PROFILE プロフィール

 それは、BUCK-TICKの各自がソロ・プロジェクトとして活動を開始した、2004年から実質はスタートしていた。今井寿率いるトリオ・R&RバンドLucy、櫻井敦司のソロ、さらに樋口豊、ヤガミトールと矢継ぎ早にアルバムがリリースされる中、ただ一人、星野英彦だけは、だんまりを決め込んでいた。一見して、穏やかで、ノンビリ屋なムードが漂う彼からは、やる気を垣間見ることはできなかった。
 しかし、彼はすでにこの時点で、自らのパートナーになる相手を頑固なまでに、決定していた。それもかなり具体的に。彼は、一人の英国の女性シンガーにピンポイントで標的を定めていた。彼女以外は眼中にないと言わんばかりに。彼女の名はKelli Ali。90年代にSNEAKER PIMPSという英国のロック・バンドのオリジナル・ヴォーカリストとして注目を浴びていた声質に特徴のある小柄な女性。星野は、彼女とのコンタクトを取ることを決意し、2005年には動き出すことになる。
 面識のない二人を結びつけることは、容易いことではなかったはずだった。しかし、奇跡的に、いい返事が舞い込むことになった。音楽に国境のないことを、体感できた感動的な出来事。
 次に星野は、自らの音楽構想を更なる高みに到達させるためのパートナーを求めることになる。ギタリストであり、プログラミングもこなす星野が欲しかったのは、ミニマムなユニットで、十分な意思の疎通ができる、バンド・サウンドとは異なる温故知新ではないもの、血の通った電子音楽だった。そこで白羽の矢が立ったのが、CUBE JUICEという全国区の知名度はないが、末恐ろしい才能の塊の一人ユニットだ。「胸きゅんエレクトロ」と総称できる、独特のスタイリッシュな哀愁と最先端エレクトロが、幅広く深く嵌まり込むファンを持つ。海外では、STEREOLAB、PLAIDや、BASEMENT JAXX、Dragon Ashとの交流や、ORANGE RANGE、倖田來未からのREMIX依頼をこなしたりと今、もっとも期待される人物だ。
 そんな3人の不思議な組み合わせで、たっぷり練られた構想が、2006年、東京で出会うことになる。歌入れはすべて日本で行われた。Kelliの不思議でストレンジな歌声は、星野の思っていた通りのもので、彼のそのときの笑顔は、今も忘れられない。
 エンジニアには、日本のエレクトロニク系の第一人者、杉山勇司氏を迎え、最高の仕上がりになった。Kelliは作詞、ヴォーカル、星野が作曲、ギター、プログラミング、CUBE JUICEがベーシックトラック、エレクトロニクを担当。ロックや、クラブ・ミュージック、テクノなどに単純に分類できない雑多ではあるが、整合性のとれた傑作に仕上がっている。
 また、初回限定盤には、全曲をCUBE JUICEとBryan BlackがREMIXした、曲順どおりのフル・アルバムがボーナスとして付属した2枚組で、オリジナルよりも、更にダンスフロアに特化した、もうひとつの『SWEET OBLIVION』を聴くことができる。

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