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●離れていた間に4人それぞれの人生を歩んで様々な経験をしたと思いますが、改めて全員で顔を合わせてみて、お互いに「変わったなあ」と思う点はどんなところでしょう? 

S:みんな『成熟した』って言葉は使いたくないんだけど…ヴィッキーがさっき言ったように、私達の現状を余裕持って受け止められているっていうか…
M:メンバーそれぞれ成長したことを認められたんだと思う…
S:そうそう『進化』って言葉が正しいわ…
私達の中ではルールみたいなものがあって、バンド内で起こるどんなことでもメンバーの誰かが不満に思うことがあればその気持ちをきちんと伝えるってことなんだけど…ツアーの計画でも特定の曲に関することでも、何でもすぐに問題があればみんなに言うっていう方法で…バンドが上手くやっていける秘訣でもあるんだけど…
V:1ヶ月も黙っていて怒りが爆発しちゃっても困るしね…(笑)ストレス溜まりすぎちゃっても困るから…
D:そうそう火山噴火!みたいになっちゃっても困るからね…(笑)
M:(こんな状態を)通訳する人は可愛そうね…
S:変なこと言ってる部分もちゃんと訳せる?
Y:それ(変なこと)こそが面白い部分なんで、楽しんでやらせてもらいます…(笑)
V:インテリジェントなことを言ってるかの様に上手く訳しておいてね…
Y:『進化』みたいな言葉を使ってですよね…
V:『進化』っていうのは大事な言葉よね…


●それぞれ年齢を重ねて身につけた経験や変化は、新生バングルスに何をもたらしたと思いますか?

D:曲の内容にとか?
Y:それだけに限らずあらゆる面で…
S:それは『オールガール・バンドってどんな感じなんですか?』っていう質問に似ていて、私自身オールガール・バンドにいるっていう意識はなくって、『進化したバングルス』と『ベイビーだった頃のバングルス』を比較した時に今はそれを自然に受け止められるっていうか…もっと楽しむことができているっていうか…
D:リラックできてるわよね…
S:何に対してもリラックスして臨めているって感じ…(音楽以外の)生活面でのバランスもとれているし、私はよく子供の友達の親に『私って世界中で最高の職業についてるのよ』って冗談で言うんだけど。というのも私は母親であると同時にロックバンドのメンバーでもあるからね…とっても楽しくてクールな職業だと思うわ…最高の職業よね…
V:ほんとに良い人生だと思う…


●アルバムの話に入る前に2000年から2001年にかけて再結成ツアーを行われたそうですけど、どういう内容でどういうリアクションだったんでしょうか?

D:「バングルスの再来(リターン・オブ・ザ・バングルス)」!
S:私達の中では『リユニオン(再結成)』て言葉よりも『リターン・オブ・ザ・バングルス』っていう呼び方が気に入ってるの…その(『リターン…』)方が正しい表現だと思うし…
M:『リユニオン』っていうとなんだか『ハイスクール・リユニオン(高校の同窓会)』みたいな感じだし…
S:そうそうある一晩だけ一緒に集まるみたいな感じだから…
Y:実際みなさんは解散したって訳ではなかったですしね…
D:うーん解散したってことだったんだと思う…
S:厳密に言うと…私達としては解散したっていう風に受け止めてたんだけど…結局解散してなかったことになって…(笑)そんな感じだよね…?
『再出現』したって感じ…
Y:ツアーはどうだったんでしょうか?
V:大掛かりなツアーっていう感じではなくって…とにかく私達の中ではまたステージに立って今まで書いてきた楽曲をプレーして、オーディエンスの反応を見たかったし…とても嬉しいサプライズ・ギフトだったのはどのライブ会場に行っても満員だったことで、オーディエンスはみんなクレイジーなぐらい興奮していて、そんなこと私達は全く予想してなかったし…ただステージに上がってプレーしようって軽い気持ちだったんで…込み入った構成のあるツアーって訳でもなかったし…LAや他のカリフォルニア州にあるクラブをまわったり、他の州に行ってプレーしたり…ただ反応をみるぐらいの気持ちだったの…クラブぐらいの箱でやろう…大掛かりなサマー・ツアーとか80年代リバイバルツアーみたいなのじゃなくて、小規模な、私達のルーツに戻ったような感じのステージをやりたかったから
D:そうルーツに戻るって感じでね…
S:驚いたことにすごくいいレビュー(批評)をもらったのよね…いつもひどい評価をされてきたからね…
M:最悪の評価を受けてたからね…
S:そうそう…デビュー当初を除いてはね…だからそういう意味でもルーツに戻っているって感じ…
V:私達は単なるポップなハーモニーを使ったロックバンドで…その部分をみんな今になって分かってきてくれたみたい…
Y:今になってフェアな批評をされてるって感じですか?
V:その通り…本当に驚いてるの…
D:ショックって感じ…
Y:どんな曲を(ツアーでは)やったんですか?
S:新しいアルバムからの曲と昔からやっている曲…色々ミックスして…


●アルバムについてなんですけれども、再結成といっても全盛期のバンドのような溢れるクリエイティヴィティーを感じたんですけれども、曲作りやセッションなんかは実際に物凄くスピーディーに進められたんですか?

S:以前と同じぐらいの期間でできたって感じよね…?
M:いつもより少し長くかかったけど、自分達のペースでやれたわ…丘の上にあるハウススタジオを借り切ってやったせいもあるけど…(レコーディング中は)ずっと何でこんなにリラックスしてできるんだろう?なんで全然ストレスが溜まらないんだろう?って不思議に思っていたわ…
S:私も同じ事思ってた…(笑)
M:何が間違ってるの?って
で、結局みんな楽しんでやれてるってことに気づいたの…その結果できた音楽には本当に満足してるし…『苦しまなければ良い音楽は生まれない…』みたいな迷信があったから…それは間違ってるんだってわかったの…
Y:とても自然な状態でレコーディングはすすめられたって感じですか?
実際にレコーディングにはどのくらいかかったんですか?
S:2〜3ヶ月ぐらいだったわ…


● レコーディングにあたって、ビバリー・ヒルズのハウス・スタジオを借り切ったという話を聞いたんですけれども、お互いの家族とかが集まって物凄くいい雰囲気の賑やかなレコーディングだったんでしょうか?

M:その通り…愛犬もつれてこれたし…
D:犬達も子供達も家族達も呼んで…(笑)
M:ブラッド(ブラッド・ウッド)の家族も来たし…彼はパートナーシップを大切にして
仕事をしてくれる人だったし、バングルスの5人目のメンバーになってたわよね…
決定票になったり、流れを変えたり、彼とは本当に快適に仕事ができたの…というのも彼は本当に音楽性に満ちた人で…
D:彼の好む音楽や興味のある音楽と私達のそれとがとても似てるし…
V:彼は『キンクスとデイブ・クラーク・ファイブが会ったらできるような音』をやりたいって言ってもちゃんと分かってくれるプロデューサーの一人だと思う…そんな感じのワイルドでエキセントリックな表現が通用するっていうか…私達は昔からそんな風な表現を使ってたんだけど…他のバンドはみんな『何いってるの?』ってな感じで…でも彼(ブラッド)はちゃんとそれを理解してくれたの…
S:それに彼は最高のドラマーだしキーボード・プレイヤーでもあるし、ギターも弾くし、何でも楽器はやるし、ミュージシャンの言語をしっかり分かってくれる人だったの。
D:彼はとってもポジティブ思考だったし、私達を緊張させないように『ゆっくり自分のペースでやって』、『間違えたらまたトライすればいいから』って言ってくれるような人だったし…
M:信じられないほど彼は私達に安らぎを与えてくれて、5人それぞれ違った音楽性を上手くまとめられたのも彼のお陰だったと思う。
Y:彼は(プロデューサーとして)適任だったということでしょうか?
M:その通り…私達の選択は間違ってなかったわ…


●アルバムの制作費っていうのは2000年から2001年に回ったツアーの利益を元にして作られたっている話なんですが、インディーズのアーティスト達を除いてはそういうパターンってあんまり無いような気がしますが、そういうツアーの利益を制作費に充てるっていうのはどういう感じだったんでしょうか?

S:それしか方法がなかったの…っていうのは冗談だけど…(笑)
D:私達はインディーズバンドだし…
V:そうそう。そういった手段を取ることに決めたのは最初にこのバングルスとしての活動を再開するって話をした時に自由、自分達がコントロールするっていう部分が大切だってこと、自分達がやりたい事を大きなレーベルと契約したが為に失うような状況は避けたいっていう話になって…今回こういう方法を取ったことによって契約するレーベルとは共同経営という形の関係が保てるので、基本的には平等の立場でいられるし、協力しながら作品を作ってみなさんに提供していけるようになったの…
M:当初はかなりの金額になる契約のオファーもあったんだけど…でも彼らが求めていたのは昔のバングルスのフレーバーであって、人工的に作られたバングルスのイメージでもあり
D:もしくはノスタルジック(懐疑的)な雰囲気…
M:でもそういうオファーを犠牲にして…
V:80年代のノスタルジック・ツアーみたいなものを企画してるからって声が何度もかかったんだけど…私達はそういったものには興味なかったし…私達のやりたい事とは違っていたから…80年代の成功に対しては感謝しているし、人々が私達を覚えてくれているのは本当に嬉しいことだし…でも私達がもっとやりたい事っていうのは…
D:これから先に進むことよね…
M:単に自然な流れでやっていきたいだけで…以前と変わらずにバングルスの音楽を
やっていきたいってだけのことなんだけどね…(笑)

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