Gacharic Spin
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2021.06.21

2021年6月20日(日)開催 Gacharic Spin LIVE 2021「 Dear_____ 」(EX THEATER ROPPONGI)ライブレポート

SEが流れ始めるや否や一斉に立ち上がったガチャマン、ガチャピン子(ファンの呼称)の拍手で迎えられたはな(Vo.&Gt.)、F チョッパー KOGA(Ba.)、TOMO-ZO(Gt.)、オレオレオナ(Key.)、アンジェリーナ1/3(Mike Performer)。後方にはyuri(Dr.)がお休み期間に入って以降、サポートプレイヤーとして参加しているLEVIN(Dr./La'cryma Christi)もいる。そして1曲目、昨年の自粛期間中に制作されたCD未収録の新曲「Dear」がスタート。はな&アンジェリーナ1/3がステージのセンターに横並びで立っている姿が目を引く。2019年に現在のメンバー編成となって以来、何度も観ている2人の立ち位置だが、一層揺るぎのないコンビネーションが確立されていることをライブ序盤から感じることができた。はながエネルギッシュに響かせる歌声と絶妙に絡み、ガチャマン、ガチャピン子を激しく巻き込んでいくアンジェリーナ1/3が非常にかっこいい。思うようにライブができない状況が続いているが、Gacharic Spinが着々と進化を遂げていることを実感した。



昨年3月にリリースされたアルバム『Gold Dash』の曲の他、様々な時期の曲も随所に織り込まれていたセットリストが多彩な表現スタイルで届けられていく様から片時も目を離すことができなかった。「道化ism」と「宝物」が披露されたアコースティックコーナーの後、ステージにはなのドラムセットが登場。“ボーカル&ギター”だったはなが、突然“ボーカル&ドラム”となり、F チョッパー KOGA、TOMO-ZO、オレオレオナ、アンジェリーナ1/3と演奏する5人編成ガチャピンへと変身したのは、中盤の大きな見せ場だった。「JUICY BEATS」を皮切りに、轟く爆音を全身で感じながら激しく拳を振り上げていたガチャマン、ガチャピン子。6人編成とはまた一味違うスリリングなアンサンブルがステージ上で形成されていた。



LEVINが再登場して、再び6人編成に戻った後半戦は、「Redline」や「赤裸ライアー」など、エネルギッシュなナンバーを連発。そして「Gold Dash」が披露された後、リーダーのF チョッパー KOGAが想いを語った。「活動がなかなかできなかったら、その間にみんなが離れちゃうんじゃないかと、正直、メンバーの中に不安っていうのはあって。それでも足を止めないで活動を続けることがちゃんと形になっているんだなと、改めて今日感じました。でも、まだ完成しているとは思っていません。みんなの声が聴きたいです。ライブDVDを観て、みんなの声が私たちの音を作っている大切なパートなんだなと思ったの。みんなも大変なことがいっぱいあると思うけど、私たちも頑張っていくから。一緒に今のこの状況を乗り越えて行きましょう。頑張っていきましょう。これからも応援よろしくお願いします!」。この言葉を噛み締めつつ聴いた本編ラストの「超えてゆけ」は客席にいた我々の心を鼓舞する曲であったと同時に、前進し続けること誓うガチャピンの宣言としても真っ直ぐに迫ってきた。



アンコールは、はなが“ボーカル&ドラム”の 5人編成のガチャピンだった。6月9日に配信リリースされた新曲「MindSet」が披露された後、「9月8日に初のセルフプロデュースアルバム『Gacharic Spin』をリリース」「“47都道府県TOUR「ROCKET SPIRITS Restart!!” 9ヶ所の日程が決定」「来年の1月10日にZepp Haneda TOKYOでGacharic Spin LIVE 2022「アンジーなりの成人式」~夢は口に出せば叶う!!~を開催」――嬉しい告知が続いて、大喜びの拍手で包まれたEX THEATER ROPPONGI。そして「LUX」と「今を生きてる ~2021年 梅雨~」も届けられて終演を迎えた。



前向きな姿勢を捨てず、創意工夫と遊び心も忘れずに歩んできたガチャピンだからこその姿が、あらゆる場面で示されていたのが今回のライブだったと言えるだろう。LEVINがサポートを務めた6人編成、はなが“ボーカル&ドラム”の5人編成、アコースティックコーナーでの2曲――それぞれならではの魅力があったが、何が起こったとしても「Gacharic Spinは最高なんだ!」と胸を張れる自分たちであることを決して諦めなかった12年間の軌跡が背景にあるのを感じた。そんな彼女たちが鳴り響かせる音楽は、いつでも我々を奮い立たせてくれる。これからもかけがえのない存在であり続けてくれるに違いない。

TEXT:田中大

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