岡野玲子の本は、描画や空間表現が‐魔的で、神秘的、そして時には恐ろしく気味の悪い雰囲気を持っていて・強烈な感覚を与えてくれた。そしてこの音楽世界には、月並みな「音楽的」サウンドよりは、より金属的で、流体的で、気体的な・より基本元素にもとづいたものがよいと感じたのだ。

この依頼があったとき、私はちょうど友人のピーター.シュワルムと他のレコーディングを行っていた。私は彼に、もしよかったら一緒にこのプロジェクトに参加してくれないかと頼んだところ、彼は快く了解してくれた。われわれは他の仕事をしばらくストップして、スタジオの中に陰陽師のページを貼って飾った。そして仕事を進めるにあたっては、特定のページを選ぴ、チャーミアンに何が書いてあるのかをたずねながら作業を進めていくことにした。
この時代の音楽的な環境に何があるのかは、十分にリサーチすることができた。JVCの石川氏から渡された雅楽・(舞楽)のCDは大いにインスピレーションを与えてくれた。われわれは直接その音を出そうとはしなかったが、そのサウンドとも共存しうる一種のパラレル音楽的字宙空問を作ってみることにした。



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