 | 回答者:演出家 佐藤 敏夫
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1)坂本真綾の第一印象は?
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確か、小学校4年生の頃だったかな。物怖じしない可憐な少女で、か細い声なのに芯があって子役の中でも際立つ存在になれると思っていた。
声の仕事で子供の役があると大人の女性が演じることが多いけれど、その年令の子供が演じること程強い事はない。とは言え、子供らしさだけではなく感情を表現出来てはじめて「演じる」ことになる。真綾は大人の巧さを越えて子供らしさをしっかり演じられる感性を持った上手い女の子だったから大人から怖れられる存在だったんじゃないかな。
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2)それに比べて、現在の印象は?
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期待通り頑張ってくれているので嬉しいね。大人に怖れられる存在から真綾が大人になって今度は子供に怖れられる存在になりつつあるかな。子供の感性を残して子役を演じているのだから。
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3)これまでに強く印象に残っている出来事、または作品
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最初の仕事は恐竜の子供だったね。“The Land Before Time”。それから数多く頑張ってくれました。最近では、「ロミオとジュリエット」(ANB日曜洋画)、「スターウォーズEP1」(劇場公開)、「ER緊急救命室」のレイチェル・グリーン(NHK)、「ぼくのなつやすみ」(ゲームソフト)etc・・・
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4)坂本真綾を○○にたとえると?(動物、植物、人、色など何でもOK)
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動物ならハムスター。植物では、すみれ。色は水色。
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5)あなたから見た、坂本真綾の魅力を教えてください。
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役に喰らいついていくところかな。
オーディションで殆ど役を勝ち取っていると思うけれど何とかその役を自分のキャラクターに合わせて自分のものにしようとしているのでしょう。
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6)「これだけはやめてほしい」と思うことはありますか?
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特になし。前向きの姿勢を続けて欲しい。
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7)今後の坂本真綾に期待する事、課題や希望、演じさせてみたい役柄など
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役者として少し線が細い様な気がする。貧欲に図々しくなる位の方が真綾の別の魅力が出てくるんじゃないかな。
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8)最後に、坂本真綾に向けてご自由にメッセージをどうぞ。
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子役から大成する人は数少ないと云われている。
真綾はその数少ない一人として大いに頑張って欲しい。
舞台の魅力に取り憑かれるのもよし、シンガー・ソング・ライターとして唄を歌い続けるのも楽しいと思う。でも言葉に魂を入れて表現していくアテレコにも余力を残しておいてね。
ともかく、こういった事を人生のなりわいにしようとしているわけで、一生懸命もよいけれど、自分自身がどれだけ楽しめるかが他人を楽しませるバロメーターになることを心に置いて大いに楽しんでください。
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