第1回目の今回は、私の担当ディレクターである井上ユカコ姉さんにインタビュー。
我がプロジェクトはプロデューサー菅野よう子を筆頭に女子の多いメンツになっておりますが、中でも井上さんはディレクターという仕事以上に私を色んな面でサポートしていてくれる、頼れるお姉さん的な存在。本当にデビュー当時からお世話になりっぱなし。なんと去年11月の「GAKU-SAI LIVE in 武蔵工業大」ではコーラスとしての参加も!
英語ペラペラ、料理大得意、やたらツボとかよく知っててマッサージ上手、音楽も映画も本も動物も化粧品も美味しいお店もとにかく一通り何にでも詳しく、頭脳明晰な彼女。
一方では何かとっぴょうしもない事を思い付いたり、普通の人がやらないような事をやったり、なんか予測不可能な一面も。何が飛び出すかわからないエキセントリックな部分を持つ魅力的な女性です。
さーて、そんな井上さんからは私「坂本真綾」はどんな風に見えているのかしらん。
第1回 GUEST:
担当ディレクター 井上 裕香子

(illustrated by maaya.)
回答者:担当ディレクター 井上 裕香子
1)いつもなんて呼んでますか?
だいたいは『マーヤちゃん』。本人いないところでは『娘ッ子』などと呼んでいる。
用例:『娘ッ子の詞はいつあがるかねえ・・・。』

2)坂本真綾の第一印象(それはいつ?)
最初に会ったのは、本当にまだ15歳の頃だった。制服着ておでこ全開で、寒い日だったと思うけど真っ赤な顔してた。
これからエスカフローネの主題歌のデモを歌うんだということを聞いて、子供だからレコーディングなんてすごく緊張してるんじゃないかなと心配だった記憶がある。
当時私はまだ担当じゃなくて、たまたま別の用事でスタジオに顔だしてたんだと思うけど、今考えたら、縁だよね。

3)あなたの知っている「坂本真綾伝説」
ここぞという時に強い。リハーサルで一度もできなかったこと連弾を本番で危なっかしいながらもひき終えたとき、キミはこの仕事をするために生まれてきたんだと思った。

4)一番の魅力
いっぱいあるな。頭がいいこと、思いやりがあること。もちろん歌。全開の笑顔も。一番って決められないよ。

5)坂本真綾にやめて欲しいこと
年齢的に、すぐもらい泣きしてしまいます。ライブなどのとき、キミが泣くと舞台袖でおいおい泣いてしまうので、ほどほどで頼む。

6)坂本真綾の癖
メモをあちこちに書き散らかしている。スタジオにとっちらかった歌詞原稿の裏に大事そうなことが書いてあったりする。カンノヨウコ姫も同様だけど。
歌いながら手をひらひらさせる癖は最近あんまりやらなくなったな。そういえば。

7)坂本真綾を色に例えるなら?
なんだろう。宝石の原石のような色。中に強い色を秘めていて、まだ完全に表に出てないような。

8)では食べ物に例えるなら?
中落ち塩カルビ、炭火で焼く

9)坂本真綾の曲で一番好きな曲
難しい質問。全部好きなんだよね。スタッフがぬけぬけとそういう事を言ってしまうのも恥ずかしいけど。キミが歌ってきた6年間の歴史は、聞く側にも6年間の歴史。それぞれの楽曲にそれぞれの思い出があってねえ。決められないのだよ。

10)じゃあ坂本真綾の書いた中で一番好きな詞は?
これも順位を付けるのは難しいなあ。毎回詞があがってくる度に新鮮な切り口にびっくりする。カンノヨウコ(野生動物目ネコ科)プロデューサーは歌詞に大変こだわりを持っている人なので、マーヤちゃんもずいぶん鍛えられたよねえ。
最近印象深かったのは『birds』。ニューヨークでマスタリングをしていたとき(そのスタジオには大きな窓があって、モニタースピーカーの間にハドソン川から対岸のニュージャージーまで見渡せる絶景が広がっているのだ。)、ちょうど『舞い上がれ』のフレーズで窓の外をバサバサっと大きな海鳥が横切っていったの。エンジニアの人は日本語がわからないので詞との符合については気付かなかったと思うけど曲とのタイミングが妙に合っていたのでみんな思わず笑ってしまった。

11)今後の坂本真綾大予想
バラードの女王と呼ばれるようになる。なんか大御所っぽい響きだな。

12)そんなこんなありますが、坂本真綾をひとことで言うと?
まわりの人を幸せな気分にしてくれる人

13)最後に、坂本真綾へ向けて御自由にメッセージをどうぞ。
普段のサカモトさんは、人が思っているよりも、ずっと恥ずかしがりやで、人見知り。そのナイーブな内に秘めたところが、歌になって表に出てきてるんだと思う。
ラジオなどで自分の本音の部分からでしか話ができないことを、不器用だというけれど、そこがイイトコなのでこのまま突き進んでください。
アタクシよりもはるかにしっかりしたあなたなので、今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いするよ。とほほ。



どーもー、バラードの女王でーす。
いやいや、私だってライブのたんびに涙しておりますが、好きで泣いてんじゃないのよ〜。だって泣かせるような事してくれるんじゃんよー。みんながよー。
それと、歌う時に手をひらひらさせる癖だけど、確かに昔よくやってた。なんで最近やらないかって、井上さんや菅野さんが真似したりしてバカにすっから一生懸命やらないようにしてんだよー。ちぇっ。しかしながら全体的にお誉めのことば。ありがたいっす。
そうかー、もう6年くらいのお付き合いなのね。私はね、井上さんの結婚式に出る日が楽しみなのよ。今のところ予定は無いんだけどね。でもその日が来たら、ほんと妹としては泣いちゃうね。あー楽しみ。
これからも頼むよ姉さん!