PROFILE プロフィール

　カルメロとジュゼッペのオルランド兄弟を中心に、イタリアはローマにて後にNOVEMBREと名前を変えるCATACOMBが結成されたのが1990年9月のこと。1年後の91年11月には最初のデモ『UNREAL』を制作。そのデモは音質こそ酷かったが、デス・メタル・シーンの中で大きな話題になった。そしてバンドは93年初頭に7インチEP『THE RETURN OF THE ARK』を発表。当時まだ珍しかったメランコリックでゴシックでドゥーミーなサウンドをこの頃すでに奏でており、2,000枚を売り上げる。そしてCARCASS、AGATHOCLESとライヴで共演したりもしていた。なお、ジュゼッペは当時CARNAL RAPTUREというイタリアのデス・メタル・バンドにも所属していた。

同93年、CATACOMBという名前ではバンドのサウンドやイメージを表現するに不適切と判断し、1年でもっとも愁いある月、11月を意味するイタリア語のNOVEMBREへと名前を変え、Polyphemus Recordsと契約。翌94年、トーマス・ネリーニ(key)とファビオ・ヴィニャティ(b)が加入し、秋にはダン・スウォノ所有のUnisound Studioにてレコーディングした記念すべきデビュー作『WISH I COULD DREAM IT AGAIN』をリリース。

その後バンドは精力的に活動を続け、96年にはDEPECHE MODEの”Stripped”のカヴァーが収録された2ndアルバム『ARTE NOVECENTO』を発表。97年春にセカンド・ギタリストとしてマッシミリアーノ・パリウソ(g)が加入し、98年の末にはCentury Mediaとのワールドワイド契約を結ぶ。ベーシストをアレッサンドロ・ニオラにチェンジし、何ヶ月もリハーサルを重ねたバンドは、自身がローマに所有するThe Outer Sound Studiosにて99年夏に3rdアルバム『CLASSICA』をレコーディング。ミックスはスウェーデンのイエテボリにあるアンディ・ラ・ロック所有のLos Angered Studiosで行われた。2000年1月、KREATORやWITCHERY、MOONSPELLとともにヨーロピアン・ツアーを敢行。そのライヴ・パフォーマンスが話題を呼び、ライプチヒのWave Gotik Treffen Festivalに2年連続で出演することとなる。

『CLASSICA』の成功を受けて、同じくThe Outer Sound Studiosにて01年秋に4thアルバム『NOVEMBRINE WALTZ』をレコーディングし、発表。それに伴う欧州ツアーを11月、12月に行う。このツアーはOPETHとKATATONIAというゴシック・メタルのビッグネーム2組とのパッケージということで、バンドにとってこの上ない貴重な経験になった。03年には、デビュー作『WISH I COULD DREAM IT AGAIN』を『DREAM D'AZUR』というタイトルでリ・レコーディングする。この再発企画は、94年の発表当時すぐに完売してしまい入手困難になっているにも関わらず、それを欲するファンが後を絶たないという理由から生まれたものだ。だが、このリ・レコーディング時にはベーシストのアレッサンドロは脱退しており、その後暫く3ピース・バンドとして活動することとなる。

04年、マッシミリアーノが一時バンドを離脱するもすぐに復帰。取り立ててバンド内に大きな問題もなく順調にキャリアを重ねていった彼らだが、レーベルとの関係が破綻するという思わぬところで足元を掬われる。そこでバンドは新たな契約先を探し、Peaceville Recordsと契約を結ぶ。06年には、レーベル移籍第1弾アルバム『MATERIA』を自身のスタジオで収録、ミックスはフィンランドのFinnvox Studiosにて行う。アルバム発表後にはレーベルメイトとなったKATATONIAと共にヨーロピアン・ツアーを行い、これが過去最高の成功を収める。

そして07年、暫く不在だった正式なベーシストの座にルカ・ジョヴァニョーリ(b)がついて制作した通算6枚目『THE BLUE』を発表。本作で満を持して日本デビューを飾る。