片山正通(Wonderwall 代表/武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 教授)

Q1:サカナクションとの出会い

初めて観たサカナクションは、“ SAKANAQUARIUM 2013 sakanaction ” 6.1chサラウンドライブでした。

2万人で埋め尽くされた幕張メッセで、僕らのエリアは最も後部そして最も端・・・。
「 生でアーティストの存在だけでも感じられたらいいかぁ〜 」 と気分を切り替えました。
しかしライブが始まったその瞬間、サカナクションの放った音楽は音像として立ち上り僕の身体にまとわりついて来たのです。誤解を恐れず言うと、それは凄まじいエンターテイメントとして僕をもてなしてくれたのです。

あの瞬間からサカナクションは僕の人生において、なくてはならないものになってしまったのです。

Q2:あえてサカナクションのBESTな曲を選ぶとしたら?

この質問について考えることは痛みを伴います。何故かと言うと、これまでに発表された全ての楽曲が1つのサカナクションという肉体を作り上げていると感じるからです。簡単に言うとすべての曲がBESTなのです。

しかし、あえてと言われるなら・・・
進化を続けるサカナクションの未来、その手掛かりを掴みたいという理由で、最新曲「 陽炎 」を選びました。いい意味でイメージを裏切られた名曲です。
“ 進化する ” という概念こそサカナクションである事を、この曲で改めて確認することが出来ました。