ザ・モーニング・アフター
THE MORNING AFTER
ユー・キャント・ハート・スティール
YOU CAN'T HURT STEEL

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01
メトロポリス METROPOLIS
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02
ロスト・イン・タイム LOST IN TIME
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03
ヘル・アンド・ハイ・ウォーター HELL AND HIGH WATER
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04
グリッター・アンド・ボムズ GLITTER AND BOMBS
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05
クラッシュ・キル・デストロイ CRUSH KILL DESTROY
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06
イン・ザ・ハート・オヴ・ザ・ヤング IN THE HEART OF THE YOUNG
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07
アトランティス ATLANTIS
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08
サムタイム・アフター・ダーク SOMETIME AFTER DARK
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09
ザ・デストロイヤー THE DESTROYER
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10
ユー・キャント・ハート・スティール YOU CAN'T HURT STEEL
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11
グラディエイターズ GLADIATORS
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12
ラン・ウィズ・アス RUN WITH US
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13
サムタイム・アフター・ダーク〔アコースティック〕 SOMETIME AFTER DARK [ACOUSTIC]
2009年は、ブリティッシュ・メタル・ファンにとって記念すべき年だ。NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)の勃発から数えて30周年に節目の年であるからだ。そんなNWOBHM30周年記念のメモリアル・イヤーに、ブリティッシュ・ヘヴィ・メタルの誇りを先達から受け継ぎ、平均年齢20歳の若者らしいアグレッションを加味した期待のメタル・バンドTHE MORNING AFTERが、英国はエセックスから登場した。
下はケミカル・ウォッシュのジーンズにスニーカー、上はIRON MAIDENやWINGERらのTシャツという、コテコテの80’sファッション。しかしながら、メンバーはまだあどけなさが残るほどの若者。そんな見た目の彼らが、色とりどりのレーザーがステージから飛び交う煌びやかなライヴを繰り広げる。そのイメージに、ヨーロッパのメタル・キッズは夢中なのだ。
NWOBHMのバンドに代表されるパワフルかつキャッチーなツイン・ギターが炸裂する、湿り気のあるブリティッシュ・ヘヴィ・メタルに、DRAGONFORCEのように印象的なメロディをスピードに乗せたサウンドを融合させた特異な音楽性を持つ。
また、ノーマル、ハイトーン、グロウルといった異なるヴォーカルを放つサム・ライダー(vo, g)の才能にも目を見張るものがある。このサム、そして彼とツイン・ギターを組むフィル・マイヤー(g, vo)、幼少期から弾きまくっていたという2人のギター・スキルにも注目だ。
アルバムのミキシングは、DRAGONFORCEのプロデューサー兼ミキサーのカール・グルームが担当。DRAGONFORCEとは、今年の『Metal Hammer Golden Gods Awards』に出席した際一緒になり、DRAGONFORCEの面々がアルバムを気に入ってくれたというストーリーもある。
今年9月には、MICHAEL SCHENKER GROUPのロンドン公演のサポートを務め、同年10月から11月にかけては、同じく英国出身のVIKING SKULLとの、カップリング・ツアーを行なっている。世代を超えたファンに訴求するサウンドとエナジーを湛えている証拠だ。
なお、ボーナス・トラックの“Gladiators”は、92年から今も続く英国の同名人気TV番組『GLADIATORS』のテーマソング。イギリスのシンガー・ソングライター、マフ・マーフィンがオリジナルで、QUILLやELO PART Ⅱ(のちのTHE ORCHESTRA)に加入するフィル・ベイツもカヴァーしている。“Run With Us”は、85年から92年にかけてカナダで放送され、南米、ヨーロッパ、アフリカ各国でも放映された人気アニメ『THE RACCOONS』のテーマソングで、オリジナルを歌っているのは、カナダ人女性シンガー兼声優のリサ・ローヒード。
バンド名の由縁は、サムの家にメンバー全員で泊まって、二日酔いの状態でPANTERAをかけながらジャムをしていたとき、家の壁に、ベロベロに酔っ払った花嫁が写った『THE WEDDING MORNING』という名前の写真が飾られていて、リース・ビュードがそれを見て「俺達みたいだ」と口走ったことから、THE MORNING AFTER(二日酔い)と名乗り始めたという。ただ、酔いが覚めて冷静になってみると、後悔しているそうだ。