New Single「愛してるって言ってみてもいいかな」
News
Release
愛してるって言ってみてもいいかな New Single 2024.11.6 Release
DOWNLOAD&STREAMING 先行配信中!
愛してるって言ってみてもいいかな
完全生産限定盤
CD+DVD
価格:4,500円(税込) 品番:VIZL-2383
スリーブケース仕様・スペシャルブックレット
CD
- 愛してるって言ってみてもいいかな
- 憎いな
- 愛してるって言ってみてもいいかな(Instrumental)
- 憎いな(Instrumental)
DVD
松下洸平のロケぼっちde 佐世保っち
松下洸平の特典企画シリーズ第7弾!
今回はなんと長崎・佐世保を舞台にロケを敢行!水族館やクルージング、佐世保バーガー、伝統工芸品の絵付け体験にゴーカート、そして佐世保の海と美しい夕陽…などなど、佐世保をぼっちで堪能しながら、日頃の感謝の気持ちを込めて、ファンの皆さんへのお土産をゲットするべく、様々なミッションに挑戦!笑いあり涙あり?の壮大なロケ企画をたっぷり収録した超豪華特典!
初回限定盤
CD+DVD
価格:2,970円(税込) 品番:VIZL-2384
CD
完全生産限定盤共通
DVD
“愛してるって言ってみてもいいかな” Making Movie
ニューシングル「愛してるって言ってみてもいいかな」のレコーディング、アーティスト写真・ジャケット写真撮影、Music Video 撮影の裏側に迫ったメイキングムービー
通常盤
CD
価格:1,540円(税込) 品番:VIZL-37754
CD
完全生産限定盤共通+「愛してるって言ってみてもいいかな(Acoustic ver.)」(Bonus Track)
VOS限定セット
通常盤CD+ミニジャケキーホルダー
価格:2,970円(税込) 品番:VOSF-13194
「愛してるって言ってみてもいいかな」通常盤と
ミニジャケキーホルダーをセットにした
VICTOR ONLINE STORE 限定商品
ミニジャケキーホルダー
CDパッケージを精巧にミニチュア化したオリジナルキーホルダー。ケースを開くと歌詞カードやCDを模したアイテムが入っているなど細かなディテールにまでこだわって作られています。
キーホルダー表面:通常盤ジャケット写真デザイン
実物サンプル
キーホルダー裏面:ミニジャケキーホルダー限定デザイン
実物サンプル
ミニジャケキーホルダー限定コンテンツが決定!お手持ちのスマホをご購入いただきましたミニジャケキーホルダーにかざすと、同シングル完全生産限定盤DVDに収録されている「松下洸平のロケぼっちde佐世保っち」本編には入りきらなかった未公開映像が視聴できます!こちらの映像はミニジャケキーホルダーを持っている方のみの限定コンテンツとなります!詳しい楽しみ方やコンテンツについては下記をご確認ください。
https://victor-store.jp/special/matsushita_khd_202411
Post Card
チェーン別オリジナル特典
-
ポストカードA
タワーレコード全国各店 / タワーレコード オンライン
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ポストカードB
HMV 全国各店 / HMV&BOOKS online
-
ポストカードC
TSUTAYA RECORDS全国各店(一部店舗を除く) /
TSUTAYAオンラインショッピング -
ポストカードD
楽天ブックス
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ポストカードE
セブンネットショッピング
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ポストカードF
VICTOR ONLINE STORE
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ポストカードG
山野楽器CD・DVD取扱い店舗(一部店舗除く) /
山野楽器オンラインショップ WonderGOO / 新星堂(一部店舗を除く) 五番街 ネオウイング
- Amazon.co.jpの特典は「メガジャケ」になります。
- Amazon.co.jp、楽天ブックスでは、特典つき商品のカートがアップされます。特典をご要望のお客様は特典つき商品をお買い求めください。
- 特典の数には限りがございます。お早目にご予約ください。
- 一部お取扱いの無い店舗等もございますので、詳しくはお近くの店舗へお問い合わせください。
- 特典対象店舗は順次追加となることがございます。
- 特典の内容・デザインは予告なく変更する場合がございます。
ファンクラブ会員限定特典
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ポストカードH(プリントサイン入り)
完全生産限定盤(CD+DVD)対象
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ポストカードI(プリントサイン入り)
初回限定盤(CD+DVD)対象
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ポストカードJ(プリントサイン入り)
通常盤(CD)対象
- 松下洸平オフィシャルファンクラブ「K’s Room」ご入会はこちら
Photo
Interview
Vol.3
まだやれてないことがある。自分の可能性はまだまだ先にあると思っています
カップリングの「憎いな」は松下さんが作詞作曲で、学生時代からの付き合いであり、ツアーバンドのバンマスも務めているカンノケンタロウさんが編曲を務めています。
リード曲とは真逆の方向性で攻めたいという気持ちがまずありつつ、「これまで自分がやってない世界観の曲って何だろう」と考えていく中で、叶わぬ恋の曲はあるけれど、がっつり失恋ソングってないなと。大切な人に裏切られ、その人のことを忘れようとする切ない世界観の曲を作ってみようと思って書き始めました。音としては、リード曲が割とシンプルなアプローチだったので、「ゴリゴリのR&Bにしよう」ということをカンノくんに話してアレンジしてもらいました。その中で、いつものようにいくつかリファレンスを共有してすり合わせていって。「チルなイメージは残しつつ、割と淡々と歌詞の世界に寄り添うようなビートがいい」という話をしてできた曲です。
「愛してるって言ってみてもいいかな」で永遠を誓ったふたりの先の物語だとしたらとても切ないなと思いました。
そうなんです。僕の天邪鬼な性格が出ちゃったなと思いました(笑)。繊細な憎しみを表現してみたくて。今回のシングルのM1、M2、M3、M4の曲名を並べて縦読みすると「愛憎愛憎」になっちゃうんですよね。全く意識してなかったので心配になりました(笑)。
(笑)いろいろと振れ幅があるシングルになりましたね。
そうですね(笑)。お芝居をしていても、良い人の役を続けていると本当にどうしようもない人の役をやりたくなったりするんですけど、それを繰り返しているからこそ飽きずに表現し続けられるし、もの作りの奥深さや表現の幅が広がっていくと思っています。
「憎いな」の歌詞を膨らませていく中で悩んだことはありましたか?
大切な人が去って行った後、何を捨てるかにすごく悩みました。去っていった「あなた」の像を明確にする必要があると思ったので細かく考えながら、すごく優しくて温かい人に裏切られる方が主人公の「私」は苦しいだろうなと思って、そっちに振り切って膨らませていきました。「優しかった人が彼女に渡してきたものってなんだろう? 優しい人って手紙書くよな。じゃあ手紙を捨てよう」って。1回ギターを捨ててみたんですが、そうなると対象が狭まってしまうなと思って止めたり。もらったものだけでなく、「あなた」の痕跡があるものをすべて捨てたい気持ちもあるだろうなと思って枕も捨てて。ベッドも1回捨ててみたんですけど、そうなると寝るところがなくなっちゃうなと思いました(笑)。それで「最後に残るものってなんだろう?」って考えた時に「情けない私」かなと思った。そうやって想像して書くのは楽しかったですね。
お話を聞いていると、役の余白を想像するような歌詞の書き方をされているんだなと思いました。
確かにこの15年くらいお芝居をやらせてもらう中で想像力はすごく豊かになったと思います。役者は想像力がものを言う仕事だと思っているんですけど、台本に書かれていない、役がどういう人生を歩んできたかということは想像して演じるしかない。「憎いな」の歌詞を書いていた時は、主人公が何を捨てるかもそうですけど、相手がどんな顔をしていてどういう匂いでいつもどこに座っていてどんな声だったか、みたいなことを具体的に想像してましたね。
ツアーの後、「ARABAKI ROCK FEST.」、「METROCK」、「森、道、市場」といった春フェスに出演されました。「ARABAKI」では松下さんのステージにスガ シカオさんが参加して「夜空ノムコウ」を一緒に歌われていましたね。
はい。コラボをやらせていただけるという話から、同じ日に出演されるスガさんとのステージが実現してすごく嬉しかったです。僕のバンドメンバーもみんなスガさんを通ってきているので、スガさんがリハスタに来てくださった時はこれまでにない緊張感が流れました(笑)。でも、スガさんはとてもフランクな方で、僕が作った歌割りに対しても「OK!これでいいよ」って言ってくださったり、ハモリの提案も快くOKしてくれてすごくありがたかったです。こちらで作らせていただいたアレンジをリハで2回歌って、我々を感動させて風のように帰っていく姿がめちゃくちゃかっこよかったです。
「夜空ノムコウ」を歌うことになった経緯というのは?
最初、僕が好きなスガさんの曲を何曲か挙げさせてもらったら「何でもいいよ」とおっしゃってくださったので、「『夜空ノムコウ』でも良いですか?」って聞いたら「いいよ」って言ってくださったんです。小学校の頃、いろいろなJポップを聴き始めたことが僕にとっての「音楽っていいな」と思った最初の体験でした。学校で「SMAPの新曲聴いた?」っていう会話をしていたので「夜空ノムコウ」にはすごく思い入れがあるんですよね。お客さんもみんな歌っていて、すごい景色で。とても貴重な経験をさせていただきました。
春フェスでは他のアーティストのライブは見られましたか?
「森、道、市場」で僕の前に出られていた中村佳穂さんのライブを拝見したんですが、最高でした。僕はフェスに慣れていないので、「フェスで結果出さなきゃ」とか「役者が歌ってるだけって思われたら嫌だな」と思って攻めのモードでいたんですが、中村さんのライブを見て「フェスってワンマンライブよりも自由度が高くていいんじゃないか」ってハッとさせられたんですよね。聴きたい人は聴けばいいし、興味がなかったら聴かなくてもいい。全部をひっくるめてピースフルな空間だから、ごちゃごちゃ考えるのは止めようと思った上でライブをやりました。初めて自分のライブを見る人たちがたくさんいることはとてもありがたいんですけど、その人たちに覚えてもらおうとして気を張ると良くないんだなと。「なんかいいじゃん」って思ってもらえたらラッキー、ぐらいの気持ちでやった方が結果的にいいんじゃないかなと思いました。とても楽しかったので、またフェスに出られるよう頑張ります。
松下さんがアーティストナビゲーターを務めている「with MUSIC」はいかがですか?
幼い頃テレビで見ていた方たちと一緒にお仕事をさせていただけるのはすごく刺激的です。アーティストの皆さんの話を直接聞けるのはすごく勉強になりますし、僕は俳優をやりながら音楽をやっているので、音楽1本で勝負しているミュージシャンの方たちの音楽にかける思いを少しでも吸収して、活かせるものがないかなと思いながらいつも食い入るように話を聞いています。音楽をやっているからこそ聞けることがあると思うので、他の番組では聞けないようなお話を引き出したいと思って臨んでいます。
再デビューから約3年経ちましたが、今はどんな楽しさを感じていますか?
曲を作っている時もレコーディングをしている時もミックスしている時も楽しいです。この3年間で楽しめる余裕が出てきたんだと思います。最初は手探りなところもありましたし、「R&B、R&B言ってていいのかな」と自分の方向性に悩んだりもしましたが、「それが自分の個性なので大事にしていこう」と思うようになりました。さっきのフェスの話にも通じますが、気負い過ぎてしまうと逆に良い結果が出ない気がするんですよね。音楽活動が嫌にならないように、自分のことも守りながら、コツコツやっている方が続くんじゃないかと思っています。
アルバムに「R&ME」と名付けたのは松下さんなりの所信表明だったと思いますし、松下さんといえばR&Bというイメージが徐々に根付いていっていると思います。
「R&Bが好きだ」っていうことをしつこいぐらいに言っていく中で、本当に少しずつ知っていただけるようになっていくという感じだと思っています。とてもありがたいことに、先日プロデューサーのUTAさんが声をかけてくださって、木梨憲武さんのアルバム「木梨ソウル」に収録される「伝えなくちゃfeat. AI, Crystal Kay, DOUBLE, 福原みほ, Full Of Harmony, 林 和希, JAY’ED, 松下洸平, Mhiro, 露崎春女」という曲に参加させていただいて、錚々たるR&Bのレジェンドの方たちと一緒にレコーディングさせてもらったんです。特に僕はFOHを学生の頃から聴いていたので、ボーカルのHIRO(Mhiro)さんと僕の声が重なった瞬間はめちゃくちゃエモかったです。でも、レコーディングに行く前は、緊張しちゃうので現場にいらっしゃるのはせめてUTAさんと憲武さんだけだといいなと思っていたんですが、スタジオいっぱいにいらっしゃったので「終わった!」って思いました(笑)。AIさんがボーカルディレクションをしてくださって、皆さんがいらっしゃる中で歌ったんですけど、公開オーディションみたいな気分でした。めちゃくちゃ緊張したんですけど、本当に快く迎えてくださって、良いテイクが録れるとみんな立ち上がって盛り上がってくれて。僕がフェイクを入れている時には、AIさんがブースの扉を叩いて盛り上がってくれたりもして、改めてR&Bってすごくソウルフルなジャンルなんだなと思いました。あと、皆さんボーカルを録り終えた後にフェイクを何回も入れているのを見て、「良かった! 僕とやり方が一緒だ」と安心しました(笑)。そういう方たちとご一緒できたのもこの3年間頑張ってきたからですし、折れずに支えてくれているスタッフの皆さんやファンの皆さんのおかげなので、本当に感謝しています。
今の音楽活動の原動力というと?
まだやれてないことがあるっていうのは大きいかもしれないですね。自分で言うのも何ですが、自分の可能性はまだまだ先にあると思っています。歌もトレーニングを繰り返していけば、今より2回りくらい大きくなれるんじゃないかと自分では信じていて。根拠はないんですが、そう思えている間はやり続けたいですね。
Vol.2
僕はお客さんに恵まれてる。これからもみんなの声が聞こえるような曲をたくさん作っていきたいです
ニューシングル「愛してるって言ってみてもいいかな」の完全生産限定盤には恒例の特典企画シリーズ第7弾として「松下洸平のロケぼっちde佐世保っち」と題された佐世保のロケが収録されたDVDが付きます。特に印象に残っていることというと?
この特典企画は毎回僕は何も知らされてないんですよね。だから毎回すごく怖いんです(笑)。舞台「母と暮せば」で佐世保にいた時に撮影したんですが、景色のすごく綺麗な九十九島を船でクルージングしながら99問99答をやらされたことは一生許さないです(笑)。
(笑)ファンの方たちが楽しめる映像になっていそうですね。
そうであってほしいです(笑)。許さないとは言いつつ、毎回見てくださる方に楽しんでもらえる良いシリーズ企画だとは思っています。僕は本当に何も知らずにやらされるので、この先どこまでやるのかわからないですけど(笑)。
今回も様々なミッションに挑戦されてましたが、その中で改めて感じたご自身の性格はありましたか?
自分で言うことじゃないんですけど、僕ってああだこうだ言いながらもちゃんとやるんだなと思いました。根が真面目なんだなって(笑)。ご覧いただいたらきっと「こんなところでそれやる人いないけど」って思うシーンがあるんじゃないかなと思います(笑)。
今年1月から3月にかけて、12会場14公演の「R&ME」ツアーが行われましたが、特に印象深かったことというと?
「ファイナルの東京ガーデンシアター2デイズは特に印象深かったです。たくさんの人に支えられて音楽活動ができていると改めて感じましたし、役者だけをやっているとファンの人たちと直接交流する機会がなかなかないので、面と向かって会えることに感謝しなければいけないなと思いました。
コロナ禍にリリースされた再メジャーデビューシングル「つよがり」のカップリング曲「STEP!」でようやくコール&レスポンスができましたね。
そうですね。「こことここのフレーズはお客さんに言ってもらいたい」「いつかそういう日が来る」という想いで作った曲だったので感慨深かったですね。ライブ中は基本イヤモニをしているのでお客さんの声が聞こえないこともあるんですが、笑顔で歌ってくれていることが見えてましたし、ガーデンシアターでのライブのDVDを見て「こんなにみんな歌ってくれてたんだ」とか「こんなに声出してくれてたんだ」と思ってすごく嬉しかったです。僕はめちゃくちゃ熱いバイブスを持ったお客さんに恵まれてるんだなって。これからもみんなの声が聞こえるような曲をたくさん作っていきたいです。
お忙しい中でもご自身のライブDVDを見られているんですね。
はい。今でも時々見ています。今はシングルのレコーディングも終わり、MVの撮影も終わって、ドラマ(「放課後カルテ」)の撮影に集中しているので、自分がミュージシャンであるということをちょっと忘れかけている時期ではあるんですけど、たまにライブ映像を見ると、本当にこれが自分なのかって思ってしまうくらいたくさんの人の前で歌っていることに驚きます。すごいことをやらせてもらっていますよね。あの瞬間の自分たちの全力を出したツアーだったと思っていますが、自分に足りない部分や課題もたくさん見つかった一方で、「次はこういう演出をやってみたいな」と思うこともありました。
フリフラというリストバンドライトが来場者に配布される演出もありました。フリフラが光っている光景をステージから見てどんなお気持ちでしたか?
すごく綺麗でしたね。ただ光らせるだけじゃなく、光を調整して文字を作ることができたり、たくさんの可能性があって。また導入したいなと思いましたね。
バンドセットに加えてアコースティックセットもありました。ご自身で提案されたのでしょうか?
そうですね。元々小さい会場でミニマムなセットでずっとライブをやっていたので、アコースティックセットは自分の原点でもあります。あと、お客さんとの距離感も近くなる気がするのでこれからも大事にやっていきたいですね。バンド編成もまだまだやれることがあると思いますし、コーラス隊も入れてみたいです。変えちゃいけないなと思うところもありながら、変えていくことでよりお客さんに楽しんでもらえるようにしていきたいですね。大きな会場でやることがすべてではないと思いますが、1人でも多くの人と音楽を共有する場を作りたいので、やれるところまでやってみようと思っています。
ファイナルでは「音楽やライブのことが掴めてきた頃にライブが終わってしまうからやめられない」と言っていました。
ツアーの序盤は特に緊張しますし、前回できなかったことをクリアしていったり、そうやって試行錯誤をする中で課題は際限なく出来ていくものだと思うんですけど、ファイナルを迎える頃にやっと「音楽って改めていいものだな」と思えるようになる。でも、そこで終わってしまうので「もう1回やりたいな」って思うんですよね。もちろん今の自分のままだと限界があるので、もっと先にいくには経験と時間が必要だと思うんですが、少しずつステップアップはできていたと思いますし、していきたいです。
「You&Me」の前奏では英語のアドリブを入れてました。
リハは失敗してもいいので(笑)、そこでいろいろと試してはいますね。あのアドリブに合わせて演奏を変えましたし、「MUSIC WONDER」っていう曲も音源からガラッと変えたバンドアレンジをしたり。スタジオでバンドメンバーといろいろなアイデアを出し合って、ライブアレンジの随所に活かしていきました。
そういった発見がまた曲作りにも活かせるわけですよね。
そうですね。いろいろな新譜をチェックしていると、「このコーラスめっちゃかっこいいな。ちょっと自分も真似してみようかな」と思ったりします。「憎いな」のコーラスも一カ所ずっとやってみたかったコーラスラインを試してみたんですけど、自分が思ったよりできなかったのでもっと研究が必要だなと思いました。100%満足できるところにはなかなかいけないですね。
Vol.1
「愛してるって言ってみてもいいかな」はピュアでストレートなラブソング
ニューシングル「愛してるって言ってみてもいいかな」の表題曲はandropの内澤崇仁さんが詞曲を手がけた楽曲です。
誰に楽曲をお願いしたいかっていう話をずっとしている中で、内澤さんのお名前は昔から出ていたんですよね。内澤さんが提供された曲はどれもすごくキャッチーですし、andropっぽさもありながら、内澤さんにしか書けない詞とメロディとビートが僕はすごく好きで。もちろんandropの曲も好きで聴いていたのでいつかご一緒したいとずっと思っていたのですが、今回制作に取り掛かる中で楽曲イメージが見えてきた時に、これはぜひ内澤さんにということでようやくお願いすることができたんです。快く引き受けてくださって本当に感謝しています。
松下さんと内澤さんとの間で綿密なやりとりがあったそうですね。
そうですね。去年はアルバムもリリースして、ビートが強めでアッパーな楽曲も多かったので、そことは異なるアプローチがしたくて「アコギメインのシンプルな楽曲が良いです」ということをまずお伝えさせていただきました。ちょうどその頃『9ボーダー』というドラマに僕が出演していて、劇中でアコギを弾き語りするシーンが何度かあったんですけど、その練習も兼ねて、家でアコギを再び触るようになって。「やっぱりアコギのメロディっていいな」と思ったことも、そういったリクエストをさせていただいた理由のひとつです。あと、ピュアでストレートなラブソングがいいということもお伝えさせていただきました。
まさにピュアでストレートなラブソングになりましたね。ウェディングソングにも聞こえました。
最初にデモを聴かせていただいた時からサビ頭は「愛してるって言ってみてもいいかな」という歌詞が入っていて、「かわいい曲!」と思いました。メロディもアレンジもかわいくてめちゃくちゃ素敵だなと。フルサイズにする時に内澤さんが「普段なかなか口に出せない言葉を伝える曲にするのはどうでしょう」と提案してくださって、素晴らしいと思ったので「是非その方向でお願いします」とお答えしました。人によって特別なシーンは違って、100人いたら100通りあると思うんですけど、ウェディングソングにも、誕生日の曲にも聴こえると思いますし、逆に日常の中で気持ちが動いた瞬間、みたいなものだったりシチュエーションを限定しない間口の広い楽曲になった印象があります。
ギターがメインの楽曲ですが、コーラスなどからは松下さんのルーツのブラックミュージックの要素を感じました。
「僕のルーツはR&Bやソウルなので、そういったものも感じさせられるような楽曲にしたいですということもお伝えさせていただきました。今こうしてお話していると、めちゃくちゃいろいろなオーダーをしていますね(笑)。内澤さんはコアな部分をうまく抽出して、混ぜて、その上でシンプルな曲として仕上げてくださったので改めてすごいなと思います。メインボーカルはシンプルなので割とするっといけて、「あとはコーラス録って終わりだな」と思って、改めてコーラスを1声ずつバラバラに聴いていったら3~4声ある複雑な構成になっていることに気付いて、再現するのがすごく大変でした。耳コピしてなんとなく「このメロディだな」っていうのはわかったんですが、その上下に主旋律を支える難しいコーラスラインがたくさん積んであって。なんとか一通り歌って「せーの」で聴いてみるとちゃんとそのハーモニーになっているっていうマジックみたいな感覚でした(笑)。レコーディングは内澤さんがディレクションをしてくださったんですが、勉強になりました。
内澤さんのディレクションで特に印象的だったことというと?
楽曲提供とはいえ、ご自身もバンドでの活動をされていて、尚且つ歌を歌う方なのでこだわりをお持ちだと思うんですが、本当に自由にやらせてくださいました。デモの段階でアドリブやフェイクを内澤さんが入れてくださっていて、僕はそれに何個か足したんですけど、「めっちゃいいですね」って言ってくださって。その大らかさが素敵でしたね。いろいろなことをやらせてくださったので、音楽を作る上で大切な自由さを改めて教えてもらった気がします。
歌い出しは「君と僕のドラマなら」という歌詞ですが、多くのドラマに出演する松下さんが歌うからこそのフックになっていると思いました。
レコーディングが終わって内澤さんと二人で話をしている時、「松下くんに言って欲しい言葉をいっぱい入れたんです」と言ってくださって、「そういう意図があったんだ」と思いました。内澤さんは『9ボーダー』を見てくれていて、あの役も踏まえつつ僕がまとう雰囲気を汲んでくれた上で作詞してくださったそうです。その言葉を聞いた時はなんだか照れ臭かったですね(笑)。
松下さんのルーツのR&Bは「愛してる」という言葉を照れ臭くなく歌うジャンルでもありますが、ギターベースのこの曲は「愛してるって言ってみてもいいかな」と探り探りな歌詞なところもハマっているなと思いました。
本当にそう思います。飾り気のないビートと演奏に控えめな主人公の性格が合っていて、でも「今日はこの言葉を言うんだ」っていう強さがしっかりありますよね。内澤さんの持ってるポップス的な感覚がとても魅力的で、andropの曲を聴いていると内澤さんの頭や心の中には複雑な要素が詰まっていると感じるんですが、その上でJポップとして聴き心地の良いラインを押さえてくるところがすごいなと思いました。Jポップを聴いて育ってきた身としては、サビの最後の「夢も約束も一緒に 叶えていこうよ」っていうところのメロディはつい日本人が口ずさみたくなってしまうまさにJポップなメロディだと思いました。
取材・文 / 小松香里