宮城まり子監督作品(3)
虹をかける子どもたち

1981年6月フランスよりシダラック大賞受賞
(映画として、最も絵画的、文学的と評価された国際賞)
イタリアよりアデライデ・リストリー賞受賞
バンクーバー国際映画祭、その他国際映画祭に参加
ねむの木の子どもたちの絵画300点を中心に展開されるシネエッセイ。子どもたちは見たものを絵に描く。映画は、日常生活、音楽、結婚、勇気などのテーマを、日本の四季をおりこみながら絵とともに映し出してゆく・・・
子どもたちが描く暗い絵を見て悲しくなった宮城まり子は、学園のカリキュラムに絵画を取り入れた。数年後、子どもたちは驚くべき才能を発揮し始めた。一斉にほとばしるように絵を描き始めたのである。それは奇跡としかいいようのないものであった。“ねむの木絵画展”は、日本縦断展、ニューヨーク展、プルガリアのソフィア市展など、世界各地で大きな感動を巻き起こした。
「ここにあるものは、『まり子さんの自己を捨てた愛が生んだ奇跡』光の結晶というしか今は何も言えません。それしか言えず何の論理も言葉もこの絵の前に成り立つことはないのです。
そして、この作品群をまり子さんが映画化されたのを見た時、改めて、その絵の美しさ、生きることの美しさに感動したのです。それはみごとに、シネエッセイとして新しい映像の世界をひらかれたことに心からの拍手をおくるのです。」
谷内六郎(画家)(オリジナル・サウンドトラック盤ライナーノーツより抜粋)