?
湊:どうでもいいことばかり。
Ayasa:女子ばかりの車内の会話だったので、運転してくださったマネージャーさんは、居心地が悪かったかもしれないです(笑)。
――みなさんが和気あいあいと過ごしている姿が想像できます。BS-TBSドラマ『御社の乱れ正します!』の番組公式TikTokで踊っている動画も、すごく楽しそうじゃないですか。
Ayasa:ダンスは、プロがいらっしゃるので。
――元prediaのあかねさんですね。
湊:ダンスのプロではないです(笑)。
――一緒に過ごす時間が増えたことで、メンバーの新しい一面を発見することもあるのではないでしょうか?
Ayasa:私はもともと結構みんなのことを知っていたので、新たな一面を発見するという感じではないのかもしれないです。でも、今まで接点がなかったあかね氏に関しては、少しずついろいろな面を知るようになっています。ボーカリストはライブ前にナーバスになる方もいらっしゃると思うんですけど、全然そんなことないんですよ。
湊:たしかに(笑)。
Ayasa:もしかしたら私たちに気を遣ってくれているのかもしれないですけど。
湊:全然気を遣ってないです。ステージに出る前に誰かに背中をバン!って叩いてもらう方が気持ちを切り替えられるので、そうしてもらっています。
MIZUKI:ライブの前日にナーバスになって寝られないボーカリストもいたりするんですけど、あかね氏はちゃんと寝て早起きですし、健康的なんですよね。
湊:前日に自分1人でいる時にナーバスになっています。「やばい!明日が来ちゃうじゃん!」って。
MIZUKI:でも、ぐっすり寝れるんですね?
湊:はい(笑)。
――わかざえもんさんは、本番前はベースを弾いてウォーミングアップとかしていますか?
わかざえもん:本番で触るものを楽屋に置いておくことはしないですね。ステージの準備が完璧であることを優先したいので、サブのベースとかもステージに置いておいて欲しいんです。
――Ayasaさんは、いかがでしょうか?
Ayasa:バイオリンは、いつも手元にあります。ワイヤレスのチェックでテックさんにお渡しする以外、バイオリンの持ち運びは全部自分ですし、楽屋からステージに持って行くのも自分ですから。小さい頃から舞台袖とかでチューニングをして、心配な部分を少しだけ練習していたので、本番直前に手元にないと不安になるというか(笑)。ライブが終わってからみんなで写真を撮ってハケる時は、ステージに置いていったりもするんですけど。
――Yukiさんは、本番前に肩慣らしとかをしていますか?
Yuki:時間があればウォーミングアップをしますけど、East Of Edenでの本番への持って行き方は試行錯誤中ですね。栄養ドリンクを飲んだり。
湊:栄養ドリンクは、最強なんです。
MIZUKI:この前、その時に楽屋にいた3人(湊、Yuki、MIZUKI)で乾杯しました。
――では、2ndミニアルバム『Forbidden Fruit -2nd piece-』のお話に移りましょう。どのような作品にしたいとイメージしていましたか?
Ayasa:前作に続く2部作というか。ミニアルバムを2枚出すというのはもともと決めていたんです。今回は新曲が3曲で、ライブをやってきた中でお客さんの反応が良かった「Chasing The Moon」と「鈍色のラビリンス」も収録しました。
――1stライブの時点で既に披露されていて、まだ音源化されていない曲も、まだいくつかありますよね?
Ayasa:はい。今回も収録するのは5曲だったので、何を収録するのかは、いろいろ話し合いました。3曲ある新曲の内、2曲を草野華余子さんが手掛けてくださったのもあって、前作よりもさらに広がったと思います。「Judgement Syndrome」(BS-TBSドラマ『御社の乱れ正します!』主題歌)は、完全にドラマに合わせて歌詞を書いていただいて、「CROSS∞ROADS」は、今のEast Of Edenに対しての書き下ろしです。
――BS-TBSドラマ『御社の乱れ正します!』の主題歌を草野さんにお願いするに至った経緯は?
Ayasa:ドラマタイアップのお話を頂いた時に書き下ろしのご希望をいただいたんです。それまではMaoさんに曲を書いていただいていたんですけど、「どなたか初めての方にお願いするのもありだよ?」という話が出たのも、丁度その頃でした。
――初めてお願いするクリエイターを探す中で、草野さんが候補として挙がったんですね?
Ayasa:そうなんです。草野さんはシンガーソングライターとしても長年に亘って活躍していらっしゃいますし、強い女性像を表現する作風だというイメージでした。「East Of Edenに合うかもしれないよね?」という話が出たので、「お願いできませんでしょうか?」とご相談をしたところ、快諾していただけました。
――草野さんは、あかねさんのファンだったんですよね?
span class="nm">Ayasa:そうなんです。prediaの曲もたくさん聴いていらっしゃったそうです。
――あかねさんは、草野さんがファンだったとご存知だったんですか?
湊:知らなかったんですよ。ずっと聴いてくださっていると知って、すごく嬉しかったです。
――「Judgement Syndrome」は、歌い出しからトップギアですよね。
湊:はい。私ならできると考えて提供してくださったので、それに全力で応えたいと思っていました。
――MIZUKIさんは、この曲をどのように感じていますか?
MIZUKI:私は、以前から草野さんと面識があったんです。ドラムフィルの抜きの作り方とか、私のことをよくご存じだなと感じました。編曲をしてくださった堀江晶太さんのPENGUIN RESEARCHと対バンをしたことがあるんです。「さすが、かっこいいアレンジだな」と思いました。
――East Of Edenの全曲に言えることですけど、リズム隊が頼もしいですよね。わかざえもんさんのプレイも、歌にすごく寄り添っているのを感じます。「歌いやすいベース」と言われることが、よくあるんじゃないですか?
わかざえもん:言われますね。「ピッチが良い」と言われることも多いです。East Of Edenの曲でも歌いやすいコード感に変化させたり、時間をかけて考えています。私とYukiさんは自宅でレコーディングをしているんですけど、「どういう土台で組んだら動きやすいか?」とかを2人でやり取りしながら練っています。
Yuki:ざえもんちゃんに先に録ってもらうことがほとんどなので、ギターはベースラインを軸としながらコード感とかフレーズを考えることが多いです。
湊:とても歌いやすいです。みんながしっかりと支えてくれるので、ありがたいですね。
――揺るぎない土台がある中での歌メロとバイオリンの絶妙なコンビネーションも、「Judgement Syndrome」の大きな聴きどころです。
Ayasa:堀江さんのアレンジ通りに弾いたところもあれば、自由に弾いた箇所もあります。もともとの楽譜上では休みになっていて、「入りたかったら自由に入れていただいてもいいですよ」という部分もあったんですよ。歌の時はバイオリンは動かないアレンジが一般的なのかもしれないですけど、草野さんと堀江さんは歌に被せることが結構あるんです。そういうアレンジでも歌の邪魔にならないメロになっていて、「面白いアプローチだなあ」と感じながらレコーディングしていました。
――歌メロに対して多彩な絡み方をしていますよね?
Ayasa:そうなんです。歌に対してフレーズで応えるようなこともあれば、キラキラとさせることもしたり、箇所によってバイオリンが担う役割が変化していると思います。
湊:バイオリンと一緒に歌うこと自体がこのバンドを始めるまでなかったので、全部が新鮮ですね。「初めまして」という感じで、いつも歌っています。
――「Judgement Syndrome」の歌詞に関しては、どのようなことを感じていますか?
湊:「白黒つけるのが、本当に正義なのだろうか?」ということを問いかけてくる歌詞ですよね。大事なメッセージは、特に2番の歌詞に込められていると思います。《灰色を許せない僕らは また間違えてく》とか、その通りだなと私も感じます。
――ドラマの主題歌となったことで、新しいリスナー層からの反応が来るようにもなっていますか?
Ayasa:そういう実感は、まだないです。でも、ファンのみなさんが喜んでくださったのが嬉しかったですね。
Judgement Syndrome
――East Of Edenの曲を街中で耳にする機会が増えてきている気がします。
湊:ラーメン屋さんで、よくかかっているらしいですよ。
Ayasa:私も、「花美」がラーメン屋さんでかかっていたという話を聞きました。
湊:ラーメン屋さんの有線のチャンネルは、East Of Edenなんでしょうか?(笑)。
――「CROSS∞ROADS」も作詞作曲が草野さん、編曲が堀江さんとEast Of Edenのチームですね。
Ayasa:はい。「CROSS∞ROADS」は、草野さんがEast Of Edenに対して感じたことを曲にしてくださったんだと思います。先日の東名阪ツアーの大阪公演で初披露したんですけど、今までの曲とは違う印象がお客さんの中であったみたいです。ベースがずっとタッピングしているのとか今までになかったですし、今までとは違ったアプローチが、わかりやすく入っていますね。
わかざえもん:こういう曲は、私の今までの人生でもなかったです。強い印象のロックな曲はこれまでもありましたけど、違った感じを出すためには、テクニック面でも今までにやったことがないアプローチをするのもありなのかなと思ったんです。Aメロでコードを鳴らしているのがベースだけだったりするので、スラップにするとコード感が出ないんですよ。それだと本番でボーカルが困るので、タッピングでもルート音がしっかり出るフレーズにしています。
Ayasa:Yukiさんとのやり取りのLINEを見ながら、「ざえちゃん、大変なんだろうな」と思っていました。
わかざえもん:マーティさんのアジアツアーから帰ってきて、その日に録って送らないと間に合わないスケジュールでした(笑)。
Ayasa:「CROSS∞ROADS」は、今までの曲の中で一番納期が大変だったんです。
わかざえもん:私がベースを完成させないとYukiさんが録れないですからね。
Ayasa:全員が一生懸命にスケジュールを調整してレコーディングした曲でもあります。
わかざえもん:たまたまなんですけど、「Judgement Syndrome」もアメリカツアーから帰ってきた翌日に徹夜で録った気がします。
Ayasa:こういうのは、なぜか不思議とスケジュールが被ってくるんです(笑)。「Judgement Syndrome」と「CROSS∞ROADS」は、MV撮影もあったので納期が大変だったんだと思います。
――「CROSS∞ROADS」は、全員の演奏が大爆発していますよね。バスドラムも踏みまくっているじゃないですか。
MIZUKI:やり倒しました。堀江さんのアレンジにプラスアルファして詰め込んだんです。
――「バイオリンソロ→ギターソロ→バイオリンとギターの絡み」というドラマチックな展開もワクワクします。
Ayasa:このバイオリンとギターの絡みは、「こうしてください」というご希望がありましたよね?
Yuki:そうでしたね。デモの段階では入っていなかったので、レコーディングの一発目の段階ではソロを入れていなかったんです。「ソロを入れてください」というご希望は、後から頂きました。
CROSS∞ROADS
――ドラマチックなプレイといえば、「Chasing The Moon」もすごいです。
Ayasa:この曲は、ライブの本編の最後にやることが多くなっていますね。明るさがあるから、セットリストのその位置がしっくりくるんです。
湊:歌っていても明るい気持ちになります。ライブで歌うと一体感も感じますね。
MIZUKI:お客さんも乗りやすいんだと思います。
――この曲も「バイオリンソロ→ギターソロ→バイオリンとギターの絡み」という展開が、素敵な聴きどころになっています。
Ayasa:あの絡みの部分は、もともとはギターだけだったんです。
Yuki:そうでしたね。ギターだけだったところにAyasaさんのバイオリンが絡んでくださって、こうなりました。
Ayasa:絡みたくなってしまいました(笑)。もともとはYukiさんのギターに対するギターのハモりが入っていたんです。でも、East Of Edenはギターが2人いる編成ではないので、「バイオリンで絡みましょうか?」ということにした記憶があります。
Chasing The Moon
――「鈍色のラビリンス」も、1stライブの時から披露していましたね。前のめりな疾走感がとても刺激的です。
Ayasa:ライブでずっとやってきたので、かなり馴染んできていますね。最初からかっこよかったです、私たち(笑)。
MIZUKI:うん。かっこよかった。
Yuki:この曲は、とにかく速い。ギターのフレーズが、めちゃくちゃ速いんですよ。最近、やっと慣れてきました。イントロからAメロにかけての拍子の切り替えも独特です。
――ベースは、スラップを連発していますね。
わかざえもん:はい。1stライブでやった後のレコーディングだったので、その時のアレンジで録ったんです。既に映像作品にもなっていたので、なるべくライブ時を踏まえてブラッシュアップしました。
――あかねさんの歌もパワフルです。
湊:ありがとうございます。Bメロが特に大変なんです。歌いながら自分がどこにいるのかわからなくなることがあるんですよ(笑)。心を強く持って歌うようにしています。
――全員にとって難易度が高いはずのこの曲をしっかり支えているのが、MIZUKIさんのドラムです。
MIZUKI:ドラムも大変なんです。拍子が変化するので、なるべくわかりやすくみんなができるように頑張っております(笑)。
――「Eden」は新曲ですが、作詞が湊さんですね。
湊:はい。East Of Edenに加入してからの私の決意表明、第二章が始まったという感覚を歌詞にしました。
――メンバーが歌詞を書いた曲は、初ですよね?
湊:はい。歌詞を書くことになって、「どうしようかな?」と考えたんですけど、「今までのことを描いたらどうですか?」というアドバイスを頂いたんです。
――《時計の針は 11:23 で止まってた》というフレーズが出てきますが、prediaの結成記念日が11月23日ですよね?
湊:そうなんです。prediaの最後のMVを撮ったのが、最初のMVを撮った場所と同じだったんです。飾られている時計の針が最後のMVでは11時23分だったので、それを思い出して書きました。
――お客さんと一緒に大合唱できそうな曲でもありますね。
Ayasa:6月7日の大阪でのワンマンが初披露だったんですけど、お客さんが頑張ってくださっていました。
湊:速いので大変そうでしたけど(笑)。
――この曲、ど頭のドラムの入り方がかっこいいです。
MIZUKI:難しくて大変でした。あまり叩いたことがない感じだったので、たくさん練習したんです。これからも頑張っていきたいと思います(笑)。
湊:この曲も、全員の難易度が高いですよね? ライブ中に、「忙しいから、みんな大変だろうな」と感じました。
Ayasa:余裕がないです(笑)。「Eden」は、他の曲とはまた別の大変さがあるというか。
MIZUKI:ジャンルが独特ですよね?
Ayasa:うん。スポーツの競技が違うというか。私はアニソンとかをやってきたので、「Chasing The Moon」のような曲の方が弾きやすいです。Yukiさん、ざえちゃんは、「Eden」の方が慣れている感じなのかもしれないですけど。
わかざえもん:「Eden」は、めっちゃMR.BIGが出てくるような感じがありません?
Yuki:その感じ、わかる(笑)。
Ayasa:「Eden」は、ハードロックが好きな方々に気に入っていただけるかもしれないですね。
――MR.BIGが好きなリスナーは、ドリル奏法が出てくる新曲を期待するようになるかも。マキタの電動ドリルを使ったプレイは、MR.BIGの名物ですからね。
Yuki:MR.BIGを彷彿とさせる曲でも、そっちの方向はないかも(笑)。
わかざえもん:ドリルは、ないと思います(笑)。
MIZUKI:Yukiさんがライブでドリルを使ったら、おもろいだろうなあ。
Yuki:MR.BIGのドリルを使う曲を弾いたことはあるんですけど、その時はフルピッキングでやりました(笑)。
――今作に収録されている5曲のお話を一通りしていただきました。ライブで披露されていて、まだ音源化されていない曲がありますよね。会場限定CDになった「echo echo」を除くと、まだ音源化されていないのは「Deep Dive」「New Day」「残された果実」「YELLOW CARD」。今後、どこかのタイミングでリリースされるのでしょうか?
Ayasa:お客さんの需要があれば(笑)。どういう形になるのかは、まだわからないですけど、リリースしたいですね。「echo echo」みたいに会場限定シングルになるのかもしれないし、アルバムのタイミングで収録されるかもしれないし。新しい曲もどんどん作っていきたいです。
――今回のミニアルバムに関しては、改めて何か感じることはありますか?
Ayasa:やはり草野さんの曲もあるので、確実に幅が広がりました。曲もそうなんですけど、歌詞も広がったと思います。「Judgement Syndrome」と「CROSS∞ROADS」の歌詞は、他の曲とはまた別のメッセージ性があるので。草野さんはシンガーソングライターでもあるので、歌をご自身で歌われる方ならではの歌メロでもありますね。
MIZUKI:幅が広がったというのは、私もすごく感じます。
Ayasa:前作は「East Of Edenは、こういうバンドです」という自己紹介。今作は、より広がったものをお届けできる作品だと思います。
――これからも作風が広がっていくんでしょうね。
Ayasa:広げていきたいです。
MIZUKI:違う方向性の難易度も出てくるのかもしれないですけど(笑)。
Ayasa:今回は草野さんに曲を書いていただきましたけど、また新しいどなたかにお願いすることもあると思います。難易度が高いものが必ずしもかっこいいわけではないんですよね。ライブで攻めたことをしつつも、ちゃんと安定したメンタルを持って演奏できる曲も必要になってくるというか。ライブの機会が増えれば増えるほど、そういう曲も大切なのかなと思います。
――メンバーのみなさんが手掛けた曲も増えていくんじゃないですか?
Ayasa:そうですね。各々が感じていることを歌詞で表現したり、曲にしていくこともあると思います。自分たちで作ったものだからこその歌いやすさ、演奏しやすさというのもありそうです。「Eden」は、歌詞が覚えやすかったりしたの?
湊:覚えやすかったですよ。歌詞を書いたのは結構前だったんですけど、意外とちゃんと覚えていましたから。
わかざえもん:「Eden」の曲は、Yukiさんが作ったんですよね?
Yuki:作ったのはリフだけ。私が作った時点では、ここまでテンポは速くなかったです。Maoさんのアレンジによって、すごくかっこよくなりましたね。私の曲作りは今まで1人で完結することが多かったので、メンバーやMaoさんとかのアレンジによって広がっていくのは、新鮮な体験でした。
――今作のリリース後は、どのような予定が決まっていますか?
Ayasa:11月29日にLINE CUBE SHIBUYAでワンマンライブをやります。内容に関してはまだ具体的に決めていないですけど、ホールだからこその演出とかもできたらいいですね。ツアーで回る会場の数も増やしていきたいです。東京でのライブに足を運んでいただくことがまだ圧倒的に多いので、みなさんが住んでいらっしゃる地域の近くに行く機会も作っていきたいと思っています。
Text : 田中大