HASTE

彼らの地元であるアメリカ・アラバマ州の広大な大地の如き、時に美しく、時に激しく、そして無限の可能性を秘めた音。生まれ育った街を背景に生まれた含蓄のあるリリック。鋭く攻撃的でありながらも耳に残るフレーズを数々紡ぐギター。そして、多彩なパフォーマンスによってアルバムのレベルを確実にアップさせている、ツイン・ヴォーカル。その豊富なサウンド・テクスチャーを従え、ロックの旨味を凝縮させたかのようなHASTE流ロックは、ツアーに次ぐツアーを重ねたバンドの地力が反映された、真の力強さを備えている。
前作から約2年ぶりとなる日本デビュー盤「ザ・マーキュリー・リフト/THE MERCURY LIFT」では、鋭いリフに被さるシャウト型ボーカルとサビから一転するキャッチーなメロディが同居する、名刺代わりのM-1からスタートする。どっしりしたリズムにエモーショナルなメロディック・ボーカルが全編貫かれたM-2、再び再強烈なシャウトがフィーチャーされたM-3、一転してメロディアスな側面が強調された秀逸なミディアム・ナンバーM-4、イントロのパンチあるリフと強弱あるアレンジが素晴らしいM-5、アメリカで人気急上昇中のLamb of Godのボーカル、D.ランドール・ブライスをフィーチャーしたへヴィ・チューンM-8など、様々な側面を見せながら、バンド名通りロックを【加速】させていくアルバムとなっている。
アメリカの各プレスからも既に高い注目を集め、アメリカのCMJにおけるラウド・ロックのオンエア・チャートでは最高位5位を記録。アメリカでの初登場以降、5週間連続チャートインとなっている(その他チャートインしているのはTHRICE、DEFTONES、POISON THE WELLなど)。