PROFILE プロフィール

カナディアン・ブラスについて
歌崎 和彦
 カナダ、オンタリオ州のハミルトン・フィルの金管部門の5人の首席奏者たちがカナディアン・ブラスを結成したのは1970年のことで、卓抜なテクニックとすぐれた音楽性を合わせそなえた演奏は、創立当初から大きな成功を収めた。以来、アメリカとカナダだけでなく、ヨーロッパや日本をはじめとするアジア各国、オーストラリアなど世界中に演奏旅行するとともに、50枚をこえるCDを録音して、名実ともにブラス・アンサンブル界をリードする名門クインテットとして圧倒的な人気を博している。「アメイジング・グレイス」と題されたこのアルバムは、そのカナディアン・ブラスが新たに設立した”OPENING DAY”という自主レーベルの第1弾である。
 5人のメンバーを簡単にご紹介しておくと、
ライアン・アンソニー(tp)は、カリフォルニア州サン・ディエゴの音楽一家に生まれた。クリーヴランドの音楽学校で学んで、オーケストラ・プレイヤーとして活躍するとともに、ソリストとしてもクリーヴランド管弦楽団など共演を重ね、31歳だった2000年の夏にカナディアン・ブラスに加わった。ただ、家族との時間を大切にしたいと3年後に退団しており、今後はゲスト・プレイヤーとして共演する予定という。
 ジョゼフ〔ジョー〕・バーグストーラー(tp)は、少年時代からシカゴのジャズ・バンドで演奏するなど、早くからジャズ畑で活躍して、多くの著名なジャズ・メンと共演した。その後、アリゾナ大学で学んで、ジャズだけでなくクラシックでもアンサンブルとソロの両面で幅広く活躍して、2001年に当団のメンバーとなった。作曲と編曲も行ない、指導者としても精力的な活動している。
 創立メンバーであるチャールズ〔チャック〕・デイレンバック(tub)は、アメリカのウィスコンシン州でドイツとスイス系の音楽一家に生まれ、父親から音楽の手ほどきを受けた後、ニューヨーク州ロチェスターのイーストマン音楽学校で学んだ。そして、トロント大学で教えている時に、ユージン・ワッツと出会って、カナディアン・ブラスを結成し、以来、同団の中心メンバーとして活躍している。
 ジェフ・ネルソン(hrn)は、カナダでオペラ歌手の両親のもとに生まれた。モントリオールやヴァンクーヴァーなどカナダの主要オーケストラで活躍した後、1999年に義兄弟でもあるデイヴィッド・オハニアンの後任として、カナディアン・ブラスのホルン奏者となり、現在はトロント大学で教鞭もとっている。
 ユージン〔ジーン〕・ワッツ(tb)は、アメリカのミズーリ州出身で、生地の大学やボストンのニュー・イングランド音楽院で学び、ノース・カロライナやミルウォーキーのオーケストラで活躍した後、小澤征爾にトロント交響楽団の首席トロンボーン奏者として招かれた。そして、1970年にデイレンバックやフレデリック・ミルズ、ロナルド・ロム(tp)、グレアム・ペイジ(hrn)とカナディアン・ブラスを設立したが、ブラス・クインテットというアイディアは彼によるもので、いわばカナディアン・ブラスの陰の創立者である。

SHARE

VICTOR’S INFORMATION
ビクターエンタテインメント情報

NEW RELEASE ニューリリース

TOPICS トピックス

PLAYLIST プレイリスト

SNS ビクターエンタテインメント公式SNS

Xアカウント
Facebookアカウント
  • LINE
  • LINE

VIDEO ビデオ


サザンオールスターズ

盆ギリ恋歌(Live at 茅ヶ崎公園野球場, 2023)


ICEx

ビリミ (Official Music Video)