PRESS RELEASE

プレスリリース

2001年1月22日

音楽配信及び情報サービスに関するプレス発表の概要

─ ビクターエンタテインメント(株)は、本格的に音楽配信事業に参入、及び情報サービスを強化

ビクターエンタテインメント株式会社(社長/西村元男)は、昨年8月から実施してきた会員制による音楽配信実験フェーズIIを12月末で終了。その検証結果をもとに、2月1日から本格的に音楽配信事業に参入致します。同時に、音楽情報サービスの提供に力を入れ、情報技術を積極的に活用し、新しいトータルマーケティング手法として確立して参ります。

弊社が昨年8月23日から行った音楽配信実験の結果、ダウンロードサービスがアーティストプロモーションに繋がり、楽曲試聴、ビデオクリップ視聴、リリース情報、ライブ情報等、各種音楽情報に対してユーザーの期待感が非常に高い事等が判明。また、ユーザーの属性分析から、幅広い年齢層を音楽マーケットに誘引できる可能性も見出しました。これらから、パッケージも含めたトータル音楽需要の拡大を前提に、情報技術を積極的に活用し、「アーティスト開発〜育成」というテーマに向け、弊社独自の新しい手法を確立し、以下の2つを重点に推進致します。

(1) ブロードバンド時代の到来を見据えた音楽配信サービスの本格運用を開始し、サービス利用者の拡大を図る。
(2) 現存の情報技術を積極的に活用し、レコード会社ならではの、早くて魅力的な情報サービスの提供を目指す。

音楽配信への取り組み~ブロードバンド時代を見据えたビジネスストラクチャーの確立~

─ (1) 配信音源生成(オーサリング)システムの確立

弊社では、実験期間中に、トータルマーケティングへの活用検証と共に、ポリシーとしてハイクォリティーな配信音源の自社生成を目指し、音質検証を重ね、昨年10月に「オーサリングセンター」を立ち上げ、その体制も含め準備が整って参りました。実験時のユーザーアンケート結果からも高い評価を得て、以下のように本格運用することに致しました。

●「なあ!(na@h!)」の全面リニューアル

これまでの会員制による音楽配信実験サイト「なあ!(na@h!)」を2月1日に全面リニューアル。1月末で会員制を解き、これによりユーザーは会員登録の手続きなしに音楽配信サービスが利用できるようになります。

配信コンテンツについては、基本的にパッケージシングルのタイトル曲を有料配信して参ります(税込350円)。また、ユーザー層の拡大を狙い、豊富な弊社カタログ音源からの配信も開始(税込300円)します。2月1日には第1弾として旧譜10タイトルを配信、今後に於いても、映画音楽、グループサウンズ等幅広いジャンルから順次カタログの配信ラインナップを増やしていきます。

配信技術については、当面、現状の「アークスターミュージック[NTTコミュニケーションズ(株)提供]」がサポートするWMT(ウィンドウズ・メディア・テクノロジーズ)方式を継続。今後更にユーザーにとっての利便性が高いシステムについて、課金方式も含め追求いたします。導入については現在検討中です。またオーサリングセンターでは、各種方式による配信フォーマットに対応した配信音源の生成を行って参ります。

また今後、各キャリアが行う携帯端末を使った音楽配信サービスや、キオスク端末による音楽配信などについても広く前向きに検討中です。

─ (2) 情報サービスの強化~ITを活用した独自媒体を確立

弊社は、今後様々な音楽情報サービスの円滑な運営を図る為に、この実験期間中、膨大な各種情報のデータベース化の推進に注力して参りました。データベース化された情報を、音楽情報サービスに直接繋ぎ込む事により、(1)新譜情報の自動更新による迅速化(2)検索システムの充実(3)試聴楽曲の多曲対応、等が可能になりました。今後、その成果を下記のように各種音楽情報サービスに活用して参ります。

●新サイト『ビクターMUSIC』を開設

現在弊社では、ホームページ「@Victor Entertainment」でアーティストの各種情報を提供しておりますが、今後は、PCだけではなく、携帯端末に向けての情報サービスを充実させて参ります。
第1弾として、1月24日より、株式会社ディーディーアイ(KDDI)グループの携帯電話インターネットサービス「EZweb」に、自社サイト「ビクターMUSIC」を開設し各種サービスを開始致します。

●新サイト『ビクターMUSIC』を開設

「ビクターMUSIC」では、アーティストの最新情報や、新着CD情報等のメニューの他、試聴サービス「My Jukebox」では、発売前の新曲がいち早く試聴できたり、曲を検索して試聴できるサービスを開始します。ここでは新技術*を使い、当初約1100曲の楽曲が試聴可能となります(各曲45秒)。これだけの曲数が試聴できる携帯向けのインターネットサービスサイトは業界として初めてです。また、この技術により、従来の試聴サービス以上の「音質」で試聴可能となります。将来的には、ホームページ@Victor Entertainment上の試聴楽曲が全て当サービスにて試聴可能になる見込です。
尚、情報料については無料(通信料は別途)。

*株式会社Jストリームが開発、弊社が協力した携帯端末への音声送信の新技術
お問い合わせ先:株式会社Jストリーム(社長/白石 清)
企画部 木村 /TEL:03-3560-7100(代表)

●ビクター着信メロディ

着信メロディーサービス「ビクター着信メロディ」では、最新曲から定番曲まで幅広い楽曲を提供。自社アーティストの楽曲については特に充実を図ります。3和音及び特に音質を重視した16和音でのスタートとなります。当初は、約500曲からスタートし、順次曲数を増やしていく予定です。
情報料については、有料で10曲まで月額315円(税込)。11曲目以降は1曲毎に32円(税込)を課金。

「ビクターMUSIC」では今後、アーティストのオフィシャルサイトや、企画ページ等も順次掲載して参ります。
スペシャル企画第1弾*として、3月には弊社アーティスト<くるり>によるライブを音声生中継(無料)致します。[世界初]
*1月24日発売シングル「ばらの花」及び2月21日発売のアルバム「TEAM ROCK」の初回生産分のみに封入されている応募券計2枚を送ると、抽選でau(KDDIの携帯電話ブランド)特製の<くるり>オリジナル携帯電話が当たり、その携帯電話からのみ音声生中継を聴くことが出来るスペシャル企画です。

※弊社では、他キャリアが行う携帯端末に向けてのインターネット情報サービスにも、今後積極的な展開を予定。

●新メールマガジン「わん!」2月7日よりスタート

情報サービス強化の一環として、従来の会員制音楽配信実験サイト「なあ!(na@h!)」で行ってきたメールマガジンサービス「なあ!(na@h!)通信」、PV(プロモーションビデオ)視聴等についてのサービスをホームページに移管し、それぞれをリニューアル致します。
メールマガジンは、新たに@VEメールマガジン「わん!」としてリニューアル。2月7日にアーティスト情報等の内容を充実させた第一号を配信。
PV視聴については、全曲フルで視聴できるコーナーを新設。基本的に、発売されるシングル全曲を対象として、発売日をはさみ約2ヶ月に渡りPVをストリーム配信致します。

※今後も、レコード会社の立場で、業界の繁栄を念頭に置き、様々な角度からITを積極的に活用して参ります。


以上

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