●ファースト・シングルである『サムシング・ザット・ユー・セッド』について聞かせてください。
S:この曲は元々私がゴーゴーズのメンバーだったシャーレット・キャフィーと一緒に作っていた曲だったんだけど…2・3年まえのもので…(アルバムの)候補曲として完成してる曲もそうでない曲もサンプルテープに吹き込んでおいて、この曲もその中の一つだったんだけど、ヴィッキーがこの曲を気に入って、『とてもこの曲気に入ってるし、私達で手をいれて良い曲に出来ると思う…私も(この曲への)アイディア持ってるし…』って言ってきたので…彼女と私が一緒になって曲を書きなおして…バングルスに相応しい曲が出来あがったの…
M:これでバングルスの秘密のコネクションがもれちゃったわね…
●4曲目の『アスク・ミー・ノー・クエスチョン』は80年代からやっていた古い曲ということですけれども、録音したのは今回初めてなんでしょうか?
D:90年代に作った曲ね…
V:バングルスとして録音したのは初めて…
S:でも(デビーを指して)あなたは以前録音してるわよね…
D:私は私が90年代に作っていたグループ、キンドレッド・スピリットとして録音したことがあるわ…でもその頃からこの曲はバングルスがやるべきだと思ってたの…ハーモニーも綺麗だし、ビートルズっぽいスタイルがあって…だから『この曲をやるのはどう?』って言ってみたの…それでトライしてみて録音してみてすごくいい仕上がりにあったので…
●『ザ・レイン・ソング』について
V:この曲も…
D:よくカヴァーされる曲なんだけどね…(笑)
V:フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュ、コンチネンタル・ドリフターズ、今度はバググルス…それからまだ未契約のアーティスト達によってね…(笑) この曲は私が参加しているもう1つのバンド、コンチネンタル・ドリフターズでも録音してるんだけど…
スーザン・キャウシルと私が作った曲で…90年代にメンバーそれぞれが離れて活動してた時にある音楽をプレーしたり、耳にした時に、この曲はバングルスでやったらいいのに…
って思って…後で機会があったらね…って言う風に思ってた曲の1つで…この曲はバングルスがやっても良い曲じゃないかってみんなが思った曲だったから…
S:他にもそんな風にみんなが感じた曲は沢山あって、次のアルバムに収録される曲もあるかもしれないし…私自身も『これはバングルスでやるべき曲だわ…』って何度も思ったことがあった…みんなの声が欲しかった…ハーモニーがね…ハーモニーがあるどんな曲を聴いてもバングルスでやりたいって思った…。
M:そんなバングルスに反論してくる人達もいるかもしれないけど…ほんとに…
S:でも『お化けはいない(Ghost is clear)』(註:元々『邪魔者はいない(Coast is clear)』という表現を間違えて使用)から…ってうちの息子が言うように…
D:めちゃめちゃかわいいね…(笑)
●『ニッケル・ロミオ』について
S:(前回のインタビューで)彼女達は『ニッケル・ロミオ』がどんな意味なのか知りたがってたのよ… だから『チープなジゴロ』みたいなものって答えたんだけど…
M:チープな恋人…基本的には浮気についての曲なんだけど…でも今まで色んな曲で取り扱われてきた取り乱すような悲しみを訴えるっていうようなものじゃなくて、もっとユーモアのあるものにして…今まで私自身ユーモアのある曲って作ったことなかったし…
それにスタジオでやった時もとってもグルーブ感のあった曲で…プレーしていく内にどんどん激しいものになって…『浮気人生のオーデ(叙情詩)』みたいなものになって…ロックンロールソングにありがちな…もちろんリリックのベースとして以前私がつきあっていた数人の男性がモチーフになっているんだけどね…
V:ミック・ジャガーのことを書いてるのかしら?(笑)
S:えっ?でも彼は自分でも歌ってるじゃない…そうでしょ?
だから彼のことではないわよね…
M:彼もそれをユーモアだと捕らえている可能性もあるわけだし…
S:あーそういうことか…
<<音声チェックで一時撮影中断…>>
●『ライド・ザ・ライド』について…
Y:(勘違いして)『ライド・ザ・ライド』についてのお話を終えたところだったんでしたよね…?
メンバー全員:ちがうちがう!!まだ話してないわ…
M:『ライド・ザ・ライド』を飛ばしちゃだめよ!
Y:失礼しました!
S:この曲はガレージの中で書き始めて…ウェストLAで、デビーと私でね…
D:そうそう…
S:デビーがかっこいいギターのリフを思いついて…デビーがギターが上手だっていうのはあまり知られてないんだけど…それからNYで曲が完成されたの…ヴィッキーのホテルルームでなんだけど…
V:LA―NY間を電話で繋いで…
S:でも(この曲は)私達が思うところの音楽ビジネスのやり方っていうか、哲学っていうか…(がモチーフになっていて)
Y:というと…?
V:教えられないわ!(笑) 秘密だから…
●『テイク・ケア・オブ・ユー』について教えてください
S:その曲は…・… ごめんなさい、完全に頭の中が真っ白になっちゃったわ…(笑)
あまりにも長いブレイクがあったから…ディラン・オブライアンと一緒に書いた曲なんだけど…ラブソングで…色々な愛の形にあてはまるもので…母と子、恋人同士、親と子でもいいし…愛している人を大切に思う気持ち、大切にされたいと思う気持ちを書いた曲で、みんな両方の気持ちを持ってると思うし、愛している人が落ち込んでいるときに慰めてあげたいとか…っていう一般的な気持ちを歌ったシンプルなララバイなの…
●『ヒア・ライト・ナウ』について教えてください
D:この曲はピーター・レイフェルソンと一緒に書いた曲で、付き合っている人がいつも忙しくしてじっとしてられないような人でそんな人に対してもっと落ち着いて、今という時間を一緒に楽しもうって問いかけているもので…この曲を書いていた時に私の夫がよくツアーに出てたっていうのもあったし…だからそんな彼に対してもっと人生を楽しもうって呼びかけてたのもある…
<<ルームサービスを届けにきたためにドアベルが鳴り…一時撮影中断…>>
●『シングル・バイ・チョイス』について教えてください
V:はい…(笑)
M:何でみんな笑ってるの?
V:これはいわゆる古い新曲なんですけど…(笑)独身でも楽しく、満足して生きていけることを知っている女性や男性に捧げる曲なんだけど…誰か結婚する相手を見つけて愛や人生をともにすべきだっていう定論に屈することなく、一人でも完全だと思えるような…私の『フィアンセ』が(笑)この曲を最初に聴いた時に『キミの憧れの人にはこの曲は聴かせないほうがいいよ…』って言われて…
M:この曲を書いたときに彼女にはフィアンセはいなかったし…
V:婚約するずっと前に書いたものだったんで…(笑)
●『ロスト・アット・シー』について教えてください
S:この曲も対人関係について歌ったもので…本当はもっとも近くに感じたいと思っている人が実際は遠く離れた存在になってしまったような感覚になった時の気持ちを歌ったもの…配偶者でもいいし、ベストフレンドでもいいし…この曲ではどっちかっていうと…
D:配偶者についてよね…
S:配偶者について歌っているんだけど…自分の生涯のソウルメートであるべき人がとっても遠くにいってしまったような感じっていうのは苦しいものだから…そういう気持ちがこの曲のインスピレーションになっているんだと思う…
M:この曲はビートルズっぽいサウンドがベースになっていて素晴らしい音に仕上がったと思う…音的には私のお気に入りの曲の1つなんです…
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