I.D.向上委員会 : 2000.02.29
幼稚園、小学校、中学校、高校。今まで4回の卒業式を経験しました。
どれも鮮明に覚えています。
幼稚園のときは大好きな水色のスカートをはいて行きました。
小学校のときは、先生も一緒にクラスのみんなで泣きました。
中学のときには式のあとみんなでボーリングとカラオケでパーティーをしました。
どの卒業式も寂しさを感じていたけど、高校のときのあの感じは、それまでとは全然違ってました。
私の通った高校は、最高の学校でした。別に偏差値がすごく良いわけじゃないし、都立だし、有名校なんかではないのだけど、最高の学校だと心から思う。
きっとだれでもこうして自分の母校は最高だと思っているのでしょうね。とにかく、私の高校3年間は毎日が楽しくて大変でした。でもあまりにあっという間でした。
みんなの卒業後の進路は実に様々でした。大学に進学するひと、地方の大学に行く人、音大、美大、体育大。調理師や美容師の専門学校、浪人するひとや家業を継ぐ人、外国に行く人。それから何も決めてない人。
同じ国の同じ東京に住んでいながら、もしかしてこの卒業式が最後で一生会うこともない人がいるかもしれない。
20年後にどこかですれちがっても、気がつかないで通り過ぎていくかもしれない。こんなに素敵な3年間を一緒の学校で過ごしたのに、いつか名前を忘れる日がくるかもしれない。そう思うと寂しいし、嘘のようでした。
でもこの卒業のあとには、それぞれの夢を叶えるために自分で決めた場所が待ってるんだと思うと、なんだか素晴らしい気がしました。
今はただの高校生だけど、何年か後には医者だったりスチュワーデスだったり、
デザイナーや保母さんや教師やボクサーや秘書や、いろんな職人になっているんだ。
中学生ぐらいまでは夢はただの夢だったけど、今はそうではない。自分で叶えるために、道をひとつづつ選んでいけるのです。
だからこの卒業は、みんな本当の意味でバラバラになってしまうけど、そのかわりに得るものはすごく大きいと思いました。
もう選びはじめているそれぞれの道の、最初のポイントなのだと思いました。
高校の卒業式で合唱した曲はH2Oの「思い出がいっぱい」。この曲の歌詞は、あのときよりも今の方がよくわかります。切ないけどすがすがしいような、不思議な歌です。
こんな風に卒業から時間がたてばたつ程、あの日々の思い出がどんどん輝きを増していくのです。
これは、大事な私の持ち物です。
今ではときどきしか会えない友達。
あれから一度も会えないでいる友達。
私は元気です。
みんなはどうですか?
同じ3年間を持つみんなに、私の歌が届けばいいなあ。
*maaya*