UtaHime | Major Debut Single「FIGHT SONG」Column

UtaHime official interview

UtaHime

今年8月27日(水)に東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催された広瀬香美プロデュースのライブイベント「Kohmi EXPO 2025」に出演し、11月26日(水)にシングル「FIGHT SONG」でメジャーデビューすることを発表した3人組のヴォーカルユニット“UtaHime(ウタヒメ)”。彼女たちを見出し、プロデュースを務める広瀬に「UtaHimeは一生懸命に修練を重ねてきました」と紹介されたUtaHimeの3人は、メジャーデビューに向けたインタビューで、広瀬と同じように“修練”や“がむしゃらな努力”という言葉を何度も口にする。

Momoka:UtaHime

「メジャーデビューさせていただくにふさわしい私たちであれるように、これからも修練をさらに一層重ねていきたいです。私たちの歌声が皆さんにパワーとして伝わって、それが応援になったり、元気になってくださってくれたら嬉しいですし、ぜひ届くといいなと思っています」(Momoka)

Nonoka:UtaHime

「私たちは今も修練してるんですけれども、より一層、修練を重ねて、UtaHimeというグループを輝かせていきたいです。まずは自分たちが努力をし続けて、いずれは皆さんにそのがむしゃらな努力って素敵なことなんですっていう風に伝えられる存在になれたらいいなと思ってます」(Nonoka)

Sayaka:UtaHime

「メジャーデビューが決まってやっと、私自身ががむしゃらに努力することがどういうことかをしっかり認識することができたんですね。なので、それを皆さんにも伝えられるようなグループでありたいっていうのが一番の気持ちです。みんなも言ってる通り、私たちのパワフルな歌と共にがむしゃらな努力が素敵なことなんですっていうことをいろんな方々に伝えていきたいですね」(Sayaka)

“練習”でも“レッスン”でもなく、“修練”。そして、“がむしゃらな努力”の美しさや楽しさを伝えていきたいという彼女たち。10代や20代の若いアーティストから同じような言葉を耳にする機会はほとんどないが、その言葉の奥底には、広瀬の厳しい指導のもとで、自分たちの歌やハーモニーを徹底的に磨き上げてきた日々がしっかりと刻まれているようだ。

メンバーはMomoka(21歳/愛知県出身)、Sayaka(19歳/千葉県出身)、Nonoka(18歳/千葉県出身)の3人。Momokaは大原櫻子に憧れてアコースティックギターの弾き語りをはじめ、中学2年生から配信での活動をスタートさせ、シンガーソングライターとして東名阪福のソロツアーを開催。また数々のオーディション番組で優勝を飾る実績もある。Sayakaは3歳からクラシックピアノを始め、中学でアルトホルン、高校ではアルトサックスを演奏し、現在はソングライティングを学ぶために大学に通っている。Nonokaは中学生の時に音楽番組「THE カラオケ★バトル」に3回出場し、和太鼓が特技のほか、ダンスレッスンにも励んでいる。出身地や性格、音楽的背景も異なる3人は2023年9月にHuluで独占配信されたオーディション番組『歌姫ファイトクラブ!!』に参加。1,475名の応募者の中から合格を勝ち取り、同年10月にはプレデビュー作として、プロデューサーの広瀬がオーディションの最終審査のために書き下ろした「Reach for the stars EP」を配信リリースし、12月には東京・Veats Shibuyaで初のワンマンライブを開催。そのままデビューかと思いきや、<全員がメインボーカルを務めるボーカルユニット>というコンセプトを深めるべく、それぞれのソロ活動を通した“修練期間”へと突入。そして、2025年2月11日(火・祝)に神奈川・ビルボード横浜で行われた「Uthm Billboard Live 2025」で再集結し、それぞれが歌手としての個性と魅力を存分に発揮。確かな努力の成果と鮮やかな成長の軌跡を見せた彼女たちは、いよいよメジャーデビューに向けて本格的に始動。前述の「Kohmi EXPO 2025」でのお披露目に向けた合宿を行ったが、そこで広瀬から「鬼のように練習しないと間に合わない」という厳しい現実に向き合わされることになる。

「歌は1ヶ月や2ヶ月では叶いません。鬼のように練習するしかないの。毎日、努力し続けるしかない。プロこそ練習してる。練習量なのよ。お客さんの前での表現は1%。その時にキラッとやるだけで、後の99%は“修練”で成り立ってるの」
(広瀬香美/オフィシャルYouTubeの直前合宿映像より抜粋)

彼女たちが発する“修練”という言葉は、広瀬の厳しくも愛のある指導がしっかりと胸に刺さっている証でもあるだろう。同じく動画内で「1000本ノック(1000回歌うこと)して、やっとスタートラインに立てる」と語っていたMomokaは、オーディション合格からメジャーデビューまでの2年間に及んだ期間をこう振り返る。

「個人の活動の中で努力した部分をUtaHimeで活かせるように過ごしてきました。お互いのことを知っていきながら、それぞれが修練を重ねて、私たち3人で1つの歌声になるように励んできた期間で、これからも努力し続けたいです」(Momoka)

「私たちはそれぞれの声質が本当に違うんですよね。そこが魅力でもあるんですけど、広瀬さんには『3人の声が1つに聞こえないといけない』と言われていて。声を合わせるというところが本当に難しいんですけど、3人の声が揃った時はほんとに聴き心地がいいんです。
個々のレベルアップも目指しながら、私たち3人の歌声が1つになれるように修練を積んだ期間だったと思います」(Sayaka)

シンガーソングライターの系譜にいるMomokaは聴き手を優しく包み込むような歌声をもち、小節も効かせられるNonokaはソウルやファンクシンガーのようにパワフルでアタックも強い。そして、広瀬に「情報量の多い歌声」と称されたSayakaは異なる特性を持った2人のヴォーカリストを繋ぐ。全員がリードヴォーカルであり、上ハモや下ハモも交互に担う3人によるメジャーデビューシングル「FIGHT SONG」は、彼女たちの歌にかける想いや、“力強いポジティブなメッセージが込められた様々な場面で人々に寄り添うストレートな応援歌である一方、タイトルや<歌秘めた思い>という歌詞からも分かる通り、「歌姫ファイトクラブ!!」出身であり、UthmからUtahimeへと改名し、メジャーという新たなステージへ立つ、彼女たち自身を鼓舞するエールソングにもなっている。

UtaHime

「最初にこの曲を聴かせていただいた時に、力強い歌詞やメロディーに、まず、自分が応援されている気持ちになって、すごく刺さりました。特に刺さったのが<泣くな 怯むな 進め どこまでも>というフレーズ。全体的にみんなを応援する曲だと思うんですけど、ここのフレーズは特により背中を押してくれるというか、頑張ろうという気持ちにさせてくれるので、すごく気に入ってますし、そういう気持ちをいろんな人に届けていきたいなって思いました」(Nonoka)

「私の一番のお気に入りは、Dメロの<今 今 今 今 今>と“今”が5回も続くところ。他にはないし、私たち3人が向かい合って歌うので、お互いの目を見ながら、行くぞっていう気持ちで楽しく歌えるんですね。自分を奮い立たせて歌えるので、皆さんも私たちと同じ気持ちになってもらえたら嬉しいです。」(Sayaka)

UtaHime - FIGHT SONG [Music Video]

 デビュー直前の11月には新宿や渋谷でストリートライブを敢行。ミュージカルのクライマックスが似合う壮大なスケールのバラード「Reach for the stars」や「FIGHT SONG」といったオリジナル曲に加え、広瀬の代表曲「ロマンスの神様」「愛があれば大丈夫」を披露していたが、アカペラでの歌唱やフレッシュで伸びやかなハイトーンには、道ゆく人から拍手や驚きの声が上がっていた。オーディションから2年を経て、いよいよ本当のスタートラインに立った彼女たちは今、どんな未来を思い描いているのだろう。

「私たちはそれぞれに個性や声の魅力が違うんですけど、3人が1つになった時に生まれるハーモニーの心地よさとエネルギーが一番の強みで。どんな時も前を向いて、聴いてくださる方の心に寄り添えるような音楽を届けたい。そんな思いを大切に活動していきたいし、歌を通して誰かの背中をそっと押せるような存在でありたい。あと、ずっと前から広瀬さんから言われてるんですけど、いずれは世界を目指せる、世界の歌姫として活躍できるアーティストになっていきたいと思ってます」(Nonoka)

「UtaHime=歌姫と掲げさせて頂いているので、私たちの歌声で『歌姫だよね』と皆さんに認めていただけるようにこれからも 3人で修練していきたいですし、最終的には『世界の歌姫だよね』と周知していただける存在になれたらと思っています」(Momoka)

取材・文:永堀アツオ