the id : 2002.10.9

『 格闘家への道 』

先週の土曜日は大変な1日でした。
14:00~15:29まで「PRIDE22」、16:00~17:14まで「格闘XパンクラスSP」、そして19:03~21:00には「K-1 WORLD GP 2002」が立続けにテレビで放送されるという、格闘技めじろ押しの1日だったからです。もちろん全てぬかりなくビデオ録画予約して仕事に出かけた私は、帰宅後すぐ再生。いやー、楽しめましたね今回も。知れば知るほど、見れば見るほど格闘技を好きになっていく。わかるかなあ!!?!

今日は格闘技の魅力をまだ知らない人に向けて書いています。すでに格闘技に興味をお持ちの方にとっては、わかりきった内容でおもしろくも何ともないかもしれませんのであしからず。世の中の格闘技ファンに比べたら私なんかまだ産まれ立ての小鹿ぐらいプルプルです。

さて、よく知らない人ほどこの手のスポーツは勝敗の結果こそが最も重要だと思われがちです。(かく言う私も昔はそうでした。)もちろん選手たちもみんな世界1を目指して戦っているわけで、勝たねば意味のないスポーツと言えるのかもしれません。でも、たとえ負けてもまっすぐ相手に挑んでいった選手には心底拍手を送りたくなるし、明らかに不利な状況でも逃げない人には勇気づけられるし、技やテクニックを駆使した試合ではプロの仕事っぷりにただ感心させられるばかり。そんなところに惹かれるんです。だから、試合の内容も見ずにただ翌日のスポーツ新聞で「どっちが勝った、どっちが負けた」という事だけに注目しても、その勝負の真価は見えて来ないはず。そこんところよろしく。

それでいて、やはりこれはお客さんに見せるものですから、原則としてエンターテイメントしてなくっちゃいけないわけです。本気の勝負の中で、客を熱狂させるものは何か?たぶんそれは、魂のぶつかり合いです!ははっ、熱いっすね自分。でも、魂ですっ!!

たとえば、強くてもいつか年を取れば世代交代の時はやってきます。でも新しく現れた若手の選手に対しても「若僧に負けてられるか!」という意地とプライドと豊富な経験でもって毅然と立ち向かうベテランファイターは男らしくて逞しい。相手が大変強い実力を持っているとき、または大変強い精神の持ち主であるときは、試合を通してお互いを認め合い、最後には抱き合ったり握手をする姿は美しい。観客へのサービス精神からうまれるパフォーマンスや発言に私たちは熱くなる。彼らの真摯に戦う姿を自分に照らし合わせ、「自分はなんて意気地無しなんだ」とか「自分は果たして戦ってるだろうか?」と思わされる事も多々あります。それは、魂のぶつかり合いを垣間見た瞬間にこそ感じるものです。見る人にしっかりと何かを手渡しているわけです。それが、エンターテイメントってもんじゃないっすか。

そんなこんなで、私はもちろん自分でやってみたいとまでは思わないまでも、リングで戦う人々に大きな憧れを抱いております。そして多くを学ばせて頂いてると言っても過言ではないでしょう。
それに、「自分は勝ちたいんだ」「絶対勝ってやるんだ」と、正々堂々人前で明言できる人が一体どれくらいいるでしょう?だれしも、突き詰めていけば心のどこかに「勝ちたい」気持ちって持っていると思いませんか?でもそれを言うことすら恥ずかしいと思ってしまう自分がいたりしませんか?夢を掴むことに貪欲でいるということは、案外難しいことなのです。
だから、真の格闘家は、かっこいいのです。

*maaya*